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あやかし大集会! ~花緑青駅で会いましょう~
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ぬりかべカツカレーのカツは大量の豚肉ミンチでチーズの塊を包み、更に薄切り豚肉で覆って衣を塗してカラリと揚げたものだった。
「これはなんてことなのデス!」
ナイフで切り分けた途端にカレーの上に広がるとろりとしたチーズとミンチの肉汁に喜びの声を上げるアリスを眺めつつ、ヴィーゼは黄金の瞳を楽し気に煌めかせる。
(パーティは賑やかで楽しいわね)
そもそもなんのためのパーティなのかも知らないけれど、
(楽しければ問題ないわ!)
ぬりかべカツカレーにおばけジュースや焼きそばパンのお代わりにと、いっぱいの血の腕に運んでいた皿を全て配膳し終えたことを確認したあとは、腕を翼に変えてカフェのシェフのもとへと空を飛んで戻る。
「シェフ~、新しい注文入ったわ、よろしく~」
露店の簡易厨房でくるくると立ち働くシェフに追加注文を通している間にも、新しく運ぶ皿が次々と出されてくる。
「……っと」
次はこれを運ぶのね、と山のような料理の皿を前にヴィーゼはちょっぴり肩を落とした。ウェイトレスの仕事もパーティも嫌いではない。むしろ自分のお人好しな世話焼き気質に合った仕事ではあると思うけれど、
(覚悟はしてたけど今日は重労働になりそうだわ)
いつもであれば操る血液だけで軽い給仕の仕事をこなしながら、本体であるところの自分はコーヒーを飲みつつお客の身の上話に耳を傾けたり困っているあやかしの手助けをしたりも出来るくらいなのに、今日の目の回るような忙しさではそうもいかない。
とはいえ、ある程度落ち着いたらコーヒーで一服しながらのんびりしたいところ。
「はーい、おばけジュースと焼きそばパン、身投げホタルイカの干物、お待たせしました~」
手ずから運んだ銀盆の品を並べるのは、漆黒のミニキャミソールドレスを纏ったふわふわの黒髪ロングウェーブの美女の前。
「霊界ならではの物を食べるのですー」
「とかげのくろやきふんまつをねりこんだしっこくラーメンとか?」
漆黒の瞳をきらきらと輝かせておばけジュースを口にする
エロ・イーアールオー
の隣には、幽霊ボディをふわふわ浮かせて笑うきなこも居る。
「漆黒ラーメン一丁、なのですー」
「はーい、お待ちください~」
きなこにもお化けジュースを提供し、吸血鬼のウェイトレスは忙しくパーティ会場へと飛び込んで行った。
「ところできなこさん」
「はーい」
「霊界のゴシップについてお話ししませんかなのです」
「ごしっぷ? うーん、とかげのくろやきをめぐってのこつにくのあらそいとか? せんぼんとりいのどれかのねもとにうまっているはずののろいのおうごんとか?」
うーんうーんと首を捻るきなこの耳に届くのは、会場の真ん中あたりに陣取ったギターとピアノの付喪神たちが奏でるちょっぴり不気味でめいっぱいご機嫌な音楽。聞けばすぐさま歌いだしたり踊りだしたりしてしまう呪いの音楽に、きなことエロ、それから周りのテーブルや椅子の付喪神たちも、手に手を取っていっしょに歌って踊る。
疲れ果てるまで歌って踊って、エロときなこは地面にぱたんとひっくり返った。もううごけなーい、と笑い転げて地面でジタバタするきなこに、エロはキャミソールから零れてしまいそうな豊かな胸の間から取り出した『謎のナニカ』を差し出す。
「パーティーに誘ってくれたお礼なのですー」
「くれるの? ありがとー! これなあに?」
「謎のナニカなのです」
「なぞのなにか」
あまりにも謎過ぎて誰にも何なのかわからない物体をそれでも幽霊の少女は嬉しそうに受け取る。
「ありがと、エロちゃん!」
「ごちそうさまなのデス!」
ぬりかべカツカレーも焼きそばパンもおばけジュースもぜんぶ綺麗に平らげて、アリスはぱちんと手を合わせた。お皿を下げに来てくれたヴィーゼに頼んで案内してもらったのは、突発開催あやかしパーティの食事の用意でてんてこまいなカフェ厨房のひとつ。
いつもは店の奥でひっそり調理をしている女幽霊シェフも、今日は星空の下に設けた特設厨房に出て来てそれでもやっぱり無言のままに忙しなく立ち働いている。
「お手伝いするデスヨ」
自分の勤めるカフェへと血の翼で飛び去るヴィーゼに手を振って、アリスは蒼白い顔と透けた足の身体で器用に料理を作る女幽霊に声を掛けた。
「お料理運んだり、出し物の用意で忙しくしてる人達に、お料理出前にいくのデス!」
元気のいい助っ人アリスに、女幽霊はふわふわと近づいて来て小さな小さな声で囁いた。じっと耳を傾ければどうやら、ありがとう、と言ったらしい。でも、と女幽霊は続ける。人間の料理が知りたいの、ともじもじするあやかしに、アリスは大きく頷いた。
「ハンバーガーやホットドッグ、サンドイッチやタコス、ケバブとかがいいと思うのデス」
そういう食べ物を出前の料理にしてしまえば、どんなに忙しくても食べやすい上に、運ぶときにこぼれたりもしにくいはずだ。
「甘いのなら、今川焼やたい焼きもいいのデス」
女幽霊は物珍しそうに血走った瞳を輝かせ、何から作ろうと首を捻った。オイデオイデと手招きされるまま、アリスは星空厨房にお邪魔する。
「作り方や材料は、ワタシわかるから……おばけっぽくしちゃうのデス!」
ふわふわ浮かぶ女幽霊がこくこく頷く。厨房の端に持ち出した両扉式の巨大冷蔵庫をパカッと開きながら、何か足りないものはないかしらと問うのは、厨房の向こう側で顔を寄せ合って相談している男女二人組。あやかしには見えないふたりも、どうやら女幽霊に頼み込まれて『人間の料理』を作ろうとしているらしい。
「ありがとう、大丈夫だよ」
「こっちはカラアゲとクッキーを作ってみるね!」
女幽霊に笑いかけ、修とあおいは顔を見合わせて笑いあう。ふたりの手元にあるのは、何を作ろうかとふたりで相談しながら紙に書き込んだメモ。
あおいがお弁当用に作ったことのある唐揚げに、機会があるたびにふたりで作ったことのあるクッキーに芋きんつば、チョコがけのクッキーとフルーツ。いくつもの案の中から選んだのは、教えられるほどではないものの、比較的作り方を伝え易そうな二品。
「ヤキソバパンもこうして伝わったのかもしれないね」
「美味しいものって作り方を知りたくなるよね」
「美味しく出来たらいいね」
修の言葉に、あおいは張り切って腕まくりをする。
「よし、がんばっちゃう!」
修が材料や分量をメモしているうちに、あおいが厨房内にある材料を集めて回る。ふたりで協力して作りながら、時折覗きに来る女幽霊に修が勉強を教える要領で要点を簡潔にまとめて説明する。
「こんにちはぁ、何かお手伝いできるでしょうかぁ」
唐揚げの調味料の分量を真剣な顔で量るあおいの前に立つのは、緩やかに波打って長い薄茶色の髪をした女性。軽量カップにお醤油を注ぐあおいと一緒に真剣な顔つきで目盛を見つめ始める
雪寄 愛唯
のもと、ふわふわと女幽霊が近づく。そうして三人で顔を寄せ合ってきっちりお醤油を量り終えて、ふぅと一息。
「修君に次の工程確かめてくるね」
「はぁい、いってらっしゃい!」
亜麻色の髪した青年のもとへと向かうあおいにふうわりと微笑んでから、愛唯は女幽霊にも同じふうわりとした微笑みを向けた。
「料理作成とかできるでしょうかぁ?」
お願いできるかしらと頷く女幽霊から請われたのは、寝子島で流行っている料理の作り方。
「何かしらねぇ」
エメラルドの瞳をおっとりと和ませ、愛唯はちょっと考える。
「ハンバーガーとか、フライドチキンとか、ファストフードの類がいいかしら?」
「ハンバーガー、いいデスヨネ!」
作ってるデス、と少し離れた作業台の前、アリスが元気よく手を挙げた。これはパティなのデス、と大きなボウルにこね合わせている最中のひき肉を示す。
「でも何のひき肉なのかはナイショらしいのデス! おばけ仕様のハンバーガーデスネ!」
「おいしいのができるといいですねぇ」
「がんばるデス!」
張り切るアリスにがんばって! と声援を送り、愛唯はもう少し思案する。
「となるとはちみつ入りのコーヒーとか、コーラフロートとか、そういう喫茶店のメニューみたいなものの方が喜ばれるかなぁ?」
周りをふわふわ飛ぶ女幽霊と一緒に首を傾げてしばらく悩んで、愛唯はこくりと頷いて決める。
「うん、好きなほうを選んでもらえないかな」
アンケートみたいなの、と提案すれば、女幽霊は星空厨房の片端から持ち運びできる大きさのホワイトボードを持ち出した来た。
ポルターガイストじみてふわふわと宙に浮くホワイトボードを受け取り、愛唯は思いついたメニューを書き込む。これを持ってあやかしでいっぱいのパーティ会場を回り、食べてみたいメニューの箇所にペンで丸をつけてもらおう。
「人気のあるものを重点につくるってことで、どうかしらぁ?」
可愛いくて味のあるおばけの絵も小さく書き込んだお手製のアンケートボードを掲げる愛唯に、女幽霊はぱちぱちと拍手をした。まずはシェフから、とペンを渡され、蒼白い顔をわくわくさせながらコーラフロートの欄に小さな丸をひとつ。
「ただわたしはあんまり料理したことないから、おいしいのができるとは限らないの」
こーらふろーとって何かしらと楽しそうに笑う女幽霊に、愛唯は唇に人差し指をたてながらそっと囁く。途端に不安そうな顔をする彼女に、愛唯はぎゅっと両方の拳を握りしめてみせた。
「これはシェフさんの腕の見せ所ですね!」
がんばって! と柔らかく落ち着いた声で激励すれば、女幽霊は素直にこくり、決意の顔で頷いた。
「それじゃあ、わたしはアンケートを取りに行ってきますねぇ」
女幽霊のシェフやお手伝いの寝子島の住人たちに見送られ、愛唯はのんびりとしながらも迷わない足取りでパーティ会場へと向かう。
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阿瀬春
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年11月20日
参加申し込みの期限
2021年11月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年11月27日 11時00分
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