this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
プールびらきはサニーデイ
<< もどる
1
…
21
22
23
24
25
…
49
つぎへ >>
望月 神無
は、本日、見学を選んでいました。
男子制服姿のまま、プールサイドのベンチに腰を下ろしています。
理由は体調がすぐれないから……それは一部、本当。
でも、怪人セブンの一件もあってちょっと疲れているというのがどちらかといえば真相かもしれません。
神無は座って、無言劇の主役をつとめます。水音が劇伴音楽、空のスクリーンは濃い青色、淡い太陽光のライティング……。
「ん?」
神無の無言はここで破れました。
プールを挟んで反対側、そこにも見学者ベンチがありました。そこに一人の少年の姿がありました。
一見、目立たない姿です。
けれど一度でも目をとめてしまえば、気になって仕方がなくなる……かもしれません。
舞草 乃玻透
、いいえ
舞草 拿鴿
には、そういった不思議な魅力がありました。
病的なまでに白い肌。痩せぎすの体。横髪だけ、鎖骨に垂れるほど長く伸ばしています。目はじっと水面にそそがれ、薄い唇にはかすかな笑みがありました。
もう一度、遠景から拿鴿をとらえてみましょう。その服装は男子制服ですし、実際、本文中でも『少年』と記しました。けれどもしかし、横顔はまるで少女です。
「よぉ、隣いいか?」
「どうぞ」
拿鴿は顔を上げて、また正面に向き直りました。
それ以上の言葉はつぎません。相手に関心も抱きません。見知らぬ生徒が隣に座ったときのごく普通の反応です。
拿鴿の隣に腰を下ろした少年……神無は怪訝な顔をしました。それでも、
「左肩の怪我はどうだ?」
と呼びかけました。
神無の口調も、制服姿も、ごくありきたりな男子生徒そのものでした。
けれども、その声は男子にしては高い。そのわりに座り方は変に男ばっていて、大きく足を開いていたりします。ところがそれが似合うかというと正反対で、無理して男っぽくしようとしているような印象がありました。顔つきも端正ではありますが中性的です。
これは神無が、女っぽく見られることを嫌う少年だからでしょうか?
いいえ、違います。
神無は少年ではありません。少女です。中世的な顔立ちに加え、男子の制服を着て男っぽい言葉使いをしていますが、れっきとした女子なのでした。ただし『彼女』は特に問われない限り性別を明かしません。だから知り合いにもまだ少なからず、彼女を『彼』と勘違いしたままの人もいることでしょう。
拿鴿は神無を観察したりはしません。ただ、驚きを顔にあらわしました。
「なんのことですか?」
その言い方があまりに自然だったので、瞬時、神無は人違いしたのではないかと思いましたが、そんなはずはないと己を鼓舞して声を強めました。
「ごまかすな。左肩怪我してんだろ――乃玻透」
「僕は拿鴿、あなたの言う人じゃ……」
まだそう言い張ろうとしたものの、これ以上偽ることはできないと観念したのか、くちごもると拿鴿は口調を変えました。
「……怪我のことなら私は大丈夫です、望月様」
口調ばかりではありません。顔つきまで変化しています。明るい目の色に霞がかかり、口元から笑みが消え失せました。透明だった窓が、突如擦り硝子になったかのよう。
すぐ隣にいるはずの相手が、だしぬけに遠くに行ってしまったような錯覚を神無は覚えました。
気を取り直して言います。
「左肩の状態はもういいのか。あれは俺のせいでもある……軽いものだったらいいんだけどな」
拿鴿……いえ、ここからは乃玻透と呼びましょう。
――なぜか、彼女は欺きたくない。
すでに乃玻透は、乃玻透以外の何者でもないのですから。
「気に、病まないで下さい」
じっと下をむいたまま乃玻透は口を開きました。それは自分の衝動と戦っているから。
――怪我をした日の私は主人のためだけの存在で、今まではそれが揺るがない普通だったのに。
だけど、
――今は、主人でもない貴女の手を取りたい。あの日守れて良かったと、こんな時間がもっとあればいいのにと言いたい。
その気持ちと戦っているのです。
――自分の命を軽んじ、今後も誰かの道具になることを受け入れつづけるはずの私に、そんなこと許される訳がないのに……。
跳ねる水の音、生徒たちのはしゃぐ音、ビーチボールが水面を打つ音。
乃玻透は黙っています。
神無も、唇を結んでいます。
けれど何度目かの逡巡ののち、神無はようやく声を発しました。
「……そういえば、今日の授業は午前だけだった。メシ、ここを出て外で食わないか?」
乃玻透が顔を上げました。
「俺んちの実家だ。洋食店。奢るよ」
「食事は苦手です。でも……行きます」
このときごく自然に、神無は乃玻透の手を取っていました。
乃玻透もその手を、握り返していました。
――不思議なもんだ。俺は姉ちゃんと兄貴の幸せだけ守れればそれで良いと思ってたのに、他人の心配なんてする余裕があったなんてな。
どこか自嘲気味に神無は思います。手を握ったまま。
でもその『余裕』は大切にしたいとも思います。
――だったら強くならなければ。
セブンの一件で神無は学びました。『ろっこん』だけに頼っているわけにはいかないということを。
――強くならなければ。
乃玻透を護るために。
<< もどる
1
…
21
22
23
24
25
…
49
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
プールびらきはサニーデイ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
108人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月26日
参加申し込みの期限
2013年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!