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ビアガーデンは結構混んでいた。
えっと……空いてるテーブル、見つかるの?
空いているというイメージがあっただけに朝衣は面食らった。
考えてみれば今宵は金曜日だ。去年、職場の納涼会として行ったときは水曜だった。平日ゆえにがら空きだっただけらしい。
うかつだったなぁ……。
セルフサービスだから、と深く考えることもなく最初に料理とビアジョッキを取ってしまったのは失敗だった。両手が完全にふさがった状態で、バッグを肩にかけたまま座る場所をうろうろ探すはめになってしまったからである。
右手には、白い泡をあふれさせる黄金のビール。ジョッキが冷たいしずくをしたたらせている。
左手には、絵にも描けないほど多彩なメキシコ料理が載ったトレイ。空腹をくすぐる香りよ。
最悪、壁際の手すりにおいて立ち呑みというスタイルも朝衣は覚悟した。それくらい空腹だったし、疲れていた。
しかし、地獄に仏。
「あれー、朝衣ちゃんじゃない?」
自分を呼ぶ声を朝衣は聞いた。この「あれー?」は「はれー?」にも聞こえたが気にするまい。
「ここよー、ここ、ここ」
ひらひらと手を振っているのは誰かと思えば、寝子高時代の恩師まゆ先生ではないか。口元がだらしないように見えるが、きっと酒のせいだろう。
「お久しぶり」
しかもまゆの正面には弥生先生の姿もある。ふたりとも一年以上のごぶさただ。でも、せいぜい一週間ぶりくらいの気さくさがあった。
「三折部さんはひとり? 見たところ席がないみたいね。よかったらこのテーブルに来ない?」
親切にも弥生が声をかけてくれた。
「相原先生、いいですよね?」
「やーん弥生ちゃん、『まゆタン先生』ですよお~」
「……」
わしゃわしゃと弥生が自分の前髪をかきまわすところを朝衣は見た。これまで朝衣は、こういう弥生を見たことはなかった。(なお、ヘロヘロのまゆなら見たことはある)
「いいですね?
まゆタン先生?
」
「あい~」
ひゃひゃひゃとまゆは笑った。無言で弥生は腕組みしている。
「じゃあ、卒業生との再会を祝して……かんぱーい♪」
何があったのかまゆはやたらご機嫌で、残り二センチくらいしかビールの入っていない自分のジョッキを高く掲げた。
「乾杯」
弥生はショットグラスだ。ウイスキーかブランデーらしき琥珀の液体が入っている。彼女の脇には空になったショットグラスが風呂屋の桶ストックみたいに積まれているから、すでにかなりの酒量をたいらげたのだと予想できる。
「乾杯です」
朝衣も応じ、キンキンに冷えたメキシカンビールをあおった。アルコール度数は低め、飲み口もやさしくて変な癖がないのも特徴だ。おかげで水みたいにごくごく飲める。霜が張るほど冷たいジョッキも最高ではないか。疲れた体に甘露がしみこんでゆく。
プハー、と生命の息吹を空に昇らせてから朝衣は尋ねた。
「先生たち、おふたりなんですか?」
「そーよ。秘密のサシ呑み女子会☆」
「……まあ、そんなところね」
もうなんとでも言って、という雰囲気が弥生の口調から感じられたが気のせいだろうか。
たいして残ってなかったのに、やたらオーバーアクションで残りを飲み干してまゆが訊く。
「で、役所はどうなんよ? 公務員」
「とっても忙しいです。春に人事異動があってからは特に……」
チリテイストの効いたタコスにビーンズ、これを冷たいビールで流しこんだおかげだろうか。朝衣は仕事の現状、忙殺されている毎日についてつらつらと語ることができた。もちろん守秘義務情報までは口にしないが、日々の苦労話やクレイマー対応など、トピックが尽きることはない。話せば話すほどに気持ちが楽になってくる。
「それは大変ね。ご苦労様」
「うっわー、縁の下の力もちって感じ!」
弥生とまゆが、ひとつひとつ大きな反応を返してくれるのも嬉しい。朝衣のなかに凝り固まった石灰岩みたいなストレスが、だんだん溶けていくのがわかる。
大いに呑み、話し、ビールのおかわりがテキーラサンライズになるころには、すっかり朝衣もいい塩梅になっていた。ふわふわと心地好い。
「ところで先生たちは、何を話していらっしゃったんです?」
しらふなら弥生も、もっとオブラートにくるんだ言いかたをしていただろう。だが彼女も、いまやショットグラスであおっているのは生(き)のテキーラなのである。熱い息とともに告げた。
「恋愛事情。相原……まゆタンの」
「そうなの」
まゆは酒はギブアップして、現在はレモンスカッシュをストローですすっている。
「朝衣ちゃんはどうなの? 最近は?」
まゆの目が逆三角形に見えるのは、口調のせいばかりではなかろう。
気恥ずかしいものがあるが、朝衣は正直に告白した。
「ええ、じつは彼氏ができまして……えと、去年のバレンタインからです」
「えっ!? どんな人?」
「レストランのシェフで……」
遥人とのなれそめ、その後のつきあい、のろけ話なのは自覚しつつ、朝衣は照れながら逐一説明していった。とりわけこの春の花見の思い出と、仕事のせいで誕生日を祝ったのを最後にすれちがい中だということは丁寧に明かした。
やはりまだまゆは酔っているらしい。しかも、かなり。
「クワー! 恋愛経験豊富組キタコレ! うーらーやーまーしー!」
だから反応はダイレクトすぎるくらいダイレクトだった。
「うらやましすぎて死んだ! あたしは死んだ!」
「いや死んだらだめでしょ」
思わず弥生が合いの手をいれざるを得ないほどに。
じゃあ、と弥生はテキーラを空にして告げた。
「まゆタン先生も、言うべきじゃないですか?」
さっきの勢いはどこへやら、急にまゆは小さくなる。
「ううー」
自分だけ幼児化したように身をかがめてしまったのである。
しょうがないですね、と弥生は言った。
「先生はね、いま、寂しいので恋愛したいと言ってるの。ねえ三折部さん? 気になる異性がいたとして、まゆタンのほうから恋に踏み切る……いわば背中を押すきっかけを教えてくれない?」
「わ……私がですか!?」
「私もそのあたりは全然だから。恋愛経験豊富組なんでしょ」
弥生の口調は大真面目だが、さすがに酒はまわっているようだ。
「豊富組って!? えと……自分の場合は二回とも共通の趣味を通じての自然な形……なので、あえて言えば、そのあたりを探ってみるとか?」
「でもあたしの趣味って水泳とか筋トレだよおー!」
「なら筋トレ男子と知り合うのは……?」
それがね、と弥生はこめかみを押さえて言った。
「スポーツクラブに通ってるような男性は好みじゃないんだって。もっと繊細で優しいひとがいいとか……むしろ運動音痴で……」
「できれば理系」
「……だ、そうよ」
こりゃまたすごいないものねだりだ――とはさすがに言えなかった、朝衣もこれは考えこまざるをえないのである。
「むずかしいですね……」
そーよ、とまゆはうなった。
「乙女ゴコロは複雑なんだからー!」
なんだか借りてきたようなセリフであるが、正直な気持ちではあるようだ。
「やっぱ酒、酒が必要よ、ビール取ってくる!」
まゆはひょこんと立つ。
「じゃあついでにテキーラもお願いします~」
弥生も語尾が怪しくなってきたものの、まだまだつづけるつもりらしい。
「こうなったらとことん付き合います。……私も、お酒!」
朝衣もすっくと立ち上がった。
かくて飲み会はつづくくのである。
女三人かしましく飲みまくり……翌朝朝衣は、ひどい二日酔いで出勤する羽目になったということだけは書き加えておこう。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年10月16日
参加申し込みの期限
2021年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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