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歴史研究部の島研究:百合ヶ淵編
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●囮と幻覚
鷲/ラッセルは北西へ飛んだ。
百合ヶ淵に近づくにつれ、森が不穏に騒がしくなった。
「姫!」とか「待て!」とか男たちの叫ぶ声が聞こえる。
鷲/ラッセルは騒がしい方へ向かって旋回する。
◇
「待てと言われて」
「待てるわけないよ」
森の中を逃げているのは、囮役を買って出た足軽衣装の遥と姫の着物を頭から羽織った想花だ。
本当の駒と想花と遙は、それぞれ想花と遥と服を交換して、別ルートで百合ヶ淵の崖下へと向かっている。
健脚な遥は、インドア派で緊張しいな想花の手を引いて走ってゆく。
「は、遥先輩、足速い……っ」
「私はこう見えて結構体力もパワーあるからね。サイクリングで鍛えてるから」
「サイクリング? 歴史研究部では?」
「ふふん、体力がありすぎて『文系ゴリラ』と部員に褒められたこともある歴史研究部部長なのさ!」
甲高い鷲の声に上空を見上げると、鷲/ラッセルが急降下してきて木の上で変身を解いた。
「大丈夫か」
「なんとかね。そっちはどうなった?」
遥の問いかけにラッセルは追っ手の一組が逃げたこと、今追って来ている者たちを崖上に誘導して身投げを目撃させたい旨を伝えた。
「俺が先導するからついてきて」
「ありがたい。森の中は方向が分かりにくいからね」
鷲に変じたラッセルが木の枝から飛び立つと、遥が想花を抱くようにして全力疾走しはじめた。
「わわ! 遥先輩、あんまり早いと追っ手を撒いてしまうよ。上手く百合ヶ淵の崖上まで誘導しなきゃ」
「そうだったね」
背後の追っ手たちが確かについてきていることを確かめる。
戦わずして、負けない。
今回の作戦はそういう戦法だ。
◇
遥と想花が崖上に出た。
それを追って、追っ手の武士たちが崖上の開けたところに姿を現す。
「姫、城へ戻りましょう!」
「駒よ、観念しろ!」
刀を抜き、じりじりと近づいてくる武士たちに、遥と想花はわずかに振り返る仕草をしつつも顔を見せないようにしながら、じわじわと作戦ポイントのほうへ誘導する。
上空の鷲/ラッセルが、崖上の樹上できらりと光るレンズを見つける。蒼也の双眼鏡だ。
(良かった、あいつらも間に合ったか)
蒼也が立てた親指を落下させるような仕草をする。あらかじめ決めてあったハンドサインだ。
鷲/ラッセルは急降下して目くらましのために追っ手たちの間を高速で飛んだ。
(小次郎、いまだ!)
ラッセルがひと鳴きする。
「うわっ!?」
「鷲め! あっち行け!」
追っ手たちの視線が鷲に集中したその刹那、物陰に隠れていた小次郎の<幻術・七宝行者>で白百合と駒の幻影を崖の上に出現させた。入れ違いになるように遥と想花は素早く岩陰に隠れる。
(さあて、ここからがあたしの腕のみせどころだぜ)
小次郎は舌なめずりした。
短い時間ではあったが、リアルな幻影を作り出せるように2人をじっくり観察し練習したのは伊達じゃない。
崖の上で抱き合う白百合と駒は本物そっくりで、本物を知る追っ手たちにも見分けがつかないほどだ。
意を決したような表情。
互いを抱き合う腕に籠る力を再現する。
一歩ずつ海の方へ後ずさりさせると、追っ手たちが感づいて動きを止めた。
「姫! そのようなことはおやめください!」
「駒、愚かなことを考えるな。そなたらの恋など所詮まがいものであろう!」
小次郎は唇を噛んだ。
まがいもの――そんなわけない。
ろっこんで作り出した幻影は音を再現できない。
だから否定の言葉を言わせることができない。
かわりに白百合と駒の幻影は眼差し強く首を振った。
本物のふたりもきっとそうしただろう。
幻影をもう一歩海の方へ後ずさりさせる。もう後はない。
――仲間たちが準備万端、親指を立てたのを確認して。
白百合と駒の幻影はひらりと青い海へと身を躍らせた。
追っ手たちは慌てて崖に駆け寄り、縁から海を覗き込む。
どぼん! と大きなものが海に落ちた音がした。
ちょうど人が落ちたときに上がるような、高くて白い水しぶきを、追っ手たちは見た。
「姫……」
「そんなに駒との恋を貫きたかったのですか……」
追っ手たちはしばらく呆けて海を見ていた。或いは姫たちが浮かんでは来ぬかという淡い期待の眼差しは、姫の上掛の着物だけがゆるりと水面に浮かんできた瞬間に消えた。
「この様子ではふたりとも命はあるまい」
「帰ろう。お館様にお知らせせねば」
「浮いて来た姫の上掛だけでも持って帰るか」
「そうしよう。我らが逃がしたと疑いを持たれたら今度はこちらの身が危ういからな」
追っ手たちが踵を返して森の中へと消えていったのを見送って、囮役を務めた遥と想花も出てきて、鷲/ラッセルも変身を解く。物陰にいた蒼也とマリエッタもふぅと安堵の息をついて出てきた。
蒼也とマリエッタは、物陰から幻影が身投げしたのと同時に海に石を落とす役だった。
「偽装用の石、タイミングよく落せたみたいで良かった」
「姫の上着を石にかぶせる、っていう夏風さんのアイデアも良かったみたいね」
「あたしの幻影じゃ音や飛沫は出せないからな。おかげでドラマチックな身投げシーンになったぜ」
へへ、と胸を張る小次郎に、マリエッタが尋ねる。
「ところで本物の姫たちは?」
「今ごろ崖下の洞窟に身を隠してるはずだぜ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年10月13日
参加申し込みの期限
2021年10月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年10月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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