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加澪たばねは、童子に運気を上げてもらうことなくトンネルの前まで来ることができていた。
そしてその頭には三毛谷猫がしっかり乗っている。
「ついたー、ここだー!」
と、その時だった。
たばねの頭でぐいっと踏ん張ると、くるっと回転して地面に降り立つ三毛谷猫。
いや、既に人間の姿をしているので三毛谷道哉だ。
干支のネズミ作戦は成功だ。
「あー、ずるい! 猫ちゃーん!」
とプンプンするたばねだが……
パチン。
あたりを舞う慈愛玉のひとつに触れてしまった。
「うん、いいよ。猫ちゃんが一番だよ。本当はこんなに大きいんだね、すごいなぁ」
と微笑みかける。
そして自分より大きい道哉の背中に手を回して、ポンポンとやさしく叩く。
「ははは、坊や。一体何をして……」
パチン。
道哉もまた慈愛玉に触れたようで、渋い表情が柔和に。
たばねを受け入れると、頭をそっとなでる――
瞬間、
「あぶないっ!」
たばねを守るように抱き寄せる道哉。
その背中には、空から飛んできたヴィーゼの翼が当たったようだ。
「痛っ……」
「ごめん!」
謝るヴィーゼに対して、道哉はやはり慈愛の心を見せる。
「何、このくらい。大丈夫だよ」
パチン。
ヴィーゼから離れたレイも、慈愛玉に触れた。
目の前にいたたばねと、運命の再会かのように抱き合う。
「冷たい飲み物がほしかったら言ってね」
「ありがとう。今は心がぽっかぽかだよ」
パチン。
ありあも慈愛玉に触れるが、みんなの足元で踏まれないようにするのが精一杯。
自分を踏みつけそうな他人の足すら慈しみを持って見てはいるが、愛を伝える相手はなかなか見当たらない。
そこへ、配達の自転車が到着する。
アメリアはあたりに漂うシャボン玉にギョッとする。
「あまり体内に入れたいものではないわね」
たしかにパソコンにシャボン玉はよくなさそうだが、座敷童子にアップしてもらった運気はまだキープされていたようで……
パチン。
ちょうどよく通気口のないところに当たった。
「不思議な気持ちね。何かを抱きしめたく、いや、尻尾のケーブルでからみつきたい気分だわ」
すると、そのケーブルをそっと撫でる者がいた。
「声、届いてたよ。ハグしてもいいかな?」
ありあだった。
「もちろんよ。尻尾のケーブル、絡めてもいいかな?」
フィギュアとケーブルの抱擁、これぞ愛。
ハグ、ハグ、ハグ。今や誰も彼もがハグしていた。
まるでレイブ明けのパリピたちのように。いや知らんけど。
そこへ走ってやってきた海原と鷹取、そして修。
パチンパチン。
海原と鷹取は、じっと目を見ると静かにハグをした。
老若男女いりみだれてのハグ祭りを見て、恐れおののくのは修である。
というのも、修には心に決めた人がいるのだ。
「絶対に女性に抱きつくわけにはいかない!」
しかし、既に無数の慈愛玉に囲まれている。
ろっこんで分割しようものなら、はじけてたちまち愛に満ちてしまうだろう。
「これは、どんな敵よりも手強いな……しかし!」
彼は考えることを諦めない。
男性と一緒にいれば、慈愛玉を喰らってもそのまま男性と抱き合うことになるだろう。
「そうだ、それだ! 先輩!」
と海原&鷹取を呼ぶが、ふたりは愛が過ぎたのか配達の自転車に乗って走り去っていた。
愛の配達だ、などと意味不明なことを口にしながら。
修は、他に男性がいないかと必死に探す。
たばねを見つけるが……
「もともとヘアゴムだから、ぎゅーっとするの得意だよ」
といろんな人をぎゅーっとしながら、どんどん離れていく。
道哉を見つけるが……
「トカゲなら、お前さんにやろう。私は腹いっぱいだからいらんよ」
といろんな人を撫でたり抱きしめたりしながら、どんどん離れていく。
焦る修は、トンネルの中央に目をやった。
屋台の前で、まさにシャボン玉を生み出している英二こそが、残る唯一の男性だ。
英二のすぐそばにいれば、慈愛玉を喰らっても英二とハグをするだけで済む!
が、近付けば近付くほどに慈愛玉は増えていく。その道中にはたくさんの女性もいる。
「どうする?」
こんなに慈愛に満ちたところで、困り顔は禁物である。
「どうしたの? 冷たいものでも飲む?」
愛情いっぱいの女性がどんどん集まってくる。
「い、いや、結構」
このままここにいるわけには、いかない。
「うおおおおおお!」
これほどまでの集中力と身のこなしが修に備わっていただろうか、次々と生み出される慈愛玉を避け、ついに英二の前まで辿り着くことに成功した。
パチン。
「おめでとう、がんばったね」
英二はやさしく微笑むと、修と握手。
「え? ハグじゃないのか」
「ハグがよかった? あなたが握手を望んでるようだったし、それもまた大切な愛情表現のひとつだと思うから」
「いや、それはそうだが……」
それでいいなら、焦っていた自分はなんだったのかと思ってしまう修だが、そんな自分のことすら愛することができるので……にっこり微笑んでいた。
パチン、パチン、パチン。
慈愛玉は割れに割れ、たくさんの人を愛で満たしていく。
旧市街の片隅で崩れかけた家の中、
トーチカ・フールフール
もこの日ばかりは愛に満たされていたことだろう。
シーサイドタウンでかまいたち花嫁修行中の
飯綱 雪
も、人を転ばすことができなくてもよい妻、よい母として愛し、愛されていることだろう。
しかし、問題は兜島まうと四夜五栖手蹴のふたりだ。
壮絶な戦闘を繰り広げながらトンネルまで辿り着いていたが、まだ慈愛玉には触れていないようで、殺気を漂わせながら対峙している。
ふわふわふわり。
そんな中、慈愛玉はいくつもふたりの方へと飛んでいく。
それを、みんなが見守っていた。
ふたりを知っている者は、愛をもって声をかけていた。
「まう。はちみつ舐めようよ」
「手蹴。ラーメン食べようよ」
まうはライバルである手蹴を倒すべく真っ向勝負を挑み、退くに退けずに戦っているようだが、本来はのんきで明るい性格だ。
慈愛玉を喰らえば、あっという間にかわいいくま人間になることは目に見えている。
しかし、手蹴は違った。
彼女自身、周囲の異変を見て困惑しているようだった。
「愛という感情はよくわかりません。……わかりませんが、それを理解することが私の更なる進化に繋がるかもしれませんね」
はたして、手蹴は愛を理解できるだろうか。
ふたりは無数の慈愛玉に囲まれ――
パチン、パチン。パチンパチンパチン、パチンパチンパチンパチン。
激しく弾けるシャボン液の霧に包まれ、ふたりは見えなくなった。
そして、霧が晴れていくと……
ふたりは人間の姿で抱き合っていた。
手蹴が愛を理解できたのかどうか、それは誰にもわからない。
ただ慈愛玉の力によって物理的かつ強制的に抱擁の姿勢をとらされているだけなのかもしれない。
しかし、まうだけは見た気がした。
ほんの一瞬だが、微笑んでいた手蹴の素顔を。
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担当ゲームマスター
なばた☆りえ
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年10月31日
参加申し込みの期限
2021年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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