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映画が終わってからリンは晴月をフードコートに誘った。ちょうど劇場の真下のフロアだ。
「ご飯、食べていこうよ」
「知ってるよ、映画観てからご飯、こういうのデートって言うんでしょ?」
ちがうよと言っても良かったが、「じゃあご飯とばしてキスにする?」とかまた妙なことを言われても困るので、似たようなものだね、と穏当な返事にとどめる。
デートだとしても、考えてみれば僕の初デートってわけでもないしね。
短いながらもスピカと過ごした日々、一冊の本、一遍の詩をわかちあった思い出、いま思えばあれこそが自分の初デートだったのだと思う。
「何食べる?」
「お店見たい。見て決めたい!」
「わかった。たくさんあるから迷うよね」
さすが寝子島がほこる大規模施設、ハンバーガー店舗だけでも二種、ラーメン店だって三種が競合しており、寿司やお好み焼き、そば・うどんといった定番も顔を見せつつ、タコスやケバブ、ハワイアンなども充実していた。
あっちへふらふらこっちへふらふら、晴月は目をキラキラさせている。
「アイスクリームがいいかな? かき氷とか~」
「いや、そろそろ夕食の時間だから……」
「わかってるよ。だからアイスクリームご飯がいい! でなきゃかき氷丼が食べたい!」
「さすがにそういうのはないと思うよ」
「えー! なんで!?」
リンは笑ってしまった。晴月が真剣な顔をしていたからだ。このとき、
「いやここはカレーライス一択だよ☆」
突如横合いから話しかけられ、晴月もリンも目を丸くした。
声をかけてきたのは高校生くらいの少女だ。言葉を裏付けるように、手にしたトレーには丼に入ったカレーがのっている。
「鬼河内、おめー知らない人にいきなり推薦してんじゃねーよ」
ぐいと少女を押しのけると、同じ年頃の少年がでてきて頭を下げた。
「すいません、この子ちょっとカレー愛が強すぎておかしいんです」
「ちょ、ユウくんボクを気の毒な子みたいに……!」
「どう見ても気の毒な子だろーが」
少女に言うや、少年はまたリンと晴月に頭を下げて言う。
「あ、でもここのカレーなかなかいけるみたいっすよ」
するとまってましたとばかりに少女が躍り出る。
「そうなんだよ! ここのね、カレー専門店のじゃなく牛丼屋のカレー丼がかなりいけるんだ。和風だしの甘辛ーいテイストでね、コクがあって牛肉もトロトロで最高♪ ときとして主役の牛丼を喰っちまう存在感! もうね、ここ牛丼屋の看板下ろして和風カレー屋でいいと思う」
「しまった、うかつな発言して呼び水にしちまった……」
少年は額に手を当てると、彼女の頭にも手をやって下げさせて、
「ども、お邪魔しました。しつれーしましたー」
ホレ行くぞ、と先を急かそうとする。
「邪魔だなんてそんな。牛丼屋のカレーですね。参考にします」
リンが返すとまた少女は飛び上がらんばかりにして、
「参考してくれてありがとー☆ あ、カレーといえばね、ここのカレーが超美味しいんだよ」
と、わざわざトレーを空いたテーブルに置き、胸元から二つ折りにしたチラシを取りだしてリンの手に握らせたのである。
「なに宣伝してんだっ、ほら行くぞ!」
ども重ね重ね失礼しましたー、と詫びつつ早足でいく少年を、待ってーと少女が追いかけていく。
あっけにとられつつ、リンは少年と少女を見送った。
にぎやかなひとたちだったなあ。
そういえばさっき、劇場の廊下ですれちがった二人組だったような気もする。
ひらいてみたチラシはインド料理店のものだ。象やらインドの神様やらがカラフルに描かれたイラストの中央に、英字とカタカナの両方で『ザ・グレート・タージ・マハル』なる店名が書かれている。割引券もついているし、もらっておこう。
「なんかカレーの話してたらカレーが食べたくなってきた……」
「カレーって料理? おいしい?」
晴月が小首をかしげる。
「僕は好きだよ。せっかくだし、そのカレー丼ってのにしてみようか」
「うんっ」
萌はテーブルにつくや否、さっそくカレー丼(牛丼屋の)に手を合わせた。
「では、いただきまーす♪」
パキッと左右にひいた割箸は、美しくフィフティーフィフティーに分割された。トレーにはスプーンも乗っているが、萌は手をふれることすらしない。この店のカレー丼は箸で食べるのが通だとされているためだ。されている、と書いたがこれは萌が作った独自ルールなので、世界共通ではないことも申し添えておきたい。
「おめぇ昼もカレーでポップコーンもカレーで夕食もそれかよ」
血の色までカレーになっちまうぞ、とユウは言うのだが、萌のことは十分知っている彼なのでこの発言は忠告や苦言ではなく、単なるからかいなのである。
「むしろユウくんがカレーを選ばなかったことのほうが気になるね」
「オレはときとしてうどんがほしくなるんだよ。とりわけ関西風だしのやつがな」
ユウがすすっているのはきつねうどんである。関西風、とうたっているだけあって汁の色は泳げそうなほど淡い。炊き込みご飯と漬物がセットになっていた。
「カレーうどんにすればいいのに」
「ラーメン食いたいときはどーすんだよ」
「もち、カレーラーメン」
「カレーラーメンって色んな会社が一時的に製品だしてきたけど、たいがいすぐ消えちゃってるよなあ」
「だよねえ。ボクどの商品も買ってきたのに」
「あ、でも和蕎麦だったらどーすんだ? カレー蕎麦なんて聞いたことねーぞ」
「大丈夫! ボクが作るよ!」
「……負けたよ」
カレーの話ばっかしてっから、なんかカレー食ってる気がしてきたじゃねーか、とブツブツ言ってはいるもののユウは楽しげである。
ところでさあ、と萌は話題を変えた。
「さっきの子、不思議な雰囲気の子だったね……」
「ゴングと心を通じあわせてた少女か?」
「映画の話じゃないよー。さっきのほら、緑色の髪の子。アイスクリームご飯とか言ってた子」
「たしかに……さしもの鬼河内もアイスクリームカレーはやらねえからな……」
「特殊な感心の仕方をしないようにっ☆」
バイト先に来てくれたらいいなぁ、と萌はつぶやくのである。そうしたらMMRが出動しちゃうかもしれない。
それから、と早くも萌はカレー丼を平らげて言った。
「おなかも膨れたことだし、ユウくん、あとシン・フニャンゲリオンも観て帰ろう☆」
「え、マジ? ていうか食うの早!」
オレまだ半分くらいだぞ、とユウはかじりかけの油揚げを口にほうりこむ。
「映画ハシゴすんのか?」
「明日休みだしへーきへーき! 悩む前に観ろ、だよ」
「そうさなあ」
どーしよーかなー、とユウは考えるように視線をさまよわせているが萌は知っている。こうやって考えるふりをするときのユウは、とっくに心を決めているということを。
ちょっと元気になってきたみたいだね、ユウくん。
ユウはまだ進路で悩んでいる様子だ。怪獣とフニャンゲリオンで明日への活力を取り戻してほしい。
蒲田――ふとその名前が思い浮かびそうになったが、楽しいこの時間を優先したくて、萌は記憶にフタをして錠前をかけ、鍵は大海原に投げ捨てた。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年09月04日
参加申し込みの期限
2021年09月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年09月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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