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大規模玩具店『おもちゃのハローニャック』、絵本にでてくるお城のようなメルヘンな外見をもつ寝子島の新名所である。
土日祝は専用巡回バスが運行、遭難しそうなほどの広さと多様さをもつ店舗、中央には名物メリーゴーランドまであり、連日多数の客でにぎわっている。
働く店員もみな明るい表情だがそれは『笑顔で働きましょう』とマニュアルに書いてあるからであって、内実はどうなのかわからない。
少なくともその一員、智依子に限って言えばちがう。
顔はともかく、心は泥のように疲れている。
許されるのであれば、ちょっと倒れて眠りたいくらいだ。
智依子は全力でクリス……? いやナターシャを店長の我妻からブロックするように動いた。
警察署から戻ってきた初日、なにかあれば怒鳴りつけてやろう、というのが顔からも丸わかりだった店長の行動を智依子は読み、ナターシャを危険地帯から待避させることに全力を注いだ。
クリスよりはナターシャの方が精神的にタフだろうが、いつ店長が一線を越えてしまうか知れない。そうなるとクリスほど甘くも弱くもない――というより苛烈な――ナターシャがどう出るか。考えただけでも憂鬱になったからだ。
たしかに智依子も、我妻店長の横暴には義憤を感じずにはおれなかった。管理の名を借りたパワハラ、指導名目のセクハラ、いじりとかレクリエーションという笑いの傘にかくれた暴力は日常的に目にしてきたことだ。店長を嫌って退職したアルバイトは数知れない。智依子は入職してまだ間もないというのに、逃げるように辞めたバイトを何人も目にしてきた。
しかし、我妻が高いマネジメント能力を持ってるのも事実である。結果を出してきたことで彼は、他地域の小規模店から栄転をはたし、神奈川の旗艦店ともいえる寝子島店を任されるようになったのだ。
我妻が赴任してから、ハローニャック寝子島店は集客能力を高めたらしい。智依子もその話が嘘ではないことを肌で実感している。ゴールデンウィークに入ってからずっと、どの売り場も客でいっぱいなのである。
人間的にどうかは別として、職業人として店長は有能。その事実は否定できないだろう。
いまは我慢するとき――。
智依子はそう考えている。
ハローニャック寝子島店が好調でなくなれば、まっさきに首を切られるのは自分たちのようなアルバイトだからだ。我妻だっていつまでもここの店長ではない。せいぜい数年、早ければ半年で代替わりするのが大型小売店のならいだと聞いている。
嵐は永遠につづくものではない。いずれ去るものだ。
だからナターシャが行動に移ことをさまたげ、ほどほどに店長の機嫌もとってしのげればそれでいい、と智依子は考えた。いずれナターシャは元のクリスに戻るだろうし、ひょっとしたら店長の横暴も多少はましになるかもしれないから……。
けれど二日もせぬうちに、自分の考えは甘かったと智依子は学ぶことになる。
-+-+-+-+-+-+-+-+-
晴月は風そのものだ。まるっきり自由だ。
誰にも気づかれることなく、すうーっと映画館の天井をゆく。
だけどリンは不自由このうえない。もちろん飛べないから地上をゆくほかないし、タイミング悪いことに人気映画が終わったらしく、どっと出口に寄せてくるお客さんを、すいませんすいませんと言いながらかきわけて進む必要があった。距離がはなれていく。
晴月、と大きな声で呼びかけたらどうなるか。
彼女が気づいて上から降りてきたら――たぶん、ちょっとしたパニックになる。それは避けたい。
なんとかして自然な接触をしなくちゃ。
でも、どうやって?
案の定、晴月はフリーパス状態らしい。もぎりの職員なんか遙か下方で一瞥すらせず、悠然と飛行したままゲートの奥、スクリーンの方向に消えた。
しまった……チケット!
自分は買わなければ入れない。遅ればせながら気付きリンは券売機にとびつく。
どれを買えば……? いまタイミングよく観られる、途中ではあるがせいぜい二十分程度のロスで鑑賞できそうなのは数作品だ。
ティーンエイジャー向け青春キラキラ恋愛ムービー
――もしかして「……キスして」の元ネタはこれ?
二大怪獣の激突バトル特撮
――町なんかブッ壊しても大丈夫って思われたくないなぁ。
不倫略奪愛のすえに連続殺人がおこるというドロドロドラマ
――これだけは絶対にやめよう。
お年寄り向けっぽい終活&心の交流映画
――も、悪くはないけれど……。
有名アニメスタジオ制作の3DCGアニメ、小さな女の子が魔女の助手としてがんばる
――これだね! 観たことはないけど親子向けっぽいから安心して楽しめそうだし、このブランドだから親子や仲間の愛情もありそうだ。アニメだから現実とのちがいも説明しやすいと思う。
ちょうど開幕寸前なのもよかった。3DCGアニメ作品チケットを二席分購入して『映画がはじまりそうなので急いでます』という体をよそおいリンはゲートから駆けこんだ。
うすぼんやり灯がともるだけの通路を進む。
「晴月……晴月、どこ?」
小声で呼びかけてみたが反応するものはない。高校生らしき男女ふたり組が、不思議そうな顔をして隣を通り過ぎただけだ。(高校生たちは怪獣映画に入った)
悪い予感がする。
係員はいない。チケットはちがうけどそっと怪獣映画のスクリーンルームに入ってみた。迷わず天井を見上げる。
大きな声が出そうになった。
予感的中だ。ライトの上にすわって、晴月は上映を待ちかまえているではないか。
映画館で大きな声を出すわけにはいかないし合図しようにも……。
上着のポケットに手を入れ、リンはつかんだものを引っ張り出した。
携帯電話だ。会場前に電源オフするふりをしながら、点灯させて頭上で振った。
見上げると晴月が「あっ」と言うみたいに口を開けたのが分かった。
ルームから出ると、天井そばの通風口からするりと晴月が出てくる。慣れているらしく音も立てない。
「待って」と言うかわりにリンは、晴月にむけて両腕をつかい、大きな『×』を作って示した。まだ客が数人いたからだ。
幸いどのお客もこれから観る映画に意識がむかっているのか、リンのゼスチャーに気がついた様子はない。
よし。
誰もいなくなるのを見計らって、こんどは『○』のポーズをした。
するりと晴月は降りてきたが、着地することなくリンの胸に飛びこんできた。不可抗力なのでリンは、『○』ポーズをくずした腕でその体を受け止めたのである。それこそ映画のワンシーンみたいに、くるくると二人は回転してようやく止まった。
「リン……リンっ! わたしのこと、探しにきた?」
「うん、まあ、そんなところだよ」
「それともキスしたくなった? でなきゃふたりで裸になって……」
「
ちがうちがうっ!
」
大至急否定する。その先は聞きたくなかった。同時にリンの心のなかの冷静な部分が、『きっといま僕、顔が赤くなってるな』と告げている。
大声を出してしまった。係員が見にくるかもしれないのでリンは晴月の手を引いて、
「一緒に映画を観ようと思って来たんだ。作品は選んでおいたよ」
「リンが? わたしのために?」
晴月は嬉しそうだ。特に怪獣バトルが観たかったわけでもないらしい。
「うん、僕もよく知らないけど、小さな女の子が魔女の女子になってがんばるってお話」
「その魔女、火あぶりになる?」
すでに『魔女』という名称には、好ましくないイメージがついているらしい。
「ならない……と思うよ」
そう願いたい。
映画はそれなりに楽しめた。もちろん晴月は例の『特等席』ではなくリンの隣だ。
道徳的な意味ではやや物足りなかったものの、危惧していたような残酷な展開はなかったので、リンはそれだけでもほっとした。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年09月04日
参加申し込みの期限
2021年09月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年09月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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