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プールびらきはサニーデイ
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たっぷり泳いで休憩中の快男児、彼こそはご存じ風雲児轟です。体力を回復すべく体育座りして、皆の遊ぶ姿を眺めているのです。
――こういうフツウの日常がずっと続けばいいんだが、最近の出来事を振り返るとそうもいかなそうだってのがよくわかる……。
ヒーローっぽくたそがれてみたりします。平和を守るための戦いを、轟は続ける運命となるでしょう。
このとき轟は唐突に、立ち上がって財布を取りに行きたくなりました。
「なんだこの胸騒ぎは……!?」
するとどうでしょう。彼はふと目をやったプールサイドの隅に、神社にあるような賽銭箱を発見したのです。
あそこにお金を入れたい。小銭を投じたい。
謎な意識に彼は突き動かされます。ここに賽銭箱がある怪しさよりも、銀色の百円玉を投げ込みたい気持ちが先行しました。ですが、
「くうっ……おかしい、おかしいぞ……なにかがおかしい!」
鍛え上げられた轟の意識が、警告のレッドアラームを発しています。まるで悪の秘密結社が、暗躍しているのを察知したかのように。
そのとき。
「なんだ?」
轟はまた奇妙なものを目にしました。
一匹の猫が、賽銭箱のほうに歩いて行くのです。
猫は彼を目にして、一声にゃあと鳴きました。
実はこの猫、響タルトでした。
――ううう、プールにいて水を被らずにすむはずがなかったよ……。
飛び込んだ誰かの水飛沫で、あっという間に彼女は猫変身を遂げてしまったのです。
――それにしても……あれはなに?
変貌直後はとっさに隠れたからよかったのですが、なぜか足が自動的に前に出て、ふらふらと猫タルトは歩いております。
目の前には、賽銭箱風募金箱がありました。
たとえ猫になっても逃れられない、それが七曜かずひの『ろっこん』です。怖いですね。
――あそこにお金を入れたいなあ……。
猫の手でどうやって入れるのかはわかりませんが、タルトもまた、抗えぬ力に導かれて箱に近づいていくのでした。
「猫が賽銭箱に……猫がお金を……猫、お金……読めた!」
このとき天啓! 轟の脳裏に閃いた言葉があります。
「これがホントの『猫に小判』かー!」
腹の底から声を出し、鳴り響く銅鑼のように彼は叫びました。
轟の轟音は多くの生徒の注意を惹きました。その結果、
「小判!? なぜ猫が?」
浅井幸太先生も、
「どこから入り込んだ!?」
高野有紀先生も、
「……どうして、猫が?」
薄野五月も、
「創君、行ってみません?」
添木牡丹も、戌井創も……その他大勢の注目をタルトは浴びることになってしまったのです。
――ひゃあー!
どうしてこんなことに? 泡を食ってタルトは逃げ出します。
逃げれば追うのが人の性(サガ)というもの、かくてプールサイドの猫追走劇が開始されました。
――でもせめて、なるべくなら……女の子に捕まりたいかな……。
この騒ぎをよそに、
「うう……これじゃ募金どころじゃないよ……」
こっそりとかずひが賽銭箱風募金箱をかかえて、退散していったことも記しておきましょう。
猫(タルト)は逃亡してしまったということで、騒ぎはすぐに収まりました。
私としたことが――という顔をして、戻ってくるのは北風貴子でした。一緒になって走ってしまうなんて。
「北風先輩は泳がないのですか」
呼びかける声に振り返って見れば、そこいたのは
伊賀 解理
です。ほんの少し猫背で、鼻眼鏡の向こうから、冴えた視線を向けています。
「伊賀さんね。ええ、そのつもりはないわ」
風紀委員ですもの、という貴子の言葉に解理は、貴子の責任感と、誇りのようなものを感じとりました。
なんともいいんちょらしいなぁ――というのが解理の率直な感想です。
でも、せっかくのプール開きなのにずっと監視仕事というのは少々寂しい気もします。
「では監視を手伝わせていただきたい」
「ありがとう。でも、人手は足りているわ。そろそろ帰る生徒も増えてきたしね」
拒否られた! これは意外な!!――と思ったせいかとっさに、解理は自分でも思ってもみなかった言葉を口にしていました。
「それならば話し相手になる! 断られてもついていきます、北風先輩!」
怒られるかな、という不安はありました。ですが意外にも、
「ええ、それならどうぞ」
優しい表情で貴子は言ったのです。
貴子につづいて解理は歩きます。歩くといっても狭い範囲、なぜって見張りが基本ですから。
しばらくは言葉もなく、解理は貴子の斜め後ろを歩いていました。その間ずっと、プールと貴子を交互に見比べていました。
――いいんちょって、近くで見ると……。
本当に美人だな――と解理は思うのです。きれいに切り揃えられた黒髪、メガネの向こうの長い睫毛、知性的な口元に桜色の唇、細く白い首、ほんのりと色っぽいうなじ、香水なんかつけていないのにいい匂いもします……ちょっと悔しいですが、彼女みたいな女性に憧れてしまいます。
しかも日本女性、それも古風な女性よろしく、はしたない言動を貴子はしません。たまに妙なこともありますが、基本的には尊敬すべき高潔な人格です。日本女性の鑑、といっても言い過ぎではありますまい。
その貴子と、泳いでいる生徒たちを見比べているうち、解理にはどうしても言いたいことが出てきました。
「まったく、胸部装甲が著しくぶ厚い女子が多いのはどうかと思いますね。また、そういうのに限って胸元が目立つ破廉恥な水着をチョイスしてくるので……」
「胸部装甲?」
話しているうちに興奮してきたのか、解理の語気は強まる一方です。
「はっきりと言いたい。胸のソレを無遠慮に揺らしおって! 自慢かね! 胸部装甲の厚さだけが勝敗を左右する要因と思うな! その胸肉全部爆弾になって爆発しろ! ……と!」
ここでさすがにエキサイトしすぎと気づいて、コホン、と解理は咳払いしました。
「い、いまの発言は言葉のあやです。気にしないでくれると嬉しく思います!」
「ええ、気にしないでおくわ」
――いいんちょ……!
貴子の微笑は、解理には一服の清涼剤のようです。癒されそうです。
その尊敬すべき先輩とのこれまでを、ふと解理は思い出していました。どさくさにまぎれて胸を揉みしだいたり、意味不明のBGMを流して戦闘気分をあおろうとしたり、今のように私怨まるだしの暴言を聞かせたり……なんだか、穴があったら入りたい気分になってきました。
けれど貴子が「気にしない」と言ったのだから自分も気にしちゃいけない、それに、言いたいこと吐き出してスッキリしたし……。
話題を変えましょう。
「ところでいいん……いえ、北風先輩は泳げるんですか?」
「ある程度は、ね。それほど得意ではないけれど」
解理は内心、うなってしまいます。残念な気持ちでした。
泳げないなら「教えます」というつもりだったし、泳げるなら「僕に教えてほしい」といってプールに誘うつもりだったのです。ところが「泳げる」が「それほど得意ではない」であったとしたら、どっちも提案できないではありませんか。
あっ、と声を上げて解理は言います。
「先輩! そろそろ例の、プールで大回転、通称『ぐるぐる』がはじまるみたいですよ! 参加しませんか」
「だめよ、そうなったら監視役はまた忙しくなるからね。伊賀さんは行ってきなさいな」
「え~」
――ガード堅い!
またも地団駄踏まざるを得ない解理でした。
ぐるぐるに紛れることができたら、「流される~」とか言って貴子の胸に抱きついちゃうことができたかもしれないのに……って、これでは、どさくさにまぎれて胸を揉みしだいていたころから進歩していませんね。
まあいいか――解理は思いました。
今日は、いいんちょと素敵な時間を過ごせたのだから、まあいいか。
だから解理は言ったのです。
「やっぱり、監視手伝います! ぐるぐるは危険がいっぱいですからね」
と。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
108人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月26日
参加申し込みの期限
2013年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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