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◆
仙藤 紫
の場合。
何気なくドアをくぐった瞬間、活気のある話し合いの声が耳に飛び込んできて、
仙藤 紫
は足を止めた。
いつもは静かすぎるくらい静かな店なのに、なぜか今夜は活気にあふれている。
間違えて別の店に入ってしまったのかと戸惑っていると。
「いらっしゃいませ、仙藤さま」
カウンターのそばに立っていた店長が、いつものように親しく声をかけてくれた。
「マスター。もしかして、貸し切り?」
「いえ。そういうわけではありません」
彼のとなりに置かれたブラックボードに書かれたイベント内容を読んで、ああと察する。
「そういうことね」
静かに過ごしたいときにはもってこいの店だが、今夜はそれを望めそうになさそう。
「いつもの席は空いていますよ」
「いえ。またにするわ」
と身を翻しかけたところで、奥の角席に座る密架と
中山 喬
に気付いた。
密架はともかく、喬がこういった店に来るとは、すごく意外。
(まあ、もしかしなくても、密架さんが引っ張ってきたんでしょうね)
そんなことを考えて見ていると、密架が視線に気付いてほほ笑みを返してくれた。
気付いた以上、あいさつもなしに帰るのはマナーに欠ける。紫は彼らのいる席へ向かった。
「こんばんは。お久しぶりです、密架さん、喬くん。お元気そうですね」
「本当、久しぶりね、紫さん。さあ座ってちょうだい」
案の定、席をすすめられて。紫は「少しだけ」と断って、密架の隣に腰を下ろした。
喬はテーブルの横についた際、じろりと見ただけで、またすぐにスパゲティに目を戻して食べるのを再開した。どう見ても機嫌が悪い。ふてくされている。
「あなたも変わらないようね」
との紫の言葉に、密架がフォローを入れた。
「今、新作の創作に夢中なの。朝からずっと工房にこもりっぱなしで。それだと体に悪いからって、連れ出したんだけど、少し強引にやりすぎたみたいで、すっかり拗ねてしまったのよ」
こそっと耳打ちする。途端、
「聞こえてるぞ、密架」
唸るような喬の不機嫌な言葉が飛んできた。
どうしようもない。
密架は紫と目を合わせ、肩を竦めるとくすりと笑った。
それからは小さな声で――発表者にも悪いし――密架と近況をかわし合った。
さりげなく、本土にいる紗那についても訊く。
彼女とは一緒に釣りに行った、あの夏以来だ。今年の夏休みも来る予定はあるのかと尋ねると、密架は「たぶん」と自信なさそうに答えた。どうやらあれ以降、島には来ていないらしい。それに今中学3年で、来年受験を控えているということもあった。
「受験生ならしかたないですね」
「ええ。ただ、ね」紫の耳元に顔を寄せ、こそっと耳打ちしてくる。「来年、どうやらこちらの高校に進学を考えているらしいわ」
それは意外だった。仲が悪い、というか、喬に対して解けないわだかまりを抱えているあの紗那が、そんなふうに行動を起こそうと考えるなんて。
喬がこんなふうだから、紗那のほうが動かないと事態が一向に進展しないのは確かだけれど……。
黙々と食事している喬を見つめていると、店長がグラスとサンドイッチを運んできた。
参加費を払っただけでこちらに来たから何も注文していなかったが、紫がよく注文する品を覚えてくれていたらしい。
「ありがとうございます」
との礼に、店長は「いいえ」と言うように首を振った。
「よかったらあなたも参加されませんか」
「飛び入りでもできるんですか?」
「はい。最低限、タイトルと作者名がわかっていれば。
あちらの棚で探すこともできますよ」
店長が示したのはスキップフロアに置かれた本棚だった。全部で6つあり、その全てに本がぎっしり詰まっている。ちょっとした図書コーナー並だ。
急に言われても、人におすすめしたい本など浮かばない。辞退しようかと思ったが、せっかく店長から誘われたことでもあり、密架からも「いいわね。ぜひそうしてみたらどうかしら」と笑顔ですすめられたので、やってみることにした。
何百匹ものミズクラゲたちがふよふよ泳いでいる水槽を回って、スキップフロアへと向かう。
タイトルを見て歩き、奥の棚に埋もれるように挟まっていた1冊へ手を伸ばした。
いつか見た映画の原作本。
高校3年の夏の終わりに、1年続いた恋が終わった。そしてその痛みを引きずっていた時期に友人と見て……泣いてしまった映画だった。
ずきずきと痛む胸を抱えて、途方に暮れて。どうしようもなく泣けて泣けて涙が止まらなかったことは覚えている。
今はもう、その痛みも消えて、傷も癒えたけれど。
「そうね。これにしましょう」
本の表紙を見つめ、声もなく苦笑し。
本を手に、紫は密架の待つテーブルへと戻っていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年01月15日
参加申し込みの期限
2022年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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