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初瀬川 理緒
のもとに毎日のように、
『売れてるよ! すごく!』
という一行目からすでに興奮気味のメッセージが編集部や片庭 椎子(かたば・しいこ)から届くようになった。まもなく文面は、
『都内では売り切れ店続出! 創刊号以来の新記録かもしれないって!!』
というさらにエキサイトしたものに変化しついに、
『編集長から連絡行った!?』
からの、
『増刷決定だって!』
というエクスプロージョンに至った!
なんの話かといえば『週刊ヤングニャンプ』の話である。
どの号かといえば
佐和崎 紗月
がグラドルデビューを飾った号である!
「誰だったかなぁ」
鼻歌まじりで理緒は言う。
「売れないと思う、って言ってたの~?」
誇らしげにNAYINの画面を示して理緒は鼻高々だ。
「でも本当にそうだと思ってたんだから……」
発売されるまでは、と紗月は小声であらがった。
理緒と紗月は、カメラマン片庭との三人で同じNYAINグループを作っている。撮影当日からその後のやりとりで、なんとなく共通の作戦会議室をつくろうという流れになったのだ。したがって上記文面はすべて紗月のスマートフォンにも表示されている。紗月が見ている夢でも理緒のドッキリでもない。
なのに紗月は、自分のグラビアが人気を博したという事実をまだ受け入れられないらしい。
「売れたのはネームバリューのある理緒ちゃんと一緒だったからだよ……。だから好評も人気もぜんぶ理緒ちゃんの実力、私はそれにくっついてただけのおまけだから……」
などと言ったりするのである。
「まーだそんなこと言ってるの紗月? これってまちがいなく紗月がブレイクしたってことだよ」
勢いこんで理緒は、スマホを取ってねこったーを起動する。ささっと操作して「証拠を見せたげる!」と紗月につきつけた。
虫眼鏡アイコンからのキーワード入力、表示されているのはねこったーの検索結果だ。
『祝増刷! ヤンニャンやっと買えた! 噂以上のグラビアクオリティ!!』
『紗月ちゃんキャワイイ!!! ファンになってしまいました』
『転売屋ザマァ! 紗月ちゃんの美は世に広めるべし!』
……などなど、読み切れないほど大量に好評価のつぶやきが表示されていた。ぽつぽつとだがリアルタイムで追加もされているではないか。もちろん
『佐和崎紗月て誰?』
という投稿もないではなかったが、圧倒的多数が好意的な内容だった。
ネットでも評判だよ、とは紗月も片庭から知らされていた。しかし怖くて見る気がしなかったのだ。
「どーだ!」
理緒は胸を張った。紗月が評価されるというのは自分のことよりうれしい。
「でもこんなのまぐれだよ……。一発屋で終わると思う……」
「まーたそんなネガティブになるー。紗月は一発屋なんかで終わらないって、あたしが保証する!」
なんといっても売れっ子グラドルの太鼓判なのだ。信頼度は高い。
「あ、ところでスーツケースの鍵、どこだっけ?」
「えー? これじゃない」
「お、それそれ。サンキュー」
受け取ったキーをスーツケースにさしこみ、ちゃんと回ることを理緒は確認した。
現在ふたりは、理緒の部屋にて荷造りの最中なのだった。というより、荷造り下手の理緒の準備を紗月が手伝っているというのが正確なところだ。なにせ最初自分でやろうとしたところ、たちまちトランクがパンクしたというのだからなかなかのものである。いっぽう紗月は自分のパッキングを自室で、ひとりであっさり終えていた。
さすが整理上手の紗月だ。トランクをブレイクさせたはずの量が、きっちり収まってきれいに蓋もおりた。
「あとは……あれれ? あたしのパスポートどこだったかな?」
「もう、理緒ちゃんさっきテーブルに置いたじゃない……はい、これ」
撮影旅行の準備なのである。はやくもヤンニャンからの依頼で、新たな撮影がきまったのだ。それもなんと海外ロケ、ほほえみの国タイのビーチへ二泊三日だという。もちろん、旋風といっていいほどの理緒&紗月掲載号のブレイクを受けての緊急企画だ。
この話が片庭から入るやいな、
「うわ! いきなり次の仕事が!」
一秒も考えず理緒は即座にOKと回答し、あまりの急展開に面くらいながらも紗月も理緒につられて承諾した。かくて、理緒にとってはウキウキの荷造りとあいなったわけだ。
あとは明日の出発を待つばかりという段階になり、理緒はやはりビーチボールのようにはずんでいるが、紗月のほうは対称的に、空気が抜けたように弱気になっている。
「……二年前に家族でオーストラリアへ行ったときに取得したパスポート……まだ有効期限残っててよかったけど……」
「なに、どうしたの元気ないよ?」
「いいのかな、って思って……なんかトントン拍子にうまくいきすぎじゃない……?」
「波に乗ってるときってのはそんなものよ。くよくよしてても仕方がないって」
それに、と理緒は紗月の肩に手をおいて断言した。
「あたしがついてる。任せてよ」
「ずっと一緒にいてね……理緒ちゃん」
「もっちろん!」
とうけおいながら、むしろ紗月がいてくれることが自分にとっての安心材料だと理緒は思っている。
急きょ決まった撮影である。割と強行軍なスケジュールなので一発撮りが多くなりそうだ。グラビア撮影はナマモノ、なかなかの綱渡りとなるだろう。その点は理緒にも一抹の不安はあった。しかし理緒は先日の撮影で、いざというときの紗月の意外な強さを知った。紗月とともに挑戦するのであれば、きっと乗り切れると信じている。
そう、紗月と一緒なんだから――。
胸の奥が熱くなる。
紗月と結ばれた夜のこと、思いだすな。
あの夜、脆く弱い自分をさらけだしたあたしを紗月は受け止めてくれた。
強く、優しく、くるんでくれた。
繊細で傷つきやすい子だと思っていたけど、本当は芯のある包容力のある子なんだと──初めて知った。
だからあたしは大丈夫。あたしたちは、大丈夫。
「ところで理緒ちゃん」
紗月が声の調子を変えた。思いつめたような表情だ。
「どうかした?」
「この部屋……前も言ったけど事故物件かもしれないって話、だけど……」
ついに来たか。
理緒は観念した。
いよいよ避けられないようだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月25日
参加申し込みの期限
2021年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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