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甘い束縛、溺れる二人
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二人の手の甲が触れた。昨晩の熱い営みで肌が敏感になっているのか。即座に目を覚まして起き上がる。
「おはよう」
「おはようだぜ」
どちらも口数が少ない。
酒浸 朱蘭
はあまり目を合わせないようにしてベッドを降りると部屋を明るくした。その足で冷蔵庫に向かい、朝食の用意を始める。
花風 冴来
はベッドでリモコンを手にした。テレビを点けると再放送のドラマが佳境を迎えている。左上には午前八時十七分と時間が表示されていた。
生欠伸で番組を変える。ニュースキャスターが汚職による強制捜査の報を伝える。今日の日付を口にした瞬間、テレビを消した。
顔を朱蘭に向けると目が合った。冴来は諦めたように笑った。
「春休みは今日で終わりね」
「……そうだぜ」
一言で話を終わらせると冷凍食品の包装を解いて次々と電子レンジに入れた。見合う食器を選び出し、ナイフとフォークを付けた。
「歯を磨くぜ」
冴来に背を向けて小走りで浴室に向かった。
「朱蘭、私は……」
言葉は半ばで力を失い、さらさらと流れていった。
二人はベッドの縁に並んで座る。呼応するように膝に置かれた大皿のハンバーグをナイフとフォークで切り分けた。突き刺した一口をデミグラスソースに付けて口に運ぶ。
無言の朝食が続いた。目だけが隣を気に掛ける。
冴来は丸められたパスタをフォークで突っつく。形が崩れて白いクリームソースが横へと流れた。二つのソースが混ざり合って濁った色を作り出す。大皿の底部まで届き、硬い音を立てた。
朱蘭は呼ばれたかのように顔を向けた。冴来は横顔のまま、話を始める。
「これから、どうするつもり?」
「それは……」
会話が途切れた。二人は黙々と食べる。空になった大皿を朱蘭が手早く片付けた。
戻ってくると、目を閉じて、と冴来に向かって言った。
「……わかったわ」
不機嫌な顔になりながらも大人しく従う。朱蘭はベッドに乗った。膝立ちの状態で歩いて冴来の背後で立ち止まる。
覚悟を決めた顔で朱蘭は両手を伸ばす。白い首筋に人差し指が触れた。冴来の引き結んだ唇が柔らかくなり、僅かに開く。
金属を擦り合わせるような音がして首輪が外れた。瞬間、閉じていた瞼が大きく開いた。
長い金髪を真横に振るようにして瞬時に振り返る。
「朱蘭、どういうつもりよ」
「もう、これ以上、あたしの都合で束縛したくないんだぜ」
「……ウソだったのね」
睨む瞳が青白く燃える。
「ウソついて、監禁までして、本当に悪いと思っているんだぜ。夜に何回も目が覚めて、首輪を外そうとしたこともあったんだぜ。
それでも恨むっていうなら仕様がない。本当は嫌だけどさ」
泣き顔を無理に笑顔に変えた。冴来は睨みながら首輪を奪い取った。
「今度は朱蘭が目を閉じて。私が良いっていうまで開けたらダメだからね」
「わかったんだぜ」
観念した様子で瞼を閉じる。歯を食い縛って衝撃に備えた。
冴来はベッドの上で四つん這いになった。青い瞳を朱蘭に向けて回り始める。
真後ろにくると相手の首に飛び付き、頬を押し付けた。いきなりの行動に左の瞼が開いてしまった。
「ご、ごめん。びっくりして目が開いたけど、もう大丈夫なんだぜ」
両目を閉じた状態で笑って見せる。
「別にいいのよ。私から素敵なプレゼントをあげるわ」
歌うような声で朱蘭に首輪を付けた。その感触に驚き、両目が開いた。
「これは!?」
振り返ると冴来は小さな鍵を摘まんで微笑んでいた。
「昨晩に言ったこと、もう忘れてしまったの? 朱蘭は私と離れたくないんだよね」
「もちろんだぜ」
「私も同じよ。最初に首輪を嵌めた朱蘭には、この気持ち、わかるよね?」
冴来は両膝で立った。相手の顔を両手で優しく包み込む。その姿でゆっくり後ろに下がると朱蘭は四つん這いの姿となった。
冴来は朱蘭の顔を上に向かせた。
「本当はね。もう、首輪は必要ないのよ。私達には見えない首輪が付いていて、離れられない鎖で結ばれているわ」
朱蘭は潤む目で頷いた。
「だけど、心は未熟だから。首輪と鎖があると安心できるわ。目に見える愛って素敵よね」
「……そう、なんだぜ」
頬が上気して目に涙が溜まる。唇がだらしなく、半開きとなった。
「目に見える愛が欲しくなったのね」
「欲しい……この唇にたくさんの愛が、欲しいんだぜ……」
「あげるわ。たっぷり注ぎ込んであげる。私達の春休みは、まだまだ終わらないわ」
冴来は覆い被さる格好で唇を重ねる。朱蘭が目を細めると押し出された涙が頬を伝って流れ落ちた。
地下室で二人は互いを縛り、溢れる愛に溺れていった。
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あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
春休みの地下室に二人だけ。
剥き出しになった心と心は乾き切っていて、
互いに潤いを求めました。渇望する気持ちが激しく擦れ合い、
二人の心をしっぽりと濡らしてゆきます。
そして春休みの最後の日を迎えました。
一人の決断に、一人が思いもしない結論を出しました。
最後は受け入れて、二人は……。
とにかく様々な愛の形がぎっしりと詰まっています!
それしかない、という見方もできるかもしれませんが、
これは全て愛なのです! ハートフルストーリー(?)なのです!
二人の愛が私の中にも深く沁み入りました。
プライベートシナリオのご指名、本当にありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
お色気
オールジャンル
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年03月25日
参加申し込みの期限
2021年04月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年04月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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