こんこん・ぽんぽこ化かし合い勝負｜リアクション

こんこん・ぽんぽこ化かし合い勝負

●化かし合い勝負の結果は……

「さーて、あいつらにはバレずに結果がわかる場所に隠れて、どうなるか見守るか」
　三毛谷道哉が銀朱駅を去ろうとした時、誰かに尾行されていることに気づいた。
「そこの子達、出ておいで。見ているのはわかっているんだ」
　隠れていた子狐と子狸は怒られる、とビクビクしながら出てきた。
「叱ったりしないよ。変化の術が上手くなるよう頑張れ」
　頭を優しく撫で、狸をたしなめたことの口止めとして飴をあげた。
　飴をもらった子供達は、そのお礼にと花とぬいぐるみを足元に置くと他の化け勝負の場へと行った。

　どちらも奇想天外、奇妙奇天烈な外見。魑魅魍魎の練り歩き。
　突如出現！　と驚かしたり。
　時にはセクシー美女やケモ耳少女、ケモ尻尾ショタに化けて誘惑したり、甘えたり。
　化かされた人間に正体を明かした時のリアクションは驚いたり、騙したな！　と怒ったり、泣いて逃げたりと様々だった。
　狐も狸も、力の限り様々な妖怪やお化けに変化して迷い込んだ者を驚かし続けていた。

「……父上、昔聞いたあなた様の教えを今日は他の狐たちに伝えることが出来ました。昔、化け方の稽古をつけてもらったこと。今でもしっかり覚えております」
　自分が教えを実践し、人間を驚かせている狐を見守りながら片夏阿呂江は昔のことを思い出す。
　あの頃の自分も、特訓した狐みたいに未熟者だったのう……と思いながら、化かし合い勝負を見守る。

　砧ポン吉が加勢したことで、変化の楽しさ。人間を化かす喜びを再確認した狸。
　阿呂江の教えを忠実に守り、再現力と想像力を発揮した変化の術を駆使した狐。
　両者の奮闘は、多くの迷い込んだ者を驚かせた。
「狐なんかにゃ負けないぞ、こんちくしょう！」
　いくぞー！　と狸を率いて次なる場所へ向かうポン吉。
　狐達も負けるものか！　とその後に続く。
「……決着は付きそうもないのう」
「そのようだな。どちらが勝っても、おかしくないが」
　突然、隣に現れた道哉に阿呂江はビックリ。
「驚かせてしまってすまん。嬢ちゃんは狐のお仲間かい？」
「儂は、たまたまあやつらに会っただけじゃ。同じ狐として応援してやりたくてのう」
　話の後、どちらも頑張っているなと二人は勝負を陰ながら見守っていた。

　狐と狸の化かし合い勝負は、まだまだ決着が付きそうもないようだ。

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あとがき

担当マスター：カターレ
ファンレターはマスターページから！

カターレです。
狐と狸の化かし合い勝負は、昔話や民話。
某アニメーションスタジオ制作のアニメ等、様々な場所で行われています。

「らっかみ！」での化かし合い勝負ですが、狐も狸も頑張って化けていました。
甲乙つけがたい奮闘ぶりでしたので、決着はまだまだ付きそうにないです。
霊界のどこかで、今も化かし合い勝負があるかもしれません。
お化け屋敷的な雰囲気だったり、コミカルだったりと楽しい勝負が書けて楽しかったです。

ご参加してくださった皆様、ありがとうございました。
またどこかでお会いしましょう☆（葉っぱを頭に乗せドロン）

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