this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
Monster
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
15
つぎへ >>
カレーは和風でやさしい味わい、辛さは全然ないが素朴でおいしかった。
晴月のリクエストでアイスも頼み、これをスプーンでけずりながらリンは話す。
「そういえば、前も言った『好き』の話だけど」
うん、と晴月は、幼児みたいなスプーンの握りかたをしながら言った。
「キスしたいのとはちがう好き、だっけ? もうリンの気持ち、変わった?」
そんなことはないよ、と穏やかにリンは言う。
「晴月のことは……変わらず好きだよ」
「うん。わたしも」
「でも、キスをしたいというのとはまたちがうんだ。憧れ……もあるのかな、空を自由に飛んでいた姿を羨ましいと思った」
「そうなんだ? わたしには簡単なことなのに」
「僕、それに、ともかちゃんもだけど、普通の人間にはできないからね。そのまま自由でいてほしい気持ちもある。ピーターパンのように」
「ピーター……うさぎ?」
いいや、とリンは表現を変えた。
「とても自由で、空も飛べて、けっして大人にならない子どものことだよ。そういうお話があるんだ」
「ふうん」
「でもね、なんでも自由にできるっていうのはいいことばかりでもないんだ。この世界の最低限の知識がないと、知らずに誰かを傷つけたりしまうこともあるかもしれないし」
何より、とスプーンを置いてリンは晴月の目を見た。
「晴月が傷つくことになってほしくないから」
「大丈夫! わたし、強いよ。傷がついたりしないよ」
晴月はにっこりとした。
「たとえばここ……フードコートだっけ? にいる人、たくさんいるけど誰にも負けないよ。リンがそうしてほしいなら、今すぐだって吹き飛ばせるよ。二度と動かないようにもできるよ」
リンは直感的に理解した。
おそらく晴月は嘘を言っていない。
本当にそう思っているだろうし、たぶん、本当にできる。
だからこそ知ってほしかった。
「だめだよ。それこそ誰かを傷つけることにほかならないし、そんなことをしたらきっと……晴月が傷つくことになるから。体じゃなくて、心が」
リンが本質的に恐れているのはこのことだ。晴月が悪い人に騙されたり、悪事を働いたりすることのないようにしたい。
「こころ?」
「たとえば僕が、晴月のこと嫌いだとか、もう会いたくないと言ったらいやだろう?」
「
いや!
」
スプーンが飛んでガシャンと音を立てた。晴月が急に立ち上がったからだ。
「たとえばの話さ。晴月がほかの人を吹き飛ばしたり、ましてや……二度と動かないようにしたりしたら、僕は晴月を嫌いになってしまうかもしれない。そうなると」
「リンは私のこと、嫌いになるんだね。わかった」
うなだれて晴月は座り直した。
「必ずそうなるってことじゃないんだ。『かもしれない』だからね」
「うん。人を傷つけるの……よくない。わたしも、こころ、いやな気持ちになるのいや。リンに嫌われる、いやだもん」
リンはしずかに息を吐いた。完全ではないかもしれないが、概要は理解してもらえたと思う。
もう少し、一緒に観た映画の内容をたとえに出したりして言い聞かせたのち、
「晴月は、もっといろんなこと知ったほうがいいと思うんだ。映画館で知ることもわるくないけど、本で知るって手もある。本がたくさんある図書館って場所もあるし。あと実際にお出かけするのもいいかもしれない。そのときはつきあうよ」
「実際、お出かけ?」
「うん。じゃあ図書館っていうの? そこ行ってみたい。本、見たいから」
そうだ本といえば、とリンは自分のトランクを持ち上げた。
「そういえば晴月、この前の本気に入ってたみたいだし、僕の家にあった本だけどこれどうかな?」
トランクからやや厚めの書籍を取り出す。写真集だ。
「この本なに?」
「世界の色々な景色を写した本なんだ。同じ地球の景色なのにこんなにちがうんだよ」
パラパラとめくってみせた。荒涼とした地形、緑あふれる自然、あるいは広大な海……付帯の文章は最低限で、読むというよりは鑑賞するための本だった。
わあ、と晴月は手に取ると、ずっと見入っている。
「もし気に入ったなら持ってていいよ」
「ありがとう。リンはこんな景色いっぱい知ってる?」
「いや、僕も、僕のまわりのほんの狭い世界しか知らないけど……誰かの世界と重なることで、見えなかったものが見えてくると思う。こうやって誰かと話しているあいだでもね」
知ることは僕も楽しいから、と晴月はしめくくった。
リンももっとたくさんのことを知って、もっと豊かな世界観を身につけてほしいと願っている。
晴月には、無垢がゆえの危うさがあるように思うから。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
15
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
Monster
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年09月04日
参加申し込みの期限
2021年09月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年09月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!