this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
たとえば、こんな一日。
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
◆
愛猫 萌々子
の場合。~side A~
――私は、なぜこんなことをしているのでしょう?
公園のベンチに座って、萌々子は考える。
突然記憶喪失に陥ったわけではない。ここへいつ、どうやって来たかもちゃんと覚えてる。
ただ、なぜこんなことをしているのか本当にわからず――……。
「愛猫さん、手が止まってる」
名前を呼ばれて、萌々子ははっと物思いから冷めた。怒っている、というより不満そうに見つめる膝上の猫を見下ろし、「ごめんなさい」と謝って、止まっていた手を動かし始める。
頭の上から尾の付け根まで。彼女の手が再び背中を滑るように撫でていくのを感じて、猫はあっさり機嫌を直した。
箱座りして、ゴロゴロと喉を鳴らしている猫を見下ろし、萌々子はため息を吐き出したいのを我慢する。
そんなことをしたら猫はすぐ気付いて、また機嫌を悪くするに決まっているから。
だけど本当は。機嫌を損ねていて、それをぶつけたいのは、萌々子のほうなのだ。
『放課後、時間ある?
愛猫さんにしか頼めない
ことがあるんだ』
なんて、大好きな彼氏から言われたら、期待して当然だ。
なのに、まさかの膝枕。しかも猫の姿で。
(デート!? こ、これはきっと、デートのお誘い、ですね……?)
なんてはしゃいで放課後を待ち遠しく思っていた自分が今では情けないやら、恥ずかしいやら。
手持ち無沙汰でなんとなく背を撫でていたら、それが万条先輩の気に入ったらしくて、喉まで鳴らして、もっともっとと要求される始末。
人間の彼に膝枕するのと、ベンチで猫を撫で続けるのと。どっちが恥ずかしいんだろう? ぼんやりそんなことを考えながら撫でていると、彼女の周囲に人影が落ちた。
視線を上げると、小学生たちが彼女を見つめて半円に囲っている。
正確には、視線の先にいるのは萌々子ではなく、膝の猫だった。
「それ!」
と正面の子が猫を指す。
「おねえちゃんの猫?」
「えっ? は、はい」
「撫でてもいいっ?」
「えーと……」
どうでしょう? 本人に訊くつもりで下を見ると、猫はさっきのままのポーズで目を閉じていた。いつの間にか喉を鳴らすのもやめていて。
これって、本気で気持ちよくなって眠ってしまったパターン?
(この場合、どうなんでしょう?)
知らない人に体ぺたぺたされるのって、万条先輩平気?
でも今猫だし? 撫でられて気持ち良さそうだったし?
えーと、えーと、と迷っていた萌々子だったが、子どもたちの期待のキラキラ目がまぶしくて。小さな声で「いいです」と言ってしまった。
とたん、わっと子どもたちの手が猫へと伸びる。
「わー! ふわっふわー!」
「かわいー!」
「しっぽながーーい」
「優しく……優しく、してくださいね……?」
わしゃわしゃ、頭や背中を撫でるというよりかき回す子どもたちに萌々子は言ったが、興奮した子どもたちに聞こえている様子はない。
はらはらしながら見守っていると、さっきの子がまた訊いてくる。
「おねーちゃん、この子、名前なんて言うの?」
「な、名前!? えっと……、あの、こ……
幸次くん
って言います……」
「万条先輩」と答えるのもおかしい気がして。か細い声でどうにか答えた。
本人に向かってじゃないとはいえ、初めて先輩の名前を呼んだことに、顔が熱くなっているのがわかる。
幸か不幸か、小学生にはそんな心の機微は伝わらない。
「こーじくん。猫にくん付けしてるの? 変なのー」
「こーじくん。かわいいねー」
「かわいい、かわいい」
いい子いい子、と頭をぐりぐりされても、万条先輩は何の反応も返さない。目を閉じたまま、だらーんとして、されるがままになっている。
「じゃあねー、こーじくん、おねーちゃん」
「ありがとー」
満足した子どもたちが笑顔で手を振りながら帰っていくのを、手を振り返して見守って。ようやく萌々子はほっと一息つくことができた。
子どもたちが一斉に手を伸ばしてかき回し始めたときはどうなることかと思ったけれど、意外にも膝の万条先輩は、ずっと眠ったまま、で……?
いや、あんなふうに遠慮なく体中わしゃわしゃされて、眠ってなんていられるわけが……。
「先輩、起きてるんでしょう?」
声を掛けたけれど、返答はなし。
目を開ける様子もなし。
じーっと見つめていると、なんだかさっきから肩の所が小刻みに震えているみたい?
笑いをこらえているようにも……。
間違いなく、寝たふりをしている。
(いつから? もしかして最初から?
じゃあ、私が名前を呼んだときも……?)
さっきの倍くらい、カーッと顔が熱くなる。
あのときも、今も。私の反応を見て楽しんでるんでしょう! 乙女心をもてあそぶ気ですか!
(なら、こっちにだって考えがあります!)
萌々子は一大決心をして、周囲を見渡し、公園に自分しかいないことを確認してからそっと膝の猫を抱き上げた。
すうっと深呼吸をして、猫の口にそっとキスをする。
(んっ……ちょっともふもふする……)
ほとんどが毛の感触で。ほんのちょっぴり唇が触れ合って、擦れるくらいのものだったけれど、目を開けて見た猫は、びっくりした表情をしていて、手からすり抜けて地面に着地した。
こちらを振り返った目が、お月さまのようにまん丸になっている。
ものすごく驚いてるみたい。そう思った瞬間、猫は万条先輩に戻っていた。
口に袖をあて、真っ赤になって。でも、萌々子を見る目は猫のときのまま、まん丸で。
「……今の。ど、どど、どう……っ」
うまく言葉が出せずにいる万条先輩の動揺した姿に、萌々子も急に、本当に彼とキスしたんだとの実感が湧いてきて。
何も言えなくなって、俯いてしまった。
しばらく二人とも、足元の地面を見て、沈黙する。
「――愛猫さん。あの……」
「先輩」
二人同時にしゃべりだす。
「先輩だけいい思いするなんて、ずるいですよ。だから今度は私が行きたいところへつきあってください。
私のこと、萌々子って呼んでくれたらもう一度を考えてあげてもいいですけどね」
もう一度とは猫で膝枕のことか、それともキスか。
ためらっている彼の心を読んだように、萌々子がべーっとかわいく舌を出し。ふふっと笑った。
1
2
3
4
5
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
たとえば、こんな一日。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年02月15日
参加申し込みの期限
2022年02月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年02月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!