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雨の中のワルツ - a waltz in the rain
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表札にある文字は、『芋煮』。
「えっと、ここだここだ」
真白がインターフォンのボタンを押すより先に扉が開いて、
「真白大丈夫!?」
芋煮 紅美
(ハンドル名は『
紅
』)が飛び出して、螺旋状になった階段を駆け下りてくる。
大きな門、監視カメラ、ガレージには複数の自動車と大型バイク。これ見よがしにならぶオブジェクトの数々も、芋煮家の豊かな経済状態を物語っている。
「思いっきり雨に降られたー」
苦笑いする真白は、青赤滑り台の下にいたときよりさらに、ぐしゃぐしゃ度合いが進んでいた。
「紅ちゃん急にごめんね」
「いいっていいって、こういうのなんて言うんだっけ? サイナンだったね、てやつ?」
父親のものだろう。大型の傘を紅美はかざしてくれた。
「ありがとー。タオル貸してもらえると助かるなぁって」
見ての通りのびしょ濡れでさ、と真白は肩をすくめた。
「すげー雨だよなあ、マジで」
入って、と紅美は真白を邸内にいざなった。
「いいの?」
「遠慮しないでいいって、ほら」
くるっと丸まった足拭きマットを真白は広げた。
「助かったよ」
とにかく乾いた世界に戻れただけで嬉しい。真白が靴を脱ぎマットに乗ったところで紅美がワインレッドのバスタオルを手渡してくれる。
「生き返るよ……」
頭をごしごしやっただけで人心地ついた。
「あの」
耳慣れぬ声を聞き真白は顔を上げた。
「紅美ちゃんのお友達、ですよね……?」
ひどくおどおどした印象の女性だ。若く見えるし実際かなり若作りしているのだろうけど、さすがに自分の同級生のようには見えない。言葉を選ばずにいえばおばさんだ。
芋煮 真弓子
(いもに・まゆこ)、表札に名前のあった紅美の母親だろう。雪のように白いチワワを抱いている。犬は真白と視線が合うと、威嚇するようにケンケンと吠えた。
突然対面することになるとは思ってもみなかった。
「……あ、お邪魔してます。白(つくも)と言います」
真白が頭を下げると、やはり母親はおどおどしつつケンケン吠える犬の頭をなでながら言った。
「紅美ちゃんが一時、お世話になっていたというお宅の……?」
顔は犬に向け目だけ真白を見ているので妙な上目づかいになっている。口調ははやり、ガラスの破片だらけの床を裸足で歩いているようなテンポだ。
釣られて真白もおどおどしつつこたえた。
「そうです。はい」
すると驚いたことに、
「じゃあ、これ……お礼が遅くなりまして……」
真弓子はのし紙のついた封筒をさしだしたのだ。ぱっと見、それなりの額が包んでありそうだった。真白が来ると聞いて大急ぎで用意したものらしい。
「え!? いえっ!? そういうの結構ですから」
「でも……」
「紅ちゃん、いえ、紅美ちゃん友達ですし、たまたまそういう流れになっただけで」
真白はバタバタと手を振るしかない。そもそも、頭と顔を拭いた程度でびしょ濡れなのだ。そんな状態の相手しかも娘の友人に、とる行動としてはいささか突飛すぎないか。
「そう言わずに」
金銭を用意したのはポーズではなさそうだ。真弓子はいまにも真白の手首をつかんで封筒を押しつけそうになった。
紅美も母親の行動は予想外だったらしい。しばし、あっけに取られたようにこのやりとりを眺めていたのだが、ようやく金縛りがとけたように、
「ちょっと! やめて!」
ぐいと母親をおしのけた。するとまたチワワが、火が付いたように吠え始めたのだった。
「真白は私の大切な友達なんだから! そんなカネ目当ての人みたいな態度とらないで! 失礼でしょ!」
だって、と言う真弓子のほうがよっぽど子どもじみた口調に真白には聞こえた。
「あっち行っててくれる?」
紅美は有無を言わせず廊下の向こうを指す。そちらがリビングらしかった。
もうしばらく真弓子はグズグズ言っていたが、やがて諦めてもごもごなにか真白に言い残して姿を消した。姿が完全に消えてしまっても、まだ犬はけたたましく吠えていた。
「……ごめん、見苦しいもの見せて」
母親のことを指すにしてはずいぶんな言いざまにも聞こえたものの、母親は母親で紅美と向き合うこともせず強制的に『EAB』の矯正施設に彼女を押し込んだという過去がある。それでも一時よりは両者の関係も改善したはずだが、依然むずかしいものは残っているようだ。真白はあいまいにうなずくにとどめた。
「シャワー使ってよ。服は乾燥機にかけておくから」
ふっと紅美は笑った。
「あ、でもそんなに好意に甘えるわけにはいかないよ」
「私だって前は真白に甘えまくってたじゃん。気にしないで」
ひとつため息すると、紅美は母親の消えた方向に目を向けた。
「意外に思うかもしれないけど、あれでもあの人、真白のこと聞いて喜んでたんだよ。私に友達ができた、って」
「そ……そうなんだ」
「さっきのもあれで、精一杯愛想よくしたつもりみたい」
わからないけれど、紅ちゃんがそういう以上はそうなんだろうと思うことにした。
「さ、脱いで脱いで! 手伝おうかお嬢さん?」
「ちょっとー、恥ずかしいよー」
脱いだ服はカゴに入れて紅美にあずけ、ブラだけは吊して乾かすことにした。もちろんおむつも交換する。さすがにこれは置いていくわけにもいかないので、濡れたものはビニール袋に入れ厳重に封をしたうえでカバンの中へしまった。
予想通りゴージャスな風呂場だった。熱いシャワーがなにより嬉しい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年03月18日
参加申し込みの期限
2021年03月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年03月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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