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ばっと左右のてのひらを立て、
七枷 陣
は慎重に告げた。
「おちけつ……いや、落ち着け」
何か言いかけた
芋煮 紅美
だが、『頼む側』の弱みかこらえて先をうながす。
「学業成績がいちじるしく大変というのはわかった」
「……大変っつーか壊滅的だよ」
「あと、千絵ちゃんに知られたくないということもわかった」
それだけどさ、と紅美は顔を曇らせる。
「べっつにあいつに知られたくないっていうわけじゃなくてさ」
いささか言いにくそうに数秒ほどためらってから、あきらめたような口調でつづけた。
「気の毒がられそうなのがキツい。心配されたり同情されたり、あわれみのこもった目で見つめられたりっていうか……正直そういうの、バカにされるよりずっとキビしいかも。ここの店長代理って素直すぎて、ときどき悪意まったくなしに残酷なんだよな。長所っていやあ長所かもしれないけど」
紅美の言う『ここの店長代理』は
三佐倉 千絵
のことである。
「そのうえで『勉強教えて』って請い願うのだいぶヘビーだよ? なんか自分がとてつもなく可哀想なヒトみたいな気がしてくる……」
「そうか……」
無闇に千絵を敵視しての発言ではなかったようだ。真正面から指摘したら否定するかもしれないが、紅美は千絵を対等な友達と考えているからこそ同情される人間になるのを避けたかったのかもしれない。陣としても少し、わかるような気がした。
「うん、じゃあ他のひとならOKか? 白さんとか」
「真白ちゃん……」
両手を頬にあて紅美はうめいた。
「……あたし、前に帰宅拒否してたときずっと泊めてもらったりしてたから、これ以上メーワクかけらんないよぉ」
「いやいやいや申し訳ないがこの惨状」
「惨状と言い切ったな」
「う、ごめん。この事態」
「うそうそ惨状でいーよ、実際マジ惨状だし!」
「ともかくこの困った状況、僕ひとりで面倒見るとか無ー理ぃ、ってレベルだから、援軍というか人員を増やすしかないやろと思ったわけで」
それにな、と陣は紅美を正面から見て言う。
「迷惑かどうかなんて、判断するのは紅じゃなくて白さんのほうだろ? 勝手に決めちゃあかんと思うぞ」
そんなこと言われても、と紅美が口ごもったところで、正面入口に
白 真白
の姿が見えたのである。ちょうど来店しようとしているところらしい。
「グッドタイミング、援軍要請といこう」
「ま……まってやっぱあたし……」
しゃーないなぁ、と陣は『クラン=G』のエプロンを外した。
「面とむかって頼むのがしんどいなら僕が話つけてくるよ。ちょっとそこで店番頼むな!」
言うなり脱いだエプロンを紅美の頭からかぶせ出ていく。
「え……! ちょっと!」
「立ってるだけでいいから」
言い残して陣は店から飛び出し、入り口前で真白を呼び止めた。
「お、七枷くん、こんちゃー」
「白さん、折り入って頼みが」
話は数分とかからなかった。
不承不承ながら『クラン=G』の緑のエプロンを巻きレジ前に手持ち無沙汰に立っている紅美のもとに、陣は颯爽と戻ってきたのである。
「交渉成立! カモン、ホワイトガール!」
「ヘイ、ホワイトガールだよ!」
もちろん真白は、陣の話をふたつ返事で引き受けたのだった。
「成績で悩んでるんだって? え、テスト結果? 見せてもらっていいの?」
紅美もふんぎりがついたらしい。うなずいてテストの束を真白に渡した。
「……うん、ひどいね」
真白も思わず真顔になるような結果である。義務教育でもふつうに落第があるフランスだったら、学期末にはまちがいなくもう一年を命じられることだろう。
「でもね」
と言ったとき、もう真白は満面の笑顔だった。
「自分から勉強しようっていう時点でえらい! そういうことなら教えてあげるよ」
「うん、勉強の意欲は僕も評価したい」
「さっそく明日ってことでいい? 学校は明日も休みだし」
「僕も午前中は非番だな」
「あたしもそれでいいよ。ていうか、お願いします」
いつになく紅美はしおらしい。
「問題は場所かな。どこでやるか。紅ちゃんの家は……前一度お邪魔したんだけどちょっと気まずいね。あ、七枷くんの家はどう?」
この提案を聞くや、いやいやいやいや! と高速で陣は手と首をシェイクした。
「無理! それ無理! デンジャラスなんで!」
「えーなに、散らかってても気にしないよ」
「クラスメイトの男子の部屋とか行ったことないからちょっと興味が……」
ねー? と紅美と真白は顔を見あわせた。
「ちがう。もっと大惨事世界大戦不可避な事情があってだね」
陣はモヤモヤと想像する。
部屋で三人で勉強しているときに、チャイムも鳴らさず突撃侵入してくる母を。
『えーなに? 両手に花!?』
などとキラキラと目を輝かせるだけならまだマシだ。
あの母である。それだけで終わるはずがない。きっとその場で父親に電話を入れ、
『陣が彼女さん二人も連れてきたでー☆』
などとトンチキな報告をし、あまつさえ記念写真まで撮影しかねない。しかも自撮り棒を使い自分もフレームに収まろうとするというオプションつきで!
額に冷たい汗をうかべ、陣はこう言うほかなかった。
「……ごめん、うち、親が、ちょっと……ユニークすぎるんで」
「あんた一人暮らしじゃなかった?」
これは紅美だ。
「でも近場に母が住んでるんだ。複雑でごめん」
「大惨事パースーボロット大戦とまで言われたら逆に気になる」
と言う真白に、もう一度陣はゆっくりと首を振ったのである。
「環境としては最悪に近い。まちがいなく勉強どころじゃなくなるから。ネコドラくんの魂を賭けてもいい」
「――ネコドラくんの魂を賭けるほどに確実ならしょうがないね」
真白も理解した。『ネコドラくん』とは、入院中に魂を勝手に賭博のチップにされてしまった逸話で有名な偉人である(漫画のキャラだが)。なお、紅美は元ネタがわからないようでキョトンとしていた。
「なら私の家かな、親もいないし」
両親は海外を飛び回っており、滅多に帰ってこないのだと真白は説明した。
かくして紅美のための勉強会、略して紅勉強会の日取りは明日(みょうにち)と決定したのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月25日
参加申し込みの期限
2021年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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