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――楽しく、美味しく化学の実験――
「ぜぇ……ぜぇ……」
「あがさ殿無理されるな……」
「そうだぞ、部長。無理は禁物だ!」
化学室、目の前には黒い鍋のようなものが置かれている。
そうして机に突っ伏しているのは、アガサ・プレラチだ。
5分と持たない体力、さらに最大所持量5キロ。所持量のほうはともかくとして、体力が屋上から戻ってくるまでに切れていた。
そんなアガサを心配する大田原いいなと緋王輝夜だが、毎度のことなので割りと扱いは雑だ。
「……いえ……だ、大丈夫です。もう大丈夫です。さて、残りの実験結果も見て見ましょう」
息を整えてむくりと起き上がり、実験結果を見る。
それに待ってましたといわんばかりに、二人も自分の結果を確認する。
太陽熱調理器具――ソーラークッカーを日中の屋上に放置して、どれ位までになるのかという実験を今日の昼休みからしていた。
「余った時間は自由にして構いません。付け合せを作るのもいいですけれど、実験の範疇に留めて下さいね」
アガサはそれだけ注意すると、自身の鍋二つのうち、もう一つのほうを見た。
片方はただお湯を沸かしていただけだったが、もう片方はジャガイモを入れてある。
それをシャーレに取り出し、真ん中から二つに割る。
とたんに湯気が立ち上る。
「ふむ……見事に熱が通ってますね。食用するには十分そうですね」
レポート用紙に、野外活動中、着火器具を忘れたときに晴れていれば重宝する可能性有と書き記す。
「おお、あがさ殿! 儂の味噌汁は上手くいったのじゃ!」
いいなが鍋の蓋を開けると、味噌汁独特のどこかほっとさせる香りが化学室内に漂う。
ただし、鍋の中はぐらぐらと煮え滾っている。
「さてさて、もう一つの儂の実験が上手くいけば、いいものが出来るはずじゃ」
そう宣言するとともに、いいなのおなかがぐぎゅうううと派手な音を立てた。
「お、お腹すいたが我慢じゃ! 空腹は最高のすぱいすというでの!」
頬を赤らめ、いい名はもう一つの実験に取り掛かった。
「おー、あたしのもいい感じになってるな。ここまでいくなら、ゆで卵の一つや二つ簡単に出来そうだ。次はそうしてみるかなあ」
輝夜も実験結果のレポートを作成しながら、思った以上に好感触なできばえにうんうんと頷いている。
「卵といえば、おとつい仕込んでいたアレはどうなったかな……?」
いそいそと準備室のほうへと向かい、ラベルに輝夜と書かれたビーカーを二つ持ってくる。
「おや、輝夜さんは浸透の実験ですか……。いいなさんも一応そのようですね」
実験結果をつけていたアガサが顔を上げ、二人の様子を見てすぐさま何をするのか理解したようだった。
「おう! いやあこれっていつやっても凄いよなあ」
薄皮一枚でぷるんぷるんにゆれている生卵を指し、輝夜は感嘆の声を上げる。
「そうですね。酢漬けのほうは、酢が酢酸なので、卵の殻の炭酸カルシウムと反応して水溶性の酢酸カルシウムになり、溶質の濃度を調整する為に水を含むため、卵は膨張するんですよね」
「そうそう、んで、こっちのシロップのほうは、シロップの溶質の濃度が卵より高いから、水分を逃がしたせいで収縮しちゃうんだよな」
腕を組み、うんうんと頷いている輝夜にアガサは、
「確か、粉塵爆発の原理を知る為に小麦粉がありましたね。後は重曹も実験で使いますから――」
「ふっふっふー、抜かりは無いぜ、部長。これは今からさくっとホットケーキを作るためのチョイスだ!」
「うむ、よき間食になるのじゃぞ。ほれほれ、儂の塩化なとりうむを使用した実験も良い感じじゃぞ!」
いいなはそう言ってビニル袋に入った、キュウリを見せ付ける。
良い物というのは、つまるところ浅漬けであった。
「いいなさんのは、端的に言えば塩の持つ脱水作用ですね」
「うむ、生物の細胞膜と植物の細胞壁では細胞壁は全透性だからのお。少々細胞壁を破壊してやれば、塩化なとりうむが、塩化物いおんとなとりうむいおんに電離して植物の間に入るだけじゃ!」
「いいな、涎、涎」
「おっと、失敬!」
輝夜に指摘され、いいな口の端から漏れている涎を拭う。お腹もくーくーと主張をやめない。
そんなところに、
「ちゃーっす!」
がらりと化学室の扉が開かれる。
現われたのは、八十八旗信彦だった。
「うおー、なんか美味そうな匂いがしてるんだけど!」
サッカー部の練習着のまま信彦はがっつくように言った。
部活が終わってそのままここまできたようだった。
「信彦さん、いいところに。今から余った時間を使ってお食事会ですよ」
「おう、ちゃっちゃと作るから待っとけ!」
そんなことを言われて、信彦は期待度が鰻上りに上がっていく。
とんとん拍子に色々と出来上がり、皆の前にはバランスは少々悪いが一食分の食事にはなりそうなものが並ぶ。
ホットケーキ、味噌汁、浅漬け、じゃがバター。
どれもまだ温かく、空腹を刺激するいい香りを放っている。
料理の乗っている食器についてはこの際目を瞑ろう。
「うおおお、美味そうだ! よしそれじゃあ、頂きます!」
信彦の言葉に続いて、いいな、輝夜、アガサも続く。
「うん……なんか、うん……」
一口ずつ食べて、信彦が感想を漏らす。
「俺はですね。こう、ここの皆なら何かやらかすと思ってたんですよ」
なぜか敬語だ。
「ホットケーキはちょっとダマがあるけど全然食べられるし、味噌汁はちょっと塩辛いくらいでなんか、割と絶妙だよ。浅漬けはちょっと味薄いなと思うんだけど。じゃがバターとか冷めても美味いし」
「信彦、お前、大分失礼だな!」
「いや待て待て、今日の面子は何がしかやらかしそうな人ばかりだろ!?」
「信彦殿、食わぬのなら、儂が全部もらうぞ?」
輝夜と言い合いを始めた信彦に、ぽそりといいなは言う。
返事がないのをいいことにそろそろと信彦の食器を動かし、自分のものへとするいいな。
「うむ、美味いのじゃ……。やはり空腹は最高のすぱいすだのお……」
そうそうに空っぽにし、幸せそうに呟いた。
「作ったものは無駄にせず最後まで。これぞまさしく実験の美学ですね。料理は化学ともいいますし」
アガサといいなは二人でごちそうさまと言う。
輝夜と信彦の言い争いはついに決着がついたのか、飽きたのか、諦めたのかわからないが終わっていた。
そして、信彦がぷるぷると震えている。
「お、俺の飯食った奴はどいつじゃああああ!!」
「儂じゃが、ちゃんと、お主に必要かどうか聞いたぞ?」
「な、何!?」
「アガサ殿が証人じゃ」
うむ、と一つ頷き、いいなは後をアガサに託した。
「まあ、うん、確かに聞いてはいましたね。それに信彦さんも失礼ですよ。何かオチがあると期待しているなんて」
「そ、それは悪かったけどさー!」
がくりと項垂れる。
信彦の完敗だ。
「しょうがねえから、ホットケーキもう一枚焼いてやるよ。それで我慢しろ」
はあと呆れて輝夜が、ガスバーナーと三脚を用意し、その上に鉄板を載せた即席フライパンを作る。油の変わりにじゃがバターで使ったバターを引き、あまったタネで小さいホットケーキを一枚作って、シロップを目一杯かけた。
それを信彦の目の前に出すと。
「うおおお、てるよ様は天使か聖母か女神か!」
「……お前、本当は欲しくないだろ。てるよって言われるの嫌いなの知ってるだろ!」
「すみません、ありがたく頂きます。輝夜様」
もう一度合掌して、信彦はホットケーキに食らいついた。
粉っぽさの中に混じるシロップの甘みは、どうして。とても美味かったらしい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
来宮悠里
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月16日
参加申し込みの期限
2012年12月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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