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あやかし大集会! ~花緑青駅で会いましょう~
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手を伸ばせば、真っ白な霧がひやりと触れた。
指先を濡らす霧の粒子に
落合 まゆら
は鳶色の瞳を瞬かせる。睫毛にも宿って丸い粒になる霧を掌で拭って、ふと気が付いた。これは夢だ。
(例によって、と言うか)
夢の中にしては意識が妙にハッキリしている気がするものの、要するにそういう夢なのだろう。
指先をぱたぱたと振って霧の粒を払う。視界を覆う白霧の先、小さな影が見えた。ぼんやりと霞む小さな、──大切にしているフィギュアと同じ大きさの影を見つけて、思わず一歩を踏み出す。途端に悟った。あれは間違いなくミスティのフィギュアだ。寝る前に手入れをしてフィギュアケースにきちんと仕舞ったはずの、魔法少女ミスティックアリアのフィギュア。
「もう、どこへ行くの?」
寝ぼけ眼を擦る。いつだったかも、ミスティックアリア──ミスティと一緒に不思議な世界を旅する素敵な夢を見た。もしかすると今回もまた、いつかのあの夢と同じ楽しい夢が見られるかもしれない。
そう思うと、眠気で重たい眼もふわふわとすぐに連発してしまうあくびだって気にならなくなった。霧のまにまに見え隠れする小さな影を追いかける。
「ミスティ!」
わたあめみたいに足にまとわりつく霧を蹴って足を早めると、小さな影の隣にももうひとつ、小さな影が見えた。ミスティよりも大きな、幼いこどもほどの背丈のそのくせ、どれだけ目を凝らしても足だけはふわふわと霧に同化している不思議な影。
「ミスティ!」
こどもの頃に絵本で見たおばけとよく似たナニカの姿に、思わず声が大きくなる。声優になるために鍛えた声は、霧の中にもよく響いた。
「え?」
背後から聞こえたまゆらの声に、ミスティのフィギュアの付喪神であるところの
姫之崎 ありあ
は振り返る。
「だれかよんでるね!」
隣にふわふわ浮いていた
餅々 きなこ
がくるりとした瞳を幼い仕草でぱちぱちと瞬かせた。
「まゆら……?」
霊界へと至る不思議の霧の中、ありあは思わず唇を引き結ぶ。
いつものようにフィギュアケースの中から眠るまゆらを眺めていたところへ、ふらりと訪れたきなこから突発あやかしパーティのお誘いを受け、面白そうだと行ってみることにして、今はその道中。
(まゆらちゃんはすっかり寝入ってて、)
だから今回は大丈夫と踏んだはずなのに。
前回にまゆらが霊界までついてきてしまったときは付喪神であることが知られはしまいかとどきどきしっぱなしだった。幸い、夢の中だと思っていたようなので事なきを得はしたけれど。
(もしバレたらどうしようかな、って)
思っていたところに、後ろから近づいてくる聞き慣れた足音と気配と、
「やっぱり、ミスティ!」
ちょっぴり眠たげではあるけれど元気なまゆらの声。差し伸ばされた手についぴょんと飛び乗れば、まゆらは嬉しそうに笑った。
「なぜまゆらちゃんがここにいるの?」
薄紅のツインテールを揺らして首を傾げてみせる。まゆらは栗色のツインテールを揺らしてまた笑った。
「だってこれ、夢でしょ?」
慣れた手つきでフィギュアの小さな身体を肩に乗せ、まゆらはきなこと話し始める。
「今晩は、おばけちゃん?」
「きなこだよ!」
「きなこちゃんはおばけちゃん?」
「699さいのあやかしだよ!」
幽霊ボディでふわふわ跳ねるきなこと仲良くおしゃべりするまゆらは、たぶんまた寝惚けてここが夢の中だと思い込んでいるらしかった。
(大丈夫、……だよね?)
付喪神と幽霊と一緒に霊界へと向かうまゆらをそっと窺いながら、ありあは小さな息を吐く。
霧の中を歩いたのはほんの少しの間か、それとも随分長い時間か。
ともすれば自分の指先さえ見失ってしまいそうな濃霧は、けれど不意に消えた。
まるで見えない扉を潜り抜けたかのように広がる視界に映り込むのは、晴れ渡って星の輝く夜空と、その夜を背にした石造りの建造物。
(ここは、……)
もしかしたら夢かもしれないと思う。
夢じゃないかもしれないとも、思う。
建物を印象付けるレトロな時計台に記された文字を辿りながら、
鴻上 彰尋
は夜色の瞳に力を籠める。
夢のような現のような雰囲気を漂わせる世界の端っこにぽつりと立って思い出したのは、少し前に出会ったことのある似たような雰囲気の光景。
(あやかしの世界なんだろう)
そう結論付けて、改めて時計台を見遣る。
(花緑青駅か)
エメラルドグリーンと呼ばれることもある色の名を冠した駅には、今しも半透明の線路を通って古びた列車や汽車が夜空を行き来している。あやかしの世界を走るあやかしの列車を眺めつつ、
(きれいな色の名前の駅なんだなぁ)
のんびりと思って頭を巡らせてみれば、意外と現代的なホテルやカフェに囲まれた駅前広場があった。さまざまのかたちした椅子や机がばらばらに楽し気に置かれ、ひとならぬかたちしたあやかしたちが話をしたりナニカを口にしたり。かと思えば奏者のいないピアノやギターが勝手に音楽を奏でたり、付喪神らしいテーブルが上にものを乗せたまま踊りだしたり、巻き込まれたあやかしがその上で必死にバランスを取ったり。
随分と賑やかで華やかな場所を眺める彰尋の耳に届いたのは、あやかしたちが口々に言う『パーティ』という言葉。
「あっ、おにーさーん!」
「手足があるおにーさーん!」
あやかしパーティに紛れ込んでみようかと考える彰尋の前、ふわふわふわりと舞いおりて来たのは蒼白くゆらゆら光る人魂たち。
「てつだって!」
「花火あげるの、てつだって!」
「……え、手伝い?」
無数の人魂たちにわやわやと集られ、蒼白く照らし出され、彰尋は目を白黒させる。聞けば、幽霊船から花火を投げるお手伝いさんを募集しているらしい。
「空飛ぶ幽霊船!」
「花火玉をね、空にぽーいって!」
見上げれば、空を走る列車よりも更に高く、蒼白い光を纏った黒い船が浮かんでいる。黒く艶めく船体や帆柱は総漆塗り、風に膨らむ帆は傷一つない新品同様。幽霊船のイメージとはかけ離れた外観ではあるものの、舷側から身を乗り出して陽気に手を振っているのは真っ白なしゃれこうべの骸骨船員。
「人手が足りないなら」
遠慮がちに申し出ながら小さく首を捻る。お手伝いは構わないけれど、どうやって空に浮かぶ船まで行けばいいのだろう。
「足りないのは手足!」
「手足はなくても空は飛ぶよー」
わやわやわや、人魂たちが彰尋の身体にぴたっとくっつけば、地面にくっついていた爪先がふわっと浮いた。
「これなら大丈夫かな?」
目を丸くして笑う彰尋に、人魂たちもつられて笑う。
「だいじょーぶ!」
「はこぶよー!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
14人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年11月20日
参加申し込みの期限
2021年11月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年11月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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