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~紫色の輪舞曲~ 燃え盛るは学び舎、荒ぶる炎の魔神
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校舎に侵攻した際にちーあ達と分かれ、屋上への道をひらく役目を担っているのは
巫部 紫苑
、
響 蒼留人
だ。共にイザナとイヴァも同行している。
四人は燃え盛る校舎の熱波に焼かれながらも水を定期的に被り、身体の熱を冷ましながら屋上付近へと到達していた。
「もう少しで屋上ですね、ここまでかなりの敵を倒してきましたが、後から来る方達は大丈夫でしょうか?」
「あれだけ倒したんだから大丈夫だろ。それよりも一人で走って行ってしまった御剣先輩の方が心配だ」
蒼留人はそう言いながら放水銃を構えるとバレルの下部に装着されたシリンダーを稼働させ次弾を装填する。
狙うのは目の前に数体歩き回っている炎の下僕の一体だ。
「俺は右のを狙う、左のは任せたぜ。イヴァ、イザナは俺達が援護射撃するから残った敵を頼めるか?」
イヴァは蒼留人の言葉に頷き、大鎌を出現させると何時でも飛び出せるように屈んだ姿勢となった。敵はまだ四人に気づいていないようだ。
「わかりました、お二人の射撃に合わせて残った敵を掃討します」
通路を挟んだ反対側の壁から伺うようにして覗くイザナはその手に雷を帯びた長剣を顕現させる。その刀身にはばちばちと稲妻が纏わり付いていた。
「接近戦は任せなさいよ、貧弱な人間と違ってあたしらは頑丈だからね。ちょっとやそっとの熱じゃどうもならないわよ」
そういうイザナは汗はかいているものの、さして目に見えて熱波にやられている様子はない。イヴァもまた同じであった。
「ではまず私が一撃入れますね……行きます」
紫苑は静かに両手を合わせた。その瞬間、彼女と彼女が身に着けている、装備している物からの音が世界から切り離される。
まさに無音となった彼女はゆっくりと放水銃を構えると狙いをつけ、三体歩いているうちの一番手前の一体を狙い撃つ。
音もなく発射された高圧縮水弾は真っ直ぐに飛翔すると炎の下僕の一体に命中しその頭部の殻を吹き飛ばした。
崩れ落ちる炎の下僕に気づいた他の敵達は雄叫びを上げて紫苑達の方へと突進を仕掛ける。
「悪いが、それ以上近寄らせるわけにはいかない! これでも喰らえ!」
両手を広げ走ってくる炎の下僕に狙いを定め、放水銃を連射モードに切り替えるとしゃがんだ状態で蒼留人は高圧縮水弾を連射する。
雨のように降り注ぐ水弾が炎の下僕達を貫くが侵攻を妨げただけで彼らが倒れるには至らない。
紫苑と蒼留人はそれでも怯むことなくお互いの弾薬のチャージ時間を考え、交代しながら絶え間なく放水銃を射撃する。
嵐のように降り注ぐ高圧縮水弾によって二体の炎の下僕のうち、一体がついに力尽き床に崩れ落ちた。だが手負いではあるがもう一体はいまだ健在である。
二人の援護射撃を受けながら通路の両サイドからイザナとイヴァが最期の一体にとどめを刺す為に飛びだす。
まず初めに仕掛けたのはイザナである。低い姿勢から肉薄すると擦れ違い様にイザナは身体を風車の如く回転させ、回転斬りを放った。
しかし炎の下僕が体を反らした為にその一撃は浅く殻の表面を傷付けるに留まった。イザナはそれを見て舌打ちする。
「ちっ! 浅い……っ!」
「では私が仕留めます。でやぁぁああああーーッ!」
上空から全体重を乗せた大鎌の一撃を振り下ろしたのはイヴァである。大上段から振り下ろされた大鎌の一撃は炎の下僕の半身を斬り飛ばしたのだ。炎の下僕は切り口から炎を溢れさせ、モノ言わぬただの抜け殻へと変わる。
「よし、これで屋上への階段を確保できたわね。はぁ、それにしても疲れたわ。正直、ここまでの連戦になるなん――」
「イザナ、待て! 後ろだッ!」
「えっ……」
蒼留人の声で振り向いたイザナの背後には炎の下僕が腕を振り上げて立っていた。生き残りではない、新たに出現したのだろう。
(やばい、回避も防御も間に合わない……!)
そう思ったイザナの横から蒼留人が飛び出すと炎の下僕を蹴り飛ばし、倒れたその胸部へ放水銃を突きつけると連射モードのままトリガーを引いた。
連続的に超至近距離から放たれた高圧縮水弾は炎の下僕の胸部を削り切りがくがくと震わせると穴から炎が吹き出し、炎の下僕はただの抜け殻となる。
尻もちを突く形で床に座っていたイザナに手を差し伸べると蒼留人は彼女を立ち上がらせる。
「大丈夫か? 俺達が倒れたんじゃ何にもならないんだ。焦らず、警戒も怠らずに行こうぜ」
「あ、う……うん、あの……その、あ、ありがと」
恥ずかしそうにそっぽを向いてイザナは蒼留人にお礼を言った。素直になりきれない彼女なりの精いっぱいの感謝だ。蒼留人はそれに笑顔を返す。
周囲の安全を確保し、ちーあに貰っていた敵を退ける小型装置を設置すると紫苑は壁に背を預け一息つく。
懐から顔程もあるおにぎりというには巨大なそれを取り出し、かじりつく。
あまりの大きさに唖然とする蒼留人の視線に気づいた紫苑はそれを差し出した。
「ああ、皆さんも食べます? まだあるのでどうぞどうぞ」
紫苑の気遣いに感謝しながら一同は屋上へ侵攻する前に体力の回復も兼ねて小休止することとなった。
おにぎりをかじりながら紫苑はふと自分の衣服を見る。見れば大部分は炎の余波で焼けており、既に衣服としての機能を果たしているとは言えない状態であった。
ただのぼろきれ同然となった服を脱ぎ捨てると紫苑は汗で濡れた下着に守られた双丘を露わにする。胸元を守るそれは可愛らしいフリルの付いた女性らしい下着であった。
汗で濡れた肌にべったりとくっついており、かなり大部分が透けている。よく見れば大事部分ですら透けてしまいかねない状態だが紫苑は一切気にしていない。
目のやり場に困った蒼留人は手元のおにぎりに集中する。見たくないわけではないが凝視するのも失礼というものだろう。
青少年には刺激の強い小休止が終わり、一行は屋上の階段を上がり、屋上へと続く扉を開けた。
すると目の前に広がってた光景は……鉄球を振り回す赤髪の女性フレイジアと激しく斬り結ぶ御剣の姿であった。
「無事ですかっ!? 先輩ッ!?」
「……! 来てたのか、蒼留人。すまない、ツクヨを安全な場所に運んでくれないか? それさえしてくれれば、俺が、あいつを……」
そう頼む御剣の瞳には激しい殺意の炎が宿っている。ゾッとするようなその殺意に気圧されないよう耐えながら蒼留人は頷き、気を失っているツクヨをイヴァ、イザナ、紫苑と共に運んでいく。
去り際に彼から受け取った【体またたびメイト】をかじって御剣はフレイジアに向き直る。
フレイジアはいまだ余裕の表情をしており、肩で息をする御剣とは対照的であった。
「小休止は済んだか、人間? はっはっは、脆弱だよなぁ? そんな身体では魔法も満足に使えない。少し触れれば折れる、全く、それでなぜ歯向かおうとするんだ?」
「……お前には一生分からない、心のある、俺達の気持ちなどな」
「そうだ、先輩。いいこと言ったぜ。助太刀するッ! でやぁぁっ!」
背後の階下に続く階段から飛び出してきたのは
アシュリー・アンダーソン
であった。
アシュリーは低い姿勢で弾丸のように飛び出し、フレイジアの腹部を拳で殴りつける。そしてそのまま流れるように鉄壁の大盾で思いっきりフレイジアを殴りつけた。ろっこんにより強化された全身の筋力がそれを可能としたのである。
続けざまに強い殴打を喰らい、フレイジアはぐらついたがすぐに体勢を立て直し鉄球を持っていない方の拳を振り被ってアシュリーを殴った。
すかさず鉄壁の大盾を構えてアシュリーはそれを防ぐが、衝撃までは完全に殺しきれず数十歩の距離を吹き飛ばされてしまった。
空中で体勢を整え、アシュリーが着地した瞬間、目の前に迫るのは巨大な鉄球だった。フレイジアが着地の瞬間を読み、放ったものである。
迫る死を前にアシュリーは臆することなく横に転がってそれを避けた。背後で屋上の床を粉砕する轟音が聞こえ、じゃらららという鎖が擦れる音を鳴らしながら鉄球はフレイジアの手元へと戻っていく。
「あれを避けるか……ふむ、人間にしてはやるものだ。通常、目前に死が迫った生物は防衛本能から硬直し身を強張らせる。そして死ぬのだ。だがそうならなかった、くははは、この島の人間は面白い奴ばかりだなぁ!」
薙ぎ払う様に振るわれた鉄球を上空へ飛んでアシュリーと御剣はそれをかわす。空中から加速し、御剣は数度斬撃を加えるがフレイジアはそれを片手でいなした。
間髪入れずにアシュリーが御剣とは反対側から鋭い回し蹴りを放ち、それはフレイジアの横っ腹に直撃したのだがフレイジアは動じることはなく、ダメージはあまりないようだった。見た目は細身の女性であるフレイジアだがその身体はどうやら見た目通りではないらしい。
一旦距離を取ったアシュリーは盾の使用限界が近いことに気づく。もう後一撃でも受ければ爆発するだろう。
「こいつを使えば、もしかしたら…………やるしかないか!」
盾を前に構え、いわゆるシールドチャージの状態でアシュリーはフレイジアに突進する。
「気でも狂ったか? そんな貧弱な盾ごと俺の鉄球で砕いてくれるわぁっ!」
彼女の狙い通り、フレイジアは鉄球を頭上でぶん回し、勢いよくアシュリー目掛けて放った。
轟音と共に迫る鉄球が鉄壁の大盾にぶつかった瞬間、盾は激しい閃光を放ち爆炎を撒き散らしながら砕け散る。
アシュリーは衝撃に吹き飛ばされ数度地面を転がった後、屋上の柵にぶつかって止まった。倒れながら見る彼女の目にヒビの入った鉄球が見える。
「自滅覚悟で鉄球を狙ったのか? くっくっく、本当にお前達は予想の上をいってくれる……楽しくなってきたじゃねぇか!」
咆哮を上げたフレイジアは周囲の熱気をさらに強めていく。燃焼した炎の壁が屋上を取り囲むように立ち昇っていく。
「はーっはっはっは! いいねぇ、この熱気! 俺が最高に輝ける舞台だっ! さあ、人間共っ! アウェーな場でどこまでやれ――――なぁぁ!?」
その時、突如として上空から凄まじい量の砂が降り注いだのである。砂は酸素を遮断し燃焼を阻害する効果があり、その効果により屋上の炎は一気に収まり辺りの熱気が次第に消えていった。
そこにちーあ達の装置設置が間に合ったのか、水色のフィールドが学校全体を包み込み、辺りを涼しげな程よく冷たい空気が満たし始める。
戦闘の中、八神は気づかれないように身を隠し、山の岩を徐々に分解して大量の砂に変えていたのである。
それを戦場の上空から一気に降り注がせたというわけだった。
「なんだっ!? 俺の炎が! 熱気が……くそぉおおっ! どういうことだぁ人間ッッッ!」
「どうもこうもない。山の岩を拝借し、砂として落としたんだ。もう燃焼はできない。更に駄目押しといこうか!」
八神はヒビの入った鉄球を分解してフレイジアの攻撃手段を奪うと放水銃を連射モードに切り替え、砂まみれのフレイジアを狙い撃つ。
次々と放たれた高圧縮水弾がフレイジアに付着する砂をどんどん泥に変えていった。水の混じった泥はフレイジアの体表面の温度を急激に下げていく。
「ぐあぅああ……くそっ、熱が……奪われていく、だとぉおっ!?」
「いまだ、常闇ッ!」
「承知しました……!」
八神の合図で飛び出したのは常闇だった。彼女は右手の鋼糸の先にコンバットナイフ、もう片方の腕の鋼糸の先には小さな瓦礫を縛り付けて即席のフレイルを装備している。
回転しながら縦横無尽に飛び回り、伸ばした鋼糸を振るってコンバットナイフによる斬撃と瓦礫のフレイルの殴打が続け様に何度もフレイジアを襲った。
熱の急激に奪われ、動きが緩慢となっていたフレイジアはそれに対抗する術はなく、腕を交差させ防戦に徹しひたすらに耐えていた。
常闇の猛追は止まらず、徐々に速度を上げていき既にその鋼糸の動きは予測不可能な程に白い軌跡を残しながら宙を舞っている。
傷がなかったはずのフレイジアの身体に無視できない傷が次第に増えていき、それらから紫色の血液が流れ出していった。
ぐらつくフレイジアに常闇は両手の鋼糸を巻き付けると引き戻す力を利用して強烈な膝蹴りを放った。
常闇の膝がフレイジアの身体にめり込み、身体をくの字に曲げて彼女は呻き声をあげる。
「がっ、ふっ……な、ん、こんな、ありえ……!」
距離を取った常闇の手の鋼糸ギミック付きグローブにしゅるしゅると鋼糸が戻り、かちっと止まる。
「私達の大切な場所を……貴女のような方に好き勝手に壊させたりはしません。私達がいる限り」
「そんなこと知るかぁっ! こんなはずでは、こんなことがあっていいはずがぁ! ないんだぁぁぁ!」
再びワイヤーによる変則機動を繰り返す常闇を捉えようとフレイジアは一歩踏み出し、彼女目掛けて拳を振るおうとした……が、ワイヤーを生かした読めない軌道で瓦礫のフレイルが彼女の顎先を下から打つ。
衝撃にたららを踏み、ふらついたフレイジアに八神の放水銃の単発モード、御剣の斬撃、常闇の連続攻撃が合わさった。
三人の連携の前にフレイジアは膝をつき、肩で息をして顔を手で覆う。
「こんな、俺がぁ……人間に……負けるはずがねぇ……てめぇら纏めて……ぶち殺してやるあぁぁぁああーーーッ!」
フレイジアは立ち上がるとその手足に紅蓮の炎を纏わせる。燃え上がった拳と足から猛烈な熱気が溢れだし、周囲を凄まじい熱波が襲った。
目を紅く輝かせるとフレイジアは瞬間移動したともいえる程の高速で動き、常闇を狙った。
「まずはひとりぃいっ! もらったぁああぁぁあーーーッ!」
燃え上がる拳がまだ回避行動に移れていない常闇を狙う。
まさに拳が彼女を捉えるその瞬間、何者かが間に割って入りフレイジアの攻撃を毒々しい色をした鉄壁の大盾で防いだのだ。盾に防がれた拳は火の粉を巻き上がらせながら弾かれる。
「させるかよっ! 俺がいる限り、仲間には指一本触れさせねえぜ!」
フレイジアの攻撃から常闇を守ったのはヒーローストレイトこと
風雲児 轟
である。彼は大盾でフレイジアの攻撃を防ぎながらじりじりとフレイジアを後ずさりさせていく。
大盾に攻撃を防がれ、何度殴っても怯みはしない彼の動きにフレイジアは苛立ちを募らせた。それもそうだろう、あれだけ見下していた人間にここまでされているのだから。
「ああぁぁぁあ! くそくそ、このくそがぁっ! なぜ抜けないっ!? 俺の熱波は貴様らの体力を奪う! それならもっと弱体化してもいいはずだろうがぁ!」
限界を迎えた大盾を投げ、その爆発に紛れながら接近した轟はフレイジアの振るわれる拳に合わせるようにして自らの拳を叩きつけていく。拳と拳がぶつかり合い、何度も激しい殴打音が響き渡った。辺りには無数の火の粉が舞っている。
跳躍して距離を取ったフレイジアは片手を轟に向け、炎を収束させると細い火のレーザーを放った。レーザーは彼ではなく、周りの火の粉に触れ粉塵爆発のように大規模な爆発を起こす。
両腕を交差させるようにして爆発から飛び出した轟はそのまま上空から体重を乗せた右ストレートを放つ。フレイジアはそれを避けるが続けざまに放たれた彼の回し蹴りを横っ腹に受け、吹き飛んだ。
「ぐぅうあぁぁあっ!?」
「我、呼ぶは氷の精霊……呼応せよ、我が名の下に……フリージング・エアッ!」
吹き飛んだフレイジアへ突進する轟へ魔法を飛ばしたのは後方で援護攻撃に徹していた異世界の勇者の少女【ナディス】であった。
突き出すように延ばされた彼女の両手から凍えるような吹雪と氷の刃が無数に放たれた。それらはまだ体勢を整え切れていないフレイジアに降り注ぐ。
無数の氷の刃と吹雪に晒され、フレイジアは呻き声をあげた。ナディスの用いる魔法はどういうわけか彼女によく効くようだ。
「ぐぅおぉっ! この魔法は……まさか、マシナリアの……どういう、ことだ……っ!」
ふらつきながら立ち上がり、フレイジアは地面を叩いて炎の柱をいくつも轟の足元から顕現させるがそれらは彼に当たらない。
度重なる攻撃を回避し、その都度パターンを見切ることを心掛けていた彼は既にフレイジアの攻撃へ対策ができているのだ。
「なぜだっなぜ……俺の攻撃がお前らに通用しない!? この熱気、熱波……妙な装置の補助があるとはいえ、人間がそうやすやすと動ける場ではないだろうがっっ!」
確かに現在のこの場はチーあの装置によって熱気、熱波がある程度軽減されている。しかし、フレイジア自身が放つ熱量は物凄く、彼女と近接戦闘する者は火山の溶岩相手に戦っているような熱波に晒され続けるのだ。
「……フレイジア、お前には一つだけ誤算がある!」
「なんだとっ!? 誤算など、あるはずがないっ!」
轟はフレイジアを指さしながら言い放った。その言葉は力強く、フレイジアは少し気圧されているように見える。
「お前が張ったフィールドなど俺にはないも同然ッ! 何故なら、俺が立っている場所は寝子島ッ! そして俺はその寝子島のローカルヒーローになる男ッ! つまり俺は島から……守るべき故郷から常に力をもらっているんだ! お前一人如きが張ったフィールド程度じゃ俺は止まらねえッッ! 信じられねえならその身にくらえ! この島の神様から俺が借り受けた力をぉッ!」
フレイジア目掛け轟は突進する。走る彼の白いスーツが燃えるような赤いスーツへと変化していく。バーストトランス。彼のろっこん進化能力であり、彼の全身の身体能力が強化されるのだ。
迫る轟を止めようとフレイジアは魔法を発動させ、炎の弾を数発放つがそれらは彼に見切られ轟の突進を止めることはできない。
「いくぜえぇぇえーーーッ! ストレイトォオォッ! イクスティンギッシュッ! スゥウウマッシャアアァァアアーーーーッッッ!」
渾身の力と突進の速度、己の体重の乗せられた轟の右ストレートがフレイジアの腹部に突き刺さる。そのまま殴り飛ばされ、フレイジアは錐もみ回転しながら数メートルほど吹き飛んだ。
そのフレイジアを追う様に走ったのは御剣である。疾風刀の鯉口を切り、彼はそのまま前傾姿勢になるとろっこん能力で加速し吹き飛ぶフレイジアに追いついたのだ。
身体を支えようとする力を利用した彼の動きには無駄がない。更に神速を手助けする刀の特性。それらが揃った時、彼の抜刀術は神速の域に達する。それは一時ではあるが彼が追い求める祖父の剣術を超えるものなのかも知れない。
片足を軸に半身を躍らせ、彼は腰に刺した刀を抜刀する。あえて鞘に引っかかるように滑らせた刃は鞘から抜かれた瞬間に解き放たれ……フレイジアの首を一刀のもとに両断したのである。
身体から切り離された頭がごろごろと転がり、空中で無防備な体勢となった身体はどさりと地面へ落ちた。
ぼうっと彼女の身体は燃え上がり、その頭部も燃え上がった。それは次第に燃え消えるように消失する。
「ツクヨに手を出した、俺がお前を殺す理由には十分だ」
刀を振るって鞘にかちりと収めた御剣はもう聞こえないであろうフレイジアにそう言い放った。
フレイジアが消失し、学校の校舎の炎は完全に消失する。彼女が放っていた下僕や魔物達も掻き消えるように消えていった。
こうして彼らの活躍により、フレイジアは撃退され学校に平和が戻ったのである。
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2021年05月22日
参加申し込みの期限
2021年05月29日 11時00分
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2021年05月29日 11時00分
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