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6月の雨の中
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「またいつか、宇多野が退屈で退屈で仕方がないときがあったら、付き合ってもいいぜ……」
そんな口約束の実現は、早かった。
先日の
サマーバーゲン
から、まだそれ程経っていなかったが、
宇多野・ユニ・アヴァロン
と
篠木 昴
は参道商店街を連れ立って歩いていた。
と言っても、前日にユニから「服代よ、商店街でも案内しなさい!」と電話で呼び出されたのであるが。
昴が着ているのは、バーゲンでユニに購入してもらった服。
払わせるつもりはなかったが、ユニがぽーんとトータルで選んで買ってくれた。
遅刻と言える程ではなく、むしろ約束の時間ギリギリセーフで現れた昴に、ユニはご機嫌斜めだった。
気持ち横を向いて頬をぷっくり膨らませたユニに、昴は軽く手を上げた。
「よお、早いな」
「ちょっと、女性を待たせるなんて、するもんじゃないんだから!」
いきなり身を乗り出して、突っかかってくるユニに、はるかに長身の昴の方が思わずたじろいでしまう。
「わ、悪い……ええと、そうだ。途中でなんか買い食いしないか?」
「買い食い?」
唐突な庶民的な提案に、ユニの瞳が好奇心で見開かれた。
「ああ、例えばコロッケとかな。この先の
肉屋「しののゐ」
のが、旨いんだ。食べながら歩く事も出来るし、丁度いいんじゃないか」
「歩きながら、ねえ……」
財閥のお嬢様であるユニは、顎に指を当てて小首を傾げながら、ちょっとはしたないかしら、と思う。
しかし昴がにこりと頷いて「そういうのも散策の醍醐味だしな」と言えば、感じた いくばくかの羞恥心は、冒険心に塗りつぶされた。
「なら、早く案内しなさいよ!」
一転、昴をせっついて歩き出す。
そこへ。ぽつり、ぽつりと地面に黒い染みが広がり始めた。
ぽん、ぽんと、あちらこちらで傘の花が開き、二人もそれに倣った。
「ああ、雨だ。傘持って来といて良かった」
昴は別に、雨が嫌いではなかった。それぞれ傘もある、だがユニの機嫌はどうだろうと顔色を伺えば。
「なによ、もうこの雨! 財力で天気予報、変えてやろうかしら……!」
やはりと言うか、ユニは傘を振り回して、お怒りのご様子。
「っ……!?」
ユニが突然、昴を振り仰いだ。赤くなった頬で、雨の雫が弾ける。
「な、な、なにするのよ! 離しなさいっ!」
「え……? あ……」
感じた柔らかさは、ユニの掌。
繋いでいるのは、他でもない自分の手だ。どうしてこんな事に?
鷹揚な昴も、さすがに動揺する。
「ことには段取りってものがあるでしょう! あたしたち、まだそこまで……っ!」
お嬢様が凄く、先走った事を口にしている。
しかし口では拒絶を示しながらも、ユニには自分から積極的に振りほどく程の気概はなく、二人の手はまだ繋がれたままだ。
(も、もうっ……きっと神魂のせいね、手がくっついてるみたいだもの……)
唇を尖らせたまま、ユニは昴を軽くねめつける。
「仕方ないわね。このまま散策するわ、愛々傘も妥協してあげる!」
そう、これは神魂のせい。
決して自ら望んで繋いだわけじゃない、だから、別におかしくはないのだ。
一方、昴は無自覚のもれいびで、無意識に繋いでしまった手の理由がわからない。
(宇多野に嫌がられたらと思ったが……気にしなくても平気か?)
昴は女性とコミュニケーションを取るのは、苦手な部類だ。
でもこうして手を繋いでいるのは、昴も不思議と嫌ではなかった。
「って動きなさいよ! というか、なんか喋りなさい! あたしが一人で騒いでるみたいじゃない!」
また叱責。
軽く肩を竦めて、昴はユニの手を引いて歩き出す。
(そういえば、宇多野って結構可愛いんだよなぁ。今まで意識して見たことなかったが)
意識すれば最後、胸の高鳴りが抑えきれない。
(……何考えてるんだ、俺は。ボーっとしてないで案内に集中しよう)
昴の受難は続く。
話題を探しながら歩く道中、顔見知りとすれ違うたび、ユニは恥ずかしさから昴と手を繋いだままの体勢で、広い背中に回り込んだ。
(カップルか何かかと聞かれたら、罰ゲームだと答えるしかないわね……)
ユニが隠れる度に、逆関節に捻られるハメになった昴は、声にならない悲鳴をあげる事態に陥る。
痛い。とてもじゃないが背中に押し付けられた、ささやかな感触を堪能するどころじゃない。
「えっと、ここのコロッケが旨いんだよ。雨降ってるし、中で食わせてもらおう」
昴に先導されて、ユニも肉屋「しののゐ」の店内に踏み込む。
(それにしても原因なによこれ……でも……暖かい……)
昴が目を白黒させていた事など露知らず、大きな掌から伝わってくる体温に、ユニの目尻もいつしか下がっていた。
ふるふると首を振る。
(あ、あたししっかりしなさい、急にドキドキしてきた……っ!)
だがふいに掌が、するりと離れた。
「って取れるじゃない! 先に言いなさいよ!」
またしても理不尽な罵声が飛んで。
微妙に足りない甘酸っぱさに、振り回されっぱなしの昴が、苦笑した。
それでも満更じゃないと思えるのは、何故だろう?
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担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年10月28日
参加申し込みの期限
2013年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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