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ラッセルが翼をつぎに休めたのは、寝子島シーサイドタウンの駅ビル屋上だった。
なにやらにぎわっていると思えば実際、ビアガーデンが開催されているのだった。その名も『寝子島ウルトラメガトロビアガーデン』ときた。
世界の料理が食べ放題、ドリンクも飲み放題、って書いてあるなー。
それにしても、ウルトラメガトロとは恐れ入った。ていうか『トロ』って何?
屋上の暗がりに着地し変身をとくと、ラッセルは元通りの姿となる。
高校生だから酒飲まねーのはもちろんだけど、バレたらマズいかな。
幸いポケットにはキャップを押しこんでいる。目深にかぶれば大学生で通じるだろう。服も私服だし。
背を曲げてこそこそと歩き出そうとしている自分に気づき、「おっと」とラッセルは声を上げている。
堂々としないと!
いじいじコソコソしていても目立たないとは限らない。むしろ悪い意味で目立つだけだ。ていうか不審者だ。それよりはいっそ、堂々闊歩しているほうがいいではないか。気持ちも楽だし!
さて、そうと決まれば――飛んで疲れたし腹ごしらえにビュッフェと洒落こみますか!
世界の料理とうたう看板に偽りはなかった。色とりどりのメニューがならんでいる。屋台みたいに注文してから作ってくれるところもあって満足度は高い。
一通り試してみてたらふくになり、そこからチーズケーキやデザート系を食べ比べ……しているところで、
「先生、っていうか弥生ちゃん!」
なんだか聞き覚えのある声がとびこんできた。
「美和ちゃんは恋愛経験がすっごおく豊富で恋愛初段というかレベル百って感じだから、こういう初歩的なこと訊きにくいんですよう」
許容量を超えて酩酊したとおぼしき女性が、連れの女性に詰め寄っているのだ。
酔っ払いのたわごと、と聞き流すにしては口調が切実だ。それに、
「あたしらみたいな人種は、どうやってはじめたらいいと思います……恋愛?」
と言っている発言主は、寝子島高校現三年九組担任、相原まゆではないか。しかも聞き手のほうは意外にも、八組担任の樋口弥生だ。
まゆの手元には空になったジョッキが三つもある。どうやらアルコールが、まゆをセルフバーニングさせているようだ。
弥生のほうもかなり酒量をきこしめしている様子だが、まゆみたいに乱れることはなく、淡々と口元にショットグラスを運んでいる。それでも、
「ねえ~、弥生ちゃん先生~。教えて下さいよ恋愛のはじめかたぁ~」
という無茶ぶりもいいところのまゆからの問いに、どう回答したらいいのか困っている様子だった。
酔っ払い、ってのは困ったもんだなー。
このあたりの気持ちはラッセルにはわからない。しかしあきれるよりも、先生もそれなりにストレスは抱えているのだろうと同情する気持ちが先にたった。
「ふうん……」
とラッセルが軽く口に出したのは、別にまゆなり弥生なりの注意を惹くためではなかった。
けれども距離が近かったせいか、キュッと音がするくらいすばやく、まゆはこちらに首をめぐらせたのである。
「そこのヤングマン、なにかアドバイスがあるって言うの?」
ヤングマン――?
ラッセルには度しがたいセンスである。ただ、自分の正体がわれていないということだけはたしからしい。
「あ、いや……」
と言い逃れも考えたが、まゆの目はドシンとすわっており、ちょっとやそっとでは逃れられない状況だとラッセルは観念した。なので、さしでがましいかもしれないけど、と前置きしてから言った。
「気持ちのしっぽを捕まえてないと駄目だと思う」
「ほう。そのココロは?」
言うことがいちいちファニーなまゆだが、気にしてはいられない。
「なんというか……『気になるな』『好きだな』て感覚。それを信じて離さないのは大事だと思うぜ」
すらすらと言葉がでてきた。ラッセルはつづける。
「挨拶にのせるとか気になるから声かけるとか、ただゲームが好きとか熱弁するだけでも共有できたりするし……自然体を好いてくれるやつと恋愛したくねぇ? 始まりはなんでもいい。相手もあるんだ。でもそういうやつを見つけたら、あがいてみてもいいと思う」
「要は、とりつくろったりせず自分を出せ、ってこと?」
そういうこと! とラッセルは言った。
「『気持ち』を大事にしてほしい。相手を思いやりながら、な。そういうとこから、恋愛につながっていくんじゃねーのかな……」
コホンとラッセルは空咳した。
「かく言う俺だって、昔にいっぱい後悔したから後悔しないようしてるわけで。くりかえすけど思いやりを忘れずにな。単なるイケイケは人によっちゃ引かれるぞー」
うう、とまゆは頭をかかえた。
「私、やっぱり五十嵐先生にイケイケすぎたんでしょうか……?」
「いが……
ええっ!?
」
さすがの弥生も驚いて、口に含みかけたバーボンを毒霧よろしく吹きこぼしそうになった。慌てて唇をぬぐって訊き返す。
「相原先生、もしかして五十嵐先生に強引に迫った、とか……そういう話ですか?」
「……まゆタンって呼んで」
「はい?」
「弥生ちゃんがあたしのこと、『まゆタン』って呼んでくれたら教えます」
この酔っ払いめ、と言いたげな表情が樋口弥生の顔にあらわれたのをラッセルは目撃した。けれども好奇心には勝てなかったらしく、
「白状してください、まゆタン先生」
冷凍庫で眠っていた餅さながらの硬い口調ながら、たしかに弥生は言ったのである。
うなずくとまゆは口を開いた。
「ゴールデンウィークに五十嵐先生を映画に誘ったけど……スルーされました……あたしこれでも勇気をふりしぼったんですけどぉ……」
「なんだ」
「そんな程度か」
弥生とラッセルはほぼ同時に言った。
苦笑気味にラッセルが言う。
「その映画って話が、自然体なら仕方ないけど、無理してるってんならもう少し、自分流にしてみたらどうかな? ま、これ俺の独断の偏見だけどな」
「ありがとう……ヤングマン……」
あくまで『ヤングマン』なのな。
よっぱど正体を明かしてやろうかとも思ったが、ばれていいことはないと考え直し、
「じゃ、これ食べて元気出してくれ」
と、応援の意味でお勧めチーズケーキをまゆのテーブルに置くと、ラッセルはすばやくその場を退散したのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年10月16日
参加申し込みの期限
2021年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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