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【あの子といっしょ】
久しぶりの親子の休日。楓のはしゃぎっぷりときたら、もう手が付けられないほどです。
「ママ、ママ! あれ、なんていうお花? あ、あっちのお花もきれー!」
「ああっ、もう……! おとなしくしなさい! ほかのお客さんにも迷惑でしょう?」
母親らしくたしなめるといくらかしゅんとしおらしくはするものの、ほんの数秒もたてば、
「ママ、ママー!」
てなものです。お休みだというのに、
梓 智依子
は正直言いまして、心休まる間もありません。
けれど。
「すごいね、ママ!」
にぱ、とあけっぴろげなこの笑顔に触れるたび、想いは湧きあがりやみません。
(だって……私はこの子に、逢いたかったんだ)
どんなものであれ、娘と過ごす時間に、幸せでない瞬間なんて一秒だって無いのです。
「……? ママ? どうしたの?」
「ああ……ごめんね。ママ、ちょっと疲れちゃって」
「じゃあ、じゃあ、やすもう!」
とたんにぱたぱた、向こうで和菓子屋さんが出店中の臨時店舗やら、風にはためくお餅ののぼりやらを忙しく指さして、くいくい。
袖を引っ張る力が、いつの間にかこんなにも強くなっていることに、智依子は気付きます。毎日毎日、そうして娘の新しいところを発見していくのです。
「お餅、食べていこっか」
「うん!」
桜餅と草餅、ほうじ茶を注文し、長椅子に腰かけていただきます。楓のぶんのお茶は、すこうしぬるめに入れてもらいました。
熱いお茶とさっぱりしたあんこの味わい。広がる青空に、今や彩り鮮やかなキャンバスとなった九夜山の風景。智依子はもちろん、楓までほうっと長い息を吐いたりして、思わずくすりと笑ってしまいました。
「あっ! ママ、ママ! みてこれ! これみて!」
ちょっと大人しくなったと思ったら、すぐにも元気いっぱいな声を上げる楓。
その手には、なぜだか、黄色いたんぽぽで編まれた花冠がありました。
「あら……そんなの、どこで見つけたの?」
「ああ、それ。さっきのお客さんが置いていったのかな」
和菓子屋の店員さんが、さっそくそれを頭にかぶってみせる楓へにっこり笑いかけてくれながら、言いました。
「ちょっと古風な服をお召しの、男前なお兄さんでしたよ。なぜか猫の耳としっぽがついてて……なにかのキャラクターのコスプレかなあ?」
「! しっぽのおにいちゃん?」
よかったらもらってって、と店員さんが言うので……というか楓もすっかりお気に入りで、花冠はそのままもらっておくことにしました。
「今度またおにいちゃんに会ったら、お礼を言わないとね?」
「うん♪」
娘を飾るたんぽぽの明るい色合い。
「いい陽気で、汗かいちゃったわね。帰り、温泉入って行こうか」
「おんせん! おふろー!」
気がつけばにっこり上機嫌な楓の後ろには、なんとも目に鮮やかな、たんぽぽ畑が広がっておりました。
親子の姿を遠く見送り、
三毛谷 道哉
は満足げにキセルをぷかり。
頑張る若人を見ると、ついつい応援したくなってしまうのです。あの若さで子育てとはさぞ大変だろうと思います。
「……あの子とちょっと、似てたかな? いや、そんなに似てないか……どうだったかな」
たんぽぽ畑のそば、寝転びまどろむ中で見た夢を思い出します。
素朴な赤い着物が似合う、女の子。顔もおぼろげだけれど、よくとおる声はいくら時を経てもなお、耳に残っています。
──ミケ! ほら、花冠だよ。ミケもおそろいだよ、ねっ!
何人目の飼い主だっただろうか、忘れてしまったけれど……あの声は、あの花冠の黄色の鮮やかさだけは、今もなお。
あやかしに変ずる前、ちっぽけな一匹の三毛猫に過ぎない自分をあたたかく迎え入れてくれた、何人もの人間たち。
「知らず知らずのうち、救われていたんだろうな」
夢がとっかかりとなって、自分でも忘れていた記憶がするり、ふわりと浮かび上がってきます。
あの子の声。花冠。心安らぐ、黄色いたんぽぽ。
ほら……目の前にも、あの黄色がさあと並んで、そろって揺れています。
「……ああ」
私は今、生きているんだな。
あやかしは機嫌よく、歩きはじめます。こんなにもたくさんのたんぽぽを見たのだから、今年はこの先、ずうっと良い気分が続くに違いありません。冬にこごえることも、きっとないでしょう。
「おっ、あの花はなにかな? ずいぶん綺麗に咲いているじゃないか」
花畑をゆく青年の腰には、白黒茶色のまだらなふたまたしっぽが、ぴこぴこ、ぴこん。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年10月20日
参加申し込みの期限
2021年10月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年10月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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