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【修学旅行】アッツイ、タイに行きたいッ!
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●三日目:アユタヤ・その3
折角のタイでの修学旅行、ここでしか味わえない象乗り体験したいという生徒は多く、
八神 修
も象に乗れると心躍ったひとりあった。
七夜 あおい
を誘ったら興味があるといってくれたのは幸いだった。
エレファントキャンプの象乗り場は、二階ほどの高さだった。
「象の背の高さに乗り場があるんだね」
修はそのことにちょっと感心した。象の背中には日傘のついた二人掛けの赤い籐椅子が載せられていて、乗り場の台から象の背に乗り移るのだ。修は先に乗り込んであおいに手を貸す。象は順に並んで乗り場に入ってくるので、動き続ける観覧車に乗り込むのと似た感覚だ。
巨体の首元には、赤い服に黒い帽子をかぶった象遣いのおじさんが跨っている。
おじさんは日焼した顔をくしゃとさせて、地元の言葉で出発を告げる。
象はキャンプを出て、遺跡の外側を巡る石畳の道をゆっくり闊歩してゆく。象の大きな耳が団扇のようにばっさばっさと動いているのを後頭部側から見るというのは、なかなかできるものではない。
足を踏み出すたびに象の背は揺れた。もちろんそれは想定内だった。
「象って体が大きいからもっと揺れるかと思ったけれど、意外と揺れないね」
「本当。揺れも慣れると全然大丈夫だし、楽しい!」
あおいが日差しと同じくらい明るく笑む。日傘もあるし王族になったような気分だ。
修は英語でおじさんに話しかけ、あの丸屋根の遺跡はワット・プラ・ラームという名だとか、クメール式の仏塔だとかいった話を聞いてはあおいに通訳してやった。
「目線が違うと、景色の見え方も違うね」
しばらく行くと象が休憩すると言われた。大きなバケツが置いてあって、水がたっぷり入っている。
象は慣れた様子でバケツに鼻を突っ込むと、吸い込んだ水を勢いよく熱された頭部に吹きかける。
飛沫はシャワーとなって、象の背に乗っている修とあおいにも降りかかった。
「きゃっ! 冷たいっ!」
「あはは、これは涼しくて楽しいな!」
日差しは容赦なく照り付けていて、象だって暑いだろう。
思わず笑顔がこぼれる。修は笑ってはしゃぐあおいを写真に収めた。
あとで写真を見返したら、この楽しいときを何度でも思い出せると確信して。
◇
数十メートルごとに観光客を乗せた象が列をなして歩いている。大きな象、すこし小柄な象。象もいろいろだ。あおいと修が乗った象と、道路を挟んですれ違った小柄な象には、
神野 美野梨
と
羽生 碧南
が乗っていた。
一人ずつの生徒はペアになって乗って、と先生が誘導したので偶然同乗することになったのだが、日本語で話が出来る相手がいっしょなのは有難かった。
「何もかも興味深いわね」
動物に興味がある美野梨は、象の皮膚を接写したり、そのごわごわの皮膚にそっと触ってみたりと、遺跡や景色そっちのけで象ばかり見ている。
「日本じゃ象は動物園で見るくらいだから、しっかり観察したり体験したいわ。……もっとも、寝子高の入学式の日にも見たけど」
ああ、そんな噂もあったかも……?
碧南は上の空で聞いていた。
象遣いのお兄さんが斜め後ろから見ても結構イケメンだったからだ。
(もし乙女ゲームだったら、このあと遺跡とかで偶然再会して、彼の思いがけない過去なんか聞いちゃったりして、アユタヤでの一夜をいっしょに……)
妄想を広げていると、いつしか休憩場所についていて、象が噴水ごっこするように水を掛けてきた。
「はわっ!」
美野梨は笑っている。びしょ濡れになったことも旅の思い出と楽しんでいるようだ。
「ふふっ、けっこう水がかかっちゃったわね」
「うん。でもすぐ乾くし、これはこれで楽しいからいいか別に!」
時間にして約15分。象はエレファントキャンプに戻って来た。
象から下りるとき、美野梨は試しにろっこん<友との語らい>で『乗せてくれてありがとう』と話しかけてみた。美野梨のろっこんは、猫や鳥となら念話できるがどんな動物でもというわけではない。ゆえに象と話は出来なかったが気持ちは通じたのか、彼はまるでバイバイするみたいに長い鼻を振ってくれたのだった。
◇
吉住 志桜里
と
吉住 獅百合
は、姉と妹ということになっていた。
雰囲気はよく似ているが、艶やかな長い黒髪がトレードマークの志桜里に対し、獅百合の方が体つきが一回り大きく、ライトグレーの髪の色も対照的だ。格闘ゲームに馴染んでいる人ならば、同キャラ対戦時の色違いキャラのような印象を受けるかもしれない。それはあながち間違ってはいない。獅百合は、志桜里が隠していた粗野な内面や嗜虐性を引き受けて分離した存在であり、彼女たちは志桜里のことを『クロ』、獅百合のことを『シロ』と互いに呼びあうのだった。
そんなふたりは、このタイの修学旅行、最高の思い出を作る為に、悔いなく遊ぶ気満々である。
志桜里は日焼け対策にパーカーを羽織り、派手な蛍光色のゲーミングデバイス風コーデ。
「私達にとっては今日も自由時間みたいなもの! 思いっきり楽しみますよー!」
対する獅百合は、日焼け対策に余念のない志桜里に対して、シースルーと足魅せでお洒落に決めている。
「さー遊ぶぞー! タイで、グルメで、クロで!」
聞けばアユタヤでの遺跡観光は、象に乗っても楽しめるそうじゃないか。
「バイク乗りの性かしら、跨れるものは気になるのよね。さ、乗りましょ?」
「それは私じゃ分からないけど、面白そうだし良いわよー。象なら私の体格も平気、かしら?」
いざ、エレファントライドっ!
象に跨り、王国の残り香を楽しむぞ!
気合たっぷり、ふたりはエレファントキャンプへやってきた。
そして、房のついた日傘の下で王侯貴族のようにのんびり揺られる観光客を見て、
「「これじゃない!」」
と叫んだ。
自分たちは象に跨りたかったのだ!
かつてアユタヤの戦士のように、エレファントライダーになりたかったのだ!
ふたりは鼻息荒く象乗り場の下にある象待合所のような広場に向かい、エレファントキャンプで働く見習いらしい少年に詰め寄った。
「エレファントにライドを所望いたします!」
「象との一体感を味わいたいのですが!」
言葉はまったく通じなかった。しかし言語を超えて気迫は伝わるものだ。押しに押すと、年嵩のいったベテランの象遣いおじさんがやって来て、特別に(特別料金で)象の乗り方を教えてもらえることになったのである。
こうして数時間後、志桜里と獅百合の姿は馬上ならぬ象上にあった。
象は気性の穏やかな小象であったが、それぞれの象に跨りゆったりと遺跡を巡るのは格別である。
「象の背は鉄の身体に革の鞍よりもよく馴染む」
和やかな顔をして志桜里は詩的な言葉を紡ぐ。
南国めいたオレンジ色や紫色の花をつけた樹木。行く手に見えてきたのは、朝顔のつぼみの先端のようにつんと尖った三つの塔。三人の王の遺骨が納められているというワット・プラ・シー・サンセットだ。
かつての古都の姿を、志桜里は象に揺られながらしみじみと眺めた。
「朽ちてなお、一つの空間、国を作っているような……そんな雰囲気ね。フィーリングでしか喋ってないけど。ねぇシロ?」
志桜里の無茶振りに、獅百合もフィーリングで返す。
「それ私に聞いちゃう? クロ……生きてるよ、まだ。空間としての王国は、確かにね。知らんけど♪」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月24日
参加申し込みの期限
2021年07月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年07月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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