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チッチッチと壁時計の針音が聞こえるほどの静寂、問題文が併設されたテキストを紅美は読み、例題にとりかかっている。
しばらくカリカリとやって、
「できた!」
紅美は自信ありげに答案をさしだすのである。
「どれどれ」
数学は陣の担当だ。赤ペンを手にする。
「さっき言ったように加減乗除、四則計算の順序には注意したか……って、さっそくこれまちがえてるな」
「えーなんで? 言われた通りやってるじゃん」
「ちがうよほら、カッコがついてるだろ。カッコ内の計算は優先だってこと忘れてへんか」
「そこの意味がワケワカメなんだけどー」
「ワカメも昆布もないの。ほら、きっちり把握したらそんな難しいものじゃないんだから、見てろよ。これはこの順で……」
さらさらと解き明かしながら、これは手こずりそうだなと陣は内心嘆息していた。現在の紅美はほとんどまっさらだとみなしたほうがいい。まずはカッコ内計算等の優先順位などをちゃんと覚えさせ、計算公式を丁寧に理解させていくほかなさそうだ。
陣は数学・理科の理系教科、真白は英語・国語・社会の文系教科をになうという分担である。
社会のテキストを真白はひらいた。
「地理や歴史っていっても、ようは用語の暗記と流れの把握ができるかどうかなんだよね。用語だけむやみに詰めこんでも、その用語が何のことを指しているのかを理解してないと頭に残らないし」
地図の基本、正距方位図法やメルカトル図法という言葉、それぞれの差異、長所短所についてときあかしていく。歴史もついても同様だ。何度も年表や地図にたちかえって説明する。
なお陣と真白は、互いが紅美を担当している間つぎの教科のテキストをひらき内容を確認していくのだった。たかが中学一年の範囲といっても、すっかり忘れているところもありこの作業は重要だ。
数学社会とダブルで、しかも圧倒的に実力を思い知らされたせいだろうか、
「くたびれたー」
早くもへばりそうになる紅美に、陣は発破をかけるべくかく告げた。
「紅は一年以上分の周回遅れがあるやろ。のんびりはしてられんぞ」
「わかってるよもうー。でも、いまあたし二年だから二年の内容にしぼれない? ちまちまやっていくよりもっと楽に要点だけゲットできないのー?」
駄目だ、とふたたびラーメン店主の顔で陣は首をふる。
「学問に王道なしってのは真理やで。ショートカットして表面上の勉強をつまみ食いしても、周回分の基礎がないままならまたすぐに詰む。しいて言えば一番の近道は遠回りや」
「チートしたい……」
「わかってるでしょ紅ちゃん? チートアイテムは勉強にはないんだよ」
「うへー」
とは言いながらも大意は理解したのか、じゃあつぎ英語やる! と紅美はリクエストをだした。
ふたたび真白の出番だ。
「アルファベットくらいは書けるんだよね?」
「んー、まあ小学校でもやったし。あとちょっとだけリスニングと会話」
「でもあのテスト結果をみるかぎり、単語力には不安があるよね」
「そうなんよ。わからない英単語があったらもう、そっから先に進まない」
なるほど読解でつまづいているわけね、と真白は言った。
「じゃあ紅ちゃんに必要なメニューは、文法と単語を覚えていく感じかな。単語の意味が分かればなんとなくの文章は分かるし」
単語の覚えかたや文法の基礎をかためるメニューを組んでいった。
小休止をはさみ、つづいて理科へと移った。
どうやら紅美にとって、最大の苦手意識がある教科のようである。
「理科きらい……とくにこのへん!」
テキストの該当部分をめくりながらうめき声をもらした。
なるほど、と陣はため息をつく。案の定と言うかいたしかたないと言うか、紅美は物理分野が一番苦手らしい。化学も「うげー」だが、生物と地学は「まだマシ」だそうである。
「覚えるのはできそうか?」
「まー、光合成とか? ああいうのは小学校でもやったから」
「よし、なら暗記問題中心でいこう。もちろん原理原則を知ったうえで、だけど」
「天秤がどーのとか摩擦がどーのは?」
「そのへんは計算問題として、数学と同様のやりかたでいく。生物や地学の親しみやすいジャンルから入って、紅は理科への苦手意識を消していくべきだと思うんだ」
「生物? それならいいよ。ヒヨコかわいいし」
生物に限っても、かわいくもなんともないショウジョウバエや左心房なんかもでてくるわけだが、そこは黙っておくことにした陣である。
いよいよ国語だ。テストの点数だけを考慮すれば、紅美にとって一番マシな教科であった。
「でも古典と漢文が地獄! なにあれ暗号!?」
「暗号て……あ、でも紅ちゃんの好きなスマホゲーにも古典や漢文に縁が深いキャラがいっぱい出てくるよ」
「えー! 清少納言パイセンとか!」
「そうそう!」
「清少納言パイセン……?」
陣は目をぱちくりする。パワーワードの登場である。ある乙女ゲーに、男装の清少納言というどう扱ったらいいのかわからない解釈のキャラクターが登場するらしい。なぜ男装? あと舞台は近未来というのもぶっ飛んでいる。ただ、紅美や真白にとっては常識らしい。
「源氏物語もあるよ!」
「六条御息所まじキュン死!」
またすごい飛び道具の登場だ。とはいえ紅美のやる気を俄然たかめる要素があるらしい。
「項羽と劉邦!」
「愚Ya、愚Ya、何時(What time)にパンチライン!」
「ラップのライミングか!?」
これこそ暗号だと思うが、紅美が乗り気になったので陣としても評価することにした。
古典や漢文の学習方法も英語と同じかな、というのが真白の解釈だ。
「どうやって読むのかを覚えれば後は単語をつなげていく感じで」
なるほど、と応じて紅美はさらにたずねる。
「じゃあ現代文は?」
「現代文は読解力がすべてだから、私のおすすめは文章をたくさん読むことだね。漫画でもライトノベルでもなんでもいいから量をこなすのが一番。なにより楽しいから。このキャラはこういう考えだからこう動くだろうなって予測しながら読むのもいい練習になるよ」
「ふーん、ネットの書き込みを読むんじゃ駄目?」
「いけないことはないと思うけど、ねこったーみたいな短文のつらなりはあんまり向いてないというのが私のイメージだね」
「まあラノベくらいなら読むけど……それが勉強になるならいいかも。読んでもせいぜい年に数冊だったから、今度からは増やすよ」
「その意気だよ。これは英語や数学、社会に理科ももそうだけど、大切なのは憶えることと文章を理解すること。基礎を覚えて、問題文をしっかり理解することが重要、応用は基礎を組み合わせて解くパズルだから基礎ができてからってね。つまり重要なのは日本語力……国語ってわけ。ちょっとずつでも読書量が増えるといいね」
「国語の話で元気出てきたよ。じゃああとひと頑張り!」
紅美は腕まくりした。
「あ、でもそろそろ昼だ。僕午後からバイトのシフトなんだよな」
「そう? じゃあ今日はここまでにしようか? 紅ちゃんもよくがんばったと思うし、今後のめども立ってきたし」
「ありがとう! 師範たち!」
一時は疲れ果てていた様子の紅美だったが、ふたたび抱拳礼を繰り出すまで回復してきたらしい。
これなら大丈夫だ、と陣は思った。
どうなることかと思ったが、もともと紅は私立受験狙う位だから地頭はとてもいい。基礎ができてれば、僕らのフォローもすぐいらなくなるやろ。
「それでさあ、ランチっていうか昼ご飯食べてく?」
ごちそうするよと真白は言う。
「カップ麺だけどね!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月25日
参加申し込みの期限
2021年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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