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暗夜雨道 ～寝子島辻斬り物語～
【終結へ】
・再び、星ヶ丘マリーナ
修がたどり着いたときには、星ヶ丘マリーナは多くの影が徘徊していた。
「どうやら、少し遅かったようだな」
こぼれ落ちているネギとゴボウを見つつ、そうこぼす。
「いや、そうでもないぞ」
「誰だ！」
闇の中から現れたのは宗次である。
「そこのあんた、ちょっと俺を手伝わないか？ ……その前に少し休んだ方が良さそうだな」
簡単な自己紹介をしつつ、宗次が淡々と言う。
「余計なお世話だ」
そういうが修はだいぶ体力的に厳しそうである。
「まぁいい、作戦はあんたが敵を引きつけて、おれは後ろから殺る」
シンプルだろう？ という宗次に、修はそれでいいと返す。
「だけど、邪魔はするなよ」
「お互いにな」
そう言って、星ヶ丘マリーナに散った。
修が平治に近づくと、平治は修にうつろな目を向けた。
その現象に、修はどこか引っかかるものを憶えたが、目の前の事に集中する。
「剣豪小説、好きなんだよな？」
色々と切り口を変えて話しかけて見るも、はっきりとした反応は返ってこない。
修は釣り竿を構えると、周囲の影が動き始める。
「こいっ」
そう言って、がむしゃらに釣り竿を振り回すと、影のいくらかは散っていく。
「ムネヨシ！」
平治がそう叫ぶように言うと、再び影が形成される。
修が間合いを計ろうとした瞬間、ムネヨシが打ち込んでくる。
「おっとっ！」
釣り竿で受け流そうとするも、技量が足りない。
はじけ飛びそうになるのを抑えるので精一杯だった。
しかし、修の待っていた瞬間でもあった。
「わりぃ、隙だらけだったもんでついつい……勝てるって時は油断するもんだよな」
いつの間にか回り込んだ宗次が鉄パイプを振り下ろす。
「こういうことにはあんま巻き込まれたくねえな……、これで終わりだ」
ご丁寧にろっこん『ポイント・サンダー』で通電させている。
ここで、ふと疑問があった。
ろっこん、ポイント・サンダーは触れたものに電流を流し帯電させられる、帯電したものは手袋をつけたとき電気が抜けるというものだ。
つまり、全身ずぶ濡れの状態で帯電させるわけで……。
そして、人体は特に水に濡れている場合は電流が流れやすいため危険性が高いとされている。
……。
「ぬおぉぉぉぉ？！」
修がその事実に気づいたとき、宗次はすでに感電しつつも一撃を加えたところであった。
しかし、その一撃ははじき返されるが、決死の修が思いっきり踏み込んだ。
「釣り竿のしなやかさをみよ！」
その釣り竿がぎりぎりムネヨシを切り裂くと、ムネヨシは消滅した。
「がはっ！」
それと同時に、平治が泡を吹いて倒れる。
そして、また宗次も倒れる。
意識が途切れているのでろっこんは解除されているようだ。
どさり、と修はコンクリートにへたり込む。
「修ちゃん無事なのだ！？」
そのとき、闇の中から、声が聞こえた。
どうやら、真央が今到着したようである。
どうやら、途中で自転車をかっぱらったり、色々な手段を使って短時間でたどり着いたらしい。
どろだらけの上に、傷だらけで、満身創痍と言ったところだ。
「俺を心配してきてくれたのか？」
そう言って、見上げた修はある事実に気づいた。
自分の釣り竿はさっき手放している。
しかし、どうだろう、真央の手には一メートルほどの物干し竿がしっかりと握られている。
「真央ちゃん修ちゃんが巻き込まれてないか見に来たのだ！ 無事なのだ？」
そう言って、修の方へと走る真央。
「後木！ 手！」
「手？ 分かった、修ちゃん手を怪我したのだ。すぐに手当を……」
そう言って、修のそばに寄ったとき、真央の後ろに影が出現した。
「っ！」
「えっ？」
こういうときは、不思議と力が出るものだな、と修は思った。
真央を自分の方へと引き倒すと、思いっきり影へ立ちはだかったのだ。
袈裟斬りに影の刀が当たる瞬間、修は異世界から切り離される。
「ゆ……許さないのだ！」
真央はすぐに物干し竿で、踏み込んで一閃。
そうして、影は消滅した。
「メール連絡しないとダメなのだ。きっと修ちゃんが待っているのだ」
物干し竿をぽとりと落とすと、メールソフトを開く。
しかし、電波は無情にも無い。
「ねこったーも開かないといけないのだ。情報を集めないと行けないのだ」
ぶつぶつとつぶやきながら、ブラウザを立ち上げるが、それもまた不通である。
この後、真央は、星ヶ丘で影を切り続ける。
……この異世界が終わる瞬間まで。
・再び、星ヶ丘マリーナ
修がたどり着いたときには、星ヶ丘マリーナは多くの影が徘徊していた。
「どうやら、少し遅かったようだな」
こぼれ落ちているネギとゴボウを見つつ、そうこぼす。
「いや、そうでもないぞ」
「誰だ！」
闇の中から現れたのは宗次である。
「そこのあんた、ちょっと俺を手伝わないか？ ……その前に少し休んだ方が良さそうだな」
簡単な自己紹介をしつつ、宗次が淡々と言う。
「余計なお世話だ」
そういうが修はだいぶ体力的に厳しそうである。
「まぁいい、作戦はあんたが敵を引きつけて、おれは後ろから殺る」
シンプルだろう？ という宗次に、修はそれでいいと返す。
「だけど、邪魔はするなよ」
「お互いにな」
そう言って、星ヶ丘マリーナに散った。
修が平治に近づくと、平治は修にうつろな目を向けた。
その現象に、修はどこか引っかかるものを憶えたが、目の前の事に集中する。
「剣豪小説、好きなんだよな？」
色々と切り口を変えて話しかけて見るも、はっきりとした反応は返ってこない。
修は釣り竿を構えると、周囲の影が動き始める。
「こいっ」
そう言って、がむしゃらに釣り竿を振り回すと、影のいくらかは散っていく。
「ムネヨシ！」
平治がそう叫ぶように言うと、再び影が形成される。
修が間合いを計ろうとした瞬間、ムネヨシが打ち込んでくる。
「おっとっ！」
釣り竿で受け流そうとするも、技量が足りない。
はじけ飛びそうになるのを抑えるので精一杯だった。
しかし、修の待っていた瞬間でもあった。
「わりぃ、隙だらけだったもんでついつい……勝てるって時は油断するもんだよな」
いつの間にか回り込んだ宗次が鉄パイプを振り下ろす。
「こういうことにはあんま巻き込まれたくねえな……、これで終わりだ」
ご丁寧にろっこん『ポイント・サンダー』で通電させている。
ここで、ふと疑問があった。
ろっこん、ポイント・サンダーは触れたものに電流を流し帯電させられる、帯電したものは手袋をつけたとき電気が抜けるというものだ。
つまり、全身ずぶ濡れの状態で帯電させるわけで……。
そして、人体は特に水に濡れている場合は電流が流れやすいため危険性が高いとされている。
……。
「ぬおぉぉぉぉ？！」
修がその事実に気づいたとき、宗次はすでに感電しつつも一撃を加えたところであった。
しかし、その一撃ははじき返されるが、決死の修が思いっきり踏み込んだ。
「釣り竿のしなやかさをみよ！」
その釣り竿がぎりぎりムネヨシを切り裂くと、ムネヨシは消滅した。
「がはっ！」
それと同時に、平治が泡を吹いて倒れる。
そして、また宗次も倒れる。
意識が途切れているのでろっこんは解除されているようだ。
どさり、と修はコンクリートにへたり込む。
「修ちゃん無事なのだ！？」
そのとき、闇の中から、声が聞こえた。
どうやら、真央が今到着したようである。
どうやら、途中で自転車をかっぱらったり、色々な手段を使って短時間でたどり着いたらしい。
どろだらけの上に、傷だらけで、満身創痍と言ったところだ。
「俺を心配してきてくれたのか？」
そう言って、見上げた修はある事実に気づいた。
自分の釣り竿はさっき手放している。
しかし、どうだろう、真央の手には一メートルほどの物干し竿がしっかりと握られている。
「真央ちゃん修ちゃんが巻き込まれてないか見に来たのだ！ 無事なのだ？」
そう言って、修の方へと走る真央。
「後木！ 手！」
「手？ 分かった、修ちゃん手を怪我したのだ。すぐに手当を……」
そう言って、修のそばに寄ったとき、真央の後ろに影が出現した。
「っ！」
「えっ？」
こういうときは、不思議と力が出るものだな、と修は思った。
真央を自分の方へと引き倒すと、思いっきり影へ立ちはだかったのだ。
袈裟斬りに影の刀が当たる瞬間、修は異世界から切り離される。
「ゆ……許さないのだ！」
真央はすぐに物干し竿で、踏み込んで一閃。
そうして、影は消滅した。
「メール連絡しないとダメなのだ。きっと修ちゃんが待っているのだ」
物干し竿をぽとりと落とすと、メールソフトを開く。
しかし、電波は無情にも無い。
「ねこったーも開かないといけないのだ。情報を集めないと行けないのだ」
ぶつぶつとつぶやきながら、ブラウザを立ち上げるが、それもまた不通である。
この後、真央は、星ヶ丘で影を切り続ける。
……この異世界が終わる瞬間まで。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年10月18日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年10月25日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年10月25日 11時00分
