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ドキドキ! わくわく? 悪魔の身体測定☆
ドキドキ! わくわく? 悪魔の身体測定☆
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薔薇の香がする。
さっきまでアスファルトの地面を踏んでいたはずの靴底が触れているのは、青々と瑞々しい芝生。
「え? あれ?」
学校ジャージに風紀委員の腕章姿の
愛猫 萌々子
は眼鏡越しの琥珀の瞳を瞬かせる。
見回す視界中に色とりどりの薔薇が咲き乱れている。迷路のように周囲をぐるりと囲んでいるのはカラフルな色した百合の花。
「っ、……」
目に綾なす花々に奪われていた視線を慌てて巡らせる。ここに迷い込むまで一緒に風紀委員として校内の見回りをしていた
笛吹 ぴりり
は無事だろうか。
(身体測定は必ず何かあったので、今年は警備する側でいこうと思っていたのですが……)
まさか学校ではない庭園に迷い込まされるとは思ってもいなかった。
花々の香に混ざって、温かな匂いが漂ってきている。薔薇の門の奥から流れてくる香に気を惹かれそうになったとき、
ぴー! ぴりりり!
傍らで元気いっぱいの笛の音がした。
「笛吹さん!」
「愛猫さん!」
ぴぴー! と笛を鳴らして笑うのは、ルームメイトでもあり風紀委員仲間でもあるぴりり。
「ここはなんでしょう……不正や迷惑行為の臭いがするのです!」
「お茶のいい香りもしますよ、笛吹さん」
「お花の香りも確かにするのですが……」
お揃いの学校ジャージ姿で大きな黒い瞳を丸くして、頭の両側のお団子髪を傾けて不思議そうな顔をするぴりりに、萌々子は朗らかに笑いかけた。
「寄っていきましょうよ笛吹さん」
花に溢れた庭園に、悪意のようなものは感じられない。
少なくとも、今は。
「休憩だって大切ですよ」
「……そう、です、けれど」
戸惑い気味に頷くぴりりの手を取り、萌々子は薔薇の門を潜った。
門の先にあったのは、真っ白なクロスの大きなテーブル。その上にはケーキスタンドに飾られた焼き菓子や銀盆に並ぶサンドイッチ、薄い陶器のティーカップや花柄のポットがお行儀よく置かれている。
花に飾られた鉄製椅子やふかふかのソファの中からふたつ並んだ木製椅子にふたりで腰かければ、なんだか陰気な雰囲気を纏った燕尾服の男が心得た仕草でお茶を淹れてくれた。
「……こんなところでお茶会?」
「主命に御座います」
言葉少なな執事は一礼してその場を去る。萌々子が視線で追う間も、ぴりりは今にも笛を吹き鳴らしそうな三角の眼をしていた。
「何なんです、ここは! 私たちは風紀の仕事をしなくてはならないのに!」
「まあまあ、ほら、いい香りですよ」
供されたお茶のカップを手にする。ふわりふわりと立ち昇る湯気は甘やかで爽やかなアールグレイの香がした。
(桜花寮に来てからは市販のティーバッグばかりで)
本格的な紅茶は久しぶりに口にする。
口いっぱいに広がり鼻から抜けてゆく紅茶の良い香に、萌々子の頬が思わず緩む。一枚だけと齧ったナッツがふんだんに入ったクッキーも、バターの香とナッツのバランスが抜群に良くて美味しかった。
ぴりりは椅子に座ってはいるものの、紅茶もお菓子も口にせず、地面につかない足をぱたぱたさせながらぷんすこ怒っている。
(小動物みたいで可愛いです)
萌々子は余計に緩みそうな唇をきゅっと引き結ぶ。言ってしまえばきっと余計に怒らせてしまう。
「もう! もうー!」
「笛吹さん、」
落ち着かなげなぴりりに、行きましょうか、と声を掛けて立ち上がった途端、萌々子は眉をひそめた。どうにも違和感がある。見下ろすぴりりがいつもより小さく見える。
(小柄なのは元々ですが、今は一段と……)
見仰いでくるぴりりがいつもにも増して可愛く見えて、萌々子はますます眉を寄せる。さっき感じた違和感の中には、自分に対するものもあった。
「……あっ」
思い当って知らず上げてしまった声は、いつもより低かった。
改めて自分の身体を見下ろす。胸がない。背が高い。ジャージやハーフパンツから覗く腕や足がごつごつしている。
(これが身体測定名物)
なのかどうかはさておき、
(性別転換ですかーっ!?)
パニックに陥りそうな心を引き留めたのは、大きな瞳をますます大きくして見仰いでくるぴりりのいつもより小さく見える姿。口をぱくぱくさせているけれど、開いた身長差の上にぴりりが腰かけているせいで言葉が聞き取りづらい。
「っ……」
深呼吸をひとつ、萌々子は背中に垂れていた長いままの髪をうなじより少し高い位置で束ねた。眼鏡の位置を片手で直し、おそらくいつもより20センチは伸びた背を考えてその場に膝を折る。
「笛吹さんが縮んだのではなく、私が伸びていたんですね」
出来る限り物静かな声を心掛け、ぴりりと視線を合わせる。
「ごめんなさい、この身長差だとこうして目線を合わせたほうが話しやすいので……」
「そ、そそそうですかっ」
ぴりりの目元や頬が赤いのは、この状況に動揺しているせいだろうか。
伸ばした手から逃れるようにあわあわと身を固くするぴりりの様子に、萌々子はほんの少し悲しくなる。確かに、ルームメイトが突然男性化してしまえば、真面目なぴりりが戸惑ってしまうのも当然だ。
「ちょっと息抜きしましょう」
悲しい気持ちを押し隠して微笑んで見せれば、ぴりりはますます顔を赤くして固まった。
「ここのお菓子とても美味しいんですよ」
クッキーを二枚手に取り、一枚をぴりりに差し出す。
薔薇の花を一輪、捧げるかの如く差し出されたクッキーをそっと手に取って口にした途端、少女の難しい顔が綻んだ。傍らで騎士じみて跪いていた少年の頬も優しく緩む。
隣り合って椅子に座り、ぎこちないながらもお茶会の続きを始めたふたりをテーブルに突っ伏した格好で盗み見ながら、
(……えー、状況を説明しよう)
滝原 レオン
は自身の腕と背中で隠した胸元から目を逸らす。少し離れた場所で微笑ましいお茶会を続けている少年と少女を眺めやる。ついさっきまでは少女ふたりだったはずの、そのふたり。片方の少女が紅茶を口にした次の瞬間、少女は少年となった。
そうして、レオンの前にも薔薇柄のカップが一客。中に入っていた紅茶は、一口分減っている。
(あの女に半ば強引にここに連れてこられて)
ちらりと視線を伸ばす。巨大なテーブルの端の端、白衣の女がどこか満足げな表情で椅子に座して寛いでいる。うっとりした風の女の視線が向かっているのは、視線を交わしては照れたように離し、それでも仲良くお茶会をしている少年と少女。
仲睦まじくも見えるふたりから、突っ伏したテーブルの下へと視線を落とす。
(出されたお茶を飲んだら女になった)
テーブルの下には艶やかな銀髪が長く垂れている。
男子制服のシャツの胸元をはち切れそうなほどに膨らませ、胸が大きく柔らかくなっている。
状況説明としては、以上だ。
「って!」
自身の置かれた状況にとうとう我慢の糸が切れ、レオンは立ち上がった。
「また! この!」
長く伸びた髪を掴めば、胸の圧に押されたシャツのボタンがはじけ飛びそうになった。慌てて胸元を抑えるも、腹の底から湧き上がる叫びは抑えきれない。
「パターン! か!!」
無駄にでっかい胸を必死に抑え、どうしたものかと焦る。こんな姿、
(あいつに見られたら)
木天蓼高校に通っているはずの『あいつ』が朝のこの時間にここにいるはずがないと首を横に振った、そのとき。
──声が、聞こえた。
(……ん?)
遠くから聞こえたかと思えば見る間に近くなるその声に、頭が思考を拒否して一瞬停止する。そんなわけがないと自分に言い聞かせる。
(あいつが、)
声が近づいて来る。全力疾走の勢いで、それはもうものすごい勢いで近くなってくる。
(あいつがここにいるはずない)
最後の抵抗のように耳を塞ごうとした途端、後ろから肩を思い切り掴まれた。
「怜ちゃん」
さっきから近づいてきていた声が、今一番聞きたくなかった声が、すぐ傍で聞こえた。この姿をしている己をそう呼ぶ人間を、レオンはひとりしか知らない。
振り返りたくはないが、振り返らないわけにはいかない。
掌に嫌な汗が滲むのを感じながら、ゆっくりと振り向く。
「く、……」
「怜ちゃん!」
「狗条、くん……?」
「怜ちゃん……!」
熱っぽく手を握られ、思わず身体が強張る。
男の姿をしているときは目の敵とつけ狙われ、秘密の趣味である女装をし『滝川怜』を名乗っているときには運命の女と追いかけまわされ、
(この! ストーカーが!)
レオンにとってはそれ以外の何者でもない男、狗条光が目の前に立っていた。しかもあの紅茶の影響なのか、いつもよりも背が高い。
「狗条くん…なんでここに?」
「偶然通りがかったんだ」
(んなワケねえだろぜってー俺を待ち伏せしてただろ)
心の中の躊躇のない突っ込みは、『滝川怜』を『滝原レオン』だと知る由もない光に出来るはずもない。
「そ、そーなんだ……へー」
無理に笑顔を作って答えれば、今度は両手を握られた。
「怜ちゃん、……俺とお茶しない?」
女になって無駄に大きくなった胸よりも更に無駄なキラキラした笑顔で迫られ、思わず顔が強張る。笑顔が引きつる。それでもお構いなしに手を引き強引に椅子に座らされかけ、我慢が限界に達する。
「……ご、ごめんなさい!」
全身全霊をかけて突き飛ばしても、光は尻もちをついた次の瞬間には立ち上がる。
「怜ちゃん」
「こ、……来ないで……」
飛びつく隙を狙ってじりじりと迫って来る男に、強張った顔で後退る少女。
(ホラーかよ!)
レオンの心の叫びは誰にも届かない。
「怜ちゃん!」
「来ないでぇぇぇ!」
出会う度の恒例となってしまった追いかけっこに移行しつつ、レオンはいつもよりも大きいおっぱいを必死に抑えて泣きたくなった。
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担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年04月17日
参加申し込みの期限
2021年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年04月24日 11時00分
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