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インド生まれの陽気なおっちゃんアーナンド・ハイイドだが、じつは優秀な実業家でもあることを萌は知っている。
昼間は『ザ・グレート・タージ・マハル』の店長でオーナー、そして夜はクラブ『プロムナード』の支配人でありオーナーなのだ。
昼と夜の両店舗を経営し、いずれも着実に成功している。近いうち本土に『ザ・グレート・タージ・マハル』二号店を出す計画も進めているということだった。本人はあまり語りたがらないが、アーナンドはかなり貧しい家庭の出身らしい。ほとんど裸一貫で来日し、アルバイトの身からここまできたのだからたいしたものだ。
アーナンドは日本人と結婚し、現在は日本国籍である。しかし妻とは別居中で(正式に離婚したわけではないらしい)、単身ふたりの子どもを育てる父親としての顔もある。
そのアーナンドが先日、『プロムナード』のキャバ嬢採用面接をすると萌は聞いた。心優しいアーナンドは「三人中一人は不採用にしなきゃいけないので心が苦しいですよ……」とこぼしていたものだ。
「だったら」
と萌はアーナンドに提案したのだ。
「プロムナード面接に落ちちゃった人はタージ・マハルに採用できるか検討するのはどうかな?」
「なるほどです。生活困ってる人だったら、提案してみたいですねー」
幸いインド料理店のほうも、最近では平日も人手が足りないほどはやっている。アーナンドは過労で倒れたこともあり、仕事はセーブする必要もあった。
「採用面接は、若者目線の意見を取り入れてみてはどうかなと思うんだ☆」
何気なく萌は言ったにすぎないのだが、この言葉はアーナンドの心をがっちりキャッチしていた。
「オー! でしたら萌さん、面接、お任せしますよ! ユウさんとやってください」
「お任せ!?」
「今度の土曜、お願いします。ワタシその日、ディピカの小学校、運動会ね。だから行けません。おふたりで開店前に面接、しちゃってください」
ディピカというのはアーナンドの上の子(正式には『ディピカ・さくら』。小学校一年生)である。
「え? ええー!? ボクらだけで決めていいの!?」
「むしろ決めてください。萌さんとユウさんならダイジョブです」
アーナンドは白い歯を見せて笑った。
その分の時給も出しますから、とアーナンドに押し切られ、かくして萌はユウとともに、『プロムナード』落選者にして『ザ・グレート・タージ・マハル』採用候補者、絢美清子の面接にのぞむことになったのだった。
清子は落選の通知をうけてもあっけらかんとしていて、インド料理店のほうを提案されても、これまたあっけらかんと応じたという。
と聞いたところで萌もユウも楽な気持ちにはなれない。
面接される側ならともかく、する側なんて当然はじめてだ。課された責任は重い。なにせこの面接は自分たちみたいなアルバイトではなく、いずれ新店舗をゆだねる正社員としての採用を決めるものだからである。
清子を戸口で待たせたまま、小声で打ち合わせを試みる。
「さすがキャバ嬢に応募してきた人……すっげーきれいだな」
「でも変な人じゃなさそうだね」
「そりゃそうだろ。変じゃねーだろ」
「よしっ!」
「なぜ喜ぶ?」
「ところでユウくん、あのお姉さん……」
さらに小声で萌はゴニョゴニョと言った。
「え? 聞こえねー」
「……が大きいけど」
「いやだから何が?」
もうヤケクソだ! 萌ははっきりと言った。
「
おっぱいが
大きいけど、巨乳だから採用というのはなしね!」
「待てやコラ! オレはセクハラオヤジか!」
こんなことで時間をかけるわけにはいかない。ユウは入り口まで駆け戻り清子を店に案内した。
「お願いしまーす」
かくして採用面接がはじまった。
眼鏡なんてかけてないけど、萌は心の眼鏡の弦を直す仕草をし、入魂の第一問をくりだしたのである。
「カレーは好きですか? 特に何カレーが好きですか?」
「ちょ、おま! いきなりする質問かそれがっ!」
「だってここカレーがメインだし」
「志望動機とかそういうのんだろ、最初に訊くのは!」
ユウは慌てるが清子はまったく動じなかった。ゆるふわっと回答する。
「えーと、フツーですぅ。どっちかと言えば好き。あ、でも給食で一番好きなメニューはカレーだったんでぇ、好きってことになりますねぇ」
「お、給食のカレー。あれもまたいいんだよねー♪ 平凡な日常のなかのごちそう、って感じがあって。グリンピースとか入ってることもあるけどさ」
「グリンピースは嫌でしたぁ。でもいまは大人なんで食べれますよぉ」
「で、好きなカレーは?」
「カツカレーですかねぇ。野球場とかで売ってるこってりしたのが好きですぅ。もちろん激辛もいけますよぉ。レトルトの……えーと、名前忘れたけど辛さ二十五倍のもヒーヒー言いながら完食しましたぁ。喫茶店で出るようなキーマカレーも好きだし、本格印度カレーも大学生のころよく行ってましたぁ。……あ、やっぱり私、カレー好きですねぇ。むしろ大好きかも」
「はい採用☆」
萌は清子の履歴書に判子を押すゼスチャーをした。
「おいっ! 即決すぎるだろ!」
思わずユウは立ち上がる。でも萌はごく平然と言うのである。
「カレー好きな人に悪い人はいないよ☆ ちゃんと質問に答えてるのも好評価だし」
「いやもうちょっと……仕事のことを訊こうよ」
「オッケー。じゃあ絢美さん、一人で店番しているときに『店に爆弾をしかけた』って脅迫電話がかかってきたらどうする?」
「仕事関係なくね!?」
「シチュエーションが店番じゃん♪」
「そのシチュエーション、イレギュラーすぎんだろ!」
あきれられてもおかしくない状況だが、清子はむしろ真剣に考えて、これまでで一番真面目な表情でかく答えた。
「『えー? 困りましたねぇ~、店のどこにですかぁ?』って質問しますね。ポロって言ってくれるかもしれないじゃないですかぁ。警察に連絡するのはそのあとです~」
「うん採用☆」
また萌は判子を押すゼスチャーをした。
「だから即決すぎだっつーのっ!」
またユウは立ち上がった。
こんな感じで面接は終わった。
もちろん結果は採用である。
時間は流れて閉店後、寝子島ウルトラメガトロビアガーデンで萌とユウは食事をした。
ワールドワイドな料理食べ放題が目当てだ。
もちろん萌の場合ワールドワイドな『カレー』料理こそが真の目的であることは言うまでもない。
「いやあ、この中華カレー、面白いなぁ、おいしーなぁ♪」
ベースとなるのは鶏ガラスープとオイスターソース、花椒のピリリとした刺激と、添え物のパクチーが独自のハーモニーをかもしだす汁気たっぷりのカレーだ。タマネギではなく白菜入りで、水溶き片栗粉でトロみをつけている。ニンニクの香りも食欲をそそる。色は薄めだが味は濃い口、行ったことはないけれど、真夏の香港の屋台にいる気持ちになる。
「おめーホント、いつもカレーだな」
言いながらユウだって、しっかりライスにはカレーをかけていた。彼いわく『こういうとこのカレーは缶詰に入ってるやつで、コクがあってウメーんだ』とのことである
「面接楽しかったね?」
「いやー、オレは気疲れしたなー。まあ絢美さん、いい人そうで良かったけど」
「それでさ、以前言っていた、蒲田さんの病気は治る病気だよね?」
「脈略ねーな。いきなりなんだよ」
「で、どうなの」
「いや……いわゆる難病ってやつだ」
ユウはカレーを口に運んだ。
もう笑ってはいなかった。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年10月16日
参加申し込みの期限
2021年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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