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暑がりの
詠坂 紫蓮
にとっては、六月といっても存分に夏です。渇水にあえぐ植物のようにへたりきっていた彼女でしたから、この日はまるで恵みの雨、しかも、
――自由に遊べるっていうんだもの!
とあっては、行かない理由はありません。
おしゃれな水着はないので指定水着、見せる相手がいるわけじゃなし、その装いで参加して、多少空いてきたあたりから紫蓮は水に入りました。
――そういえば中学の水泳の授業以来かな、泳ぐの。
そんなことをぼんやりと考えつつ、かつまた、買ったばかりの水着が妙に胸の辺りがきついことも気にしつつ、のんびりと平泳ぎを楽しみます。
水は冷たい。でも、それが気持ちいい。
胸のきつさも忘れます。
――春に買った水着がもうきつい……この調子で、毎年買い換えとかになったらもったいないなあ……ま、悪い気はしないけどね……なんてね。
ところがこの緩やかな気持ちは、唐突に破られることになりました。
さてまたここに、奇妙な光景を描写するといたしましょう。
ぼんやりしていたせいか、紫蓮は誰かにぶつかってしまいました。
「ゴメンなさ……って」
ここで、『絶句』と書かれたカードを手渡された気分です。
彼女は、その光景に我が目を疑いました。
「ちょっとあんた、なにしてるの!」
思わず紫蓮の声は一オクターブ上昇してしまうのです。
そりゃあそうでしょう。そうでしょうとも!
ことの詳細を記す前に多少時間を巻き戻しまして、
ン・ガイ
視点の話を進めさせていただきたく思います。
「ふははは! とうとうこの日がやってきた!」
ガイは昂ぶっていました。首を長くしてプールびらきを待っていたのは彼女も同様だったのです。
なぜならついに、本邦初公開できるからです。
「吾輩の華麗なる猫かきを!」
正しくは犬かきな気がしますが、大切なのは気持ち、なので以後、本稿でははっきりと『猫かき』と表現したいと思います。
指定水着に身を包み、元気爆発飛び込んで、猫かきでずんずん進みます。
ずんずんといってもスピードは限られている気がしますが、まあそこはそれ。ストロークストローク、前脚で水をかき、キックキック、後ろ脚で推進力を高めました。
――ん?
ところがこの軽快なスイミングに、突如齟齬が生じました。
高速で動くガイの前脚こと手が、なにかにひっかかったのです。これを受けて、
「ゴメンなさ……って」
と言ったのは見知らぬ少女でした。ところが穏やかな口調は一変、彼女は目を怒らせていました。
「ちょっとあんた、なにしてるの!」
声が一オクターブ上昇しているではありませんか。
そりゃあそうでしょう、ガイの手が、彼女……つまり紫蓮の水着の肩紐に突っ込まれていたのですから。
白くなめらかな紫蓮の肌に、思わずつるんといってしまったようです。
「なにって、我が輩は吾輩はただ泳いでただけである……ですー!」
ちぐはぐな受け答えをしながら、ガイは驚いて手を引き抜こうとしました。ところがそれがよくなかった。
「こら、やめ、ぬ、脱がすなッ!」
強引に抜こうとしたものですから、肩紐が引っ張られてずるずると、紫蓮の水着をひっぺがす格好になったのです。当然、胸元がのぞきます。魅惑の谷間がさらされかけます。
「し、知らぬぞ、そんなつもりはないのである……ですがー!」
軽くパニックになったせいかますます危ない、紺のスクール水着の下の白磁の肌が、つるりつるつる、ますます表面積を増大させる結果になったのでした。
「この……!」
こうなっては紫蓮もパニックにならざるを得ません。必死の表情で、
「プールの底に……沈んでろっ!」
ガッ、とガイの頭をつかんで、どりゃーと水底に追いやります。
「ぎゃあああ!」
なんというキャットファイトでしょう。体格差の哀しさ、あわれガイの体は沈みました。おかげで乙女の秘密ゾーンが白日下になる危機は避けられましたが。
虫の知らせと申しましょうか、この寸前、危険な気配をピーンと察知した男子がありました。
そのナイスガイの名は
篠木 昴
です。
元々彼は、特にこだわりもなく単身で、ボーッとするためにプールに来ていました。
――改めて思ったが皆友達ときてるんだな……まぁ、一人で来てる奴の方が少ないか。
なんとなくそのことに気がついて、少しロンリーな気持ちもします。
――楽しそうでいいもんだ…俺も誰か誘えばよかっただろうか。
孤独を愛する気持ちもありますが、やはり人多いなかでの孤独はこたえました。ただ、こんな一抹の寂しさを感じているところは、知られたら恥ずかしいという気持ちもありました。
一泳ぎして寒くなり、プールサイドで休憩していたところで昴は、ピーンとなにかを察知したのでした。
「なんだあのへんな泳ぎ方してるの、どっかで見たような」
猫かきしているガイのことです。
「あいつの進行方向には………あいつも来てたのか」
こちらは、紫蓮です。
胸がせつなくなるほど可愛いガイに、成長しかけのはかなさが不思議と色っぽい紫蓮、どちらからも目が離せないところかもしれませんが、じっくり鑑賞している場合ではなさそうです。
なぜって、そのままガイが進行すると、紫蓮と激突するのは明白でしたから。
「おい気をつけろ」
昴は進言したのですが、ご存じの通りとなりました。
「……いわんこっちゃない」
ぺたっと額に手を置いてしまう昴ですが、彼はさらに大変なものを目にします。
「プールの底に……沈んでろっ!」
ガッ。
「って、まて白い方今沈められたぞ」
あぁもう、目も当てられねぇ、と呟くと昴はプールサイドの浮き輪に駆け寄りました。
「紫蓮にぶつかったら南無三だ……届いてくれよ!」
上手投げで放り投げます。
届けこの想い……じゃなかった、この浮き輪。
ぱしゃ、っと浮き輪は落ちました。見事、ぴったりとはまりました。
……ぷかぷか浮いていた串田美弥子の体に。
「はい?」
輪投げの景品みたく、美弥子は不動で目をぱちくりしています。
「私、捕まっちゃった?」
「おおっ、確保成功……! って、ウソウソ、すまんがその近くで沈んでるのに手渡してくれ!」
「なによー、つまんないのー……って、言ってる場合じゃなさそうね」
変にノリのいい美弥子ですが、ちゃんとその浮き輪を持って潜りました。ガイを発見して手渡します。
「オーライ、引っ張り上げて!」
「ありがとう! よし、ガイは浮き輪につかまったな」
美弥子にサムズアップすると手応えを確かめ、力任せに昴はこれを引っ張りました。
浮上するガイはキョロキョロしていますが無事のようです。すいすい引かれていく途上で姫カットの美弥子に気がついて、
「ええと、吾輩を助けたのはそなたである……ですか?」
「ううん、そうじゃないわ。ほら、あの引っ張ってくれてる人よ」
「おお」
赤い方の瞳を閉じ、金のほうの瞳でガイは昴を確認しました。
「して、そなたは何者である……ですか? おっと、吾輩はン・ガイである!……です」
「変わったしゃべりかたの子ね? 私は……」
「『ミス・ぱっつん』である! ……と見たがいいですか?」
「残念! 串田美弥子って言うの。じゃ、あそこの王子様によろしく」
「『平次』!?」
どこをどう聞き違えたか、ガイはそんな銭形ライクな聞き間違いをしました。美弥子は手を振ってすいーっと泳ぎ去って行きます。
その王子様こと昴は、一気にガイを引き上げてガッツポーズを取るのでした。
「大物! 採ったどおおお!!!!!」
「おお、よくぞ吾輩を釣りあげたな! ……ですー!」
イマイチ状況をわかっていないながら、ガイも唱和するのでした。
「……あ、あの子、釣られてる? え、なにそれ」
恐る恐る、という調子で紫蓮も上がってきました。ガイに声をかけます。
「あの、あなた大丈夫?」
「平次のおかげで大丈夫である! ……ですよ」
「平次ってなんのことだよ?」
やれやれ、といった口調の昴でした。
「ていうか、無事でよかったよガイ。たしか、あんたとの初対面もこんな展開だったような気がする……いや、気のせいだな。気のせいにしておこう」
昴の視線が自分のほうを向いたのを感じたので、紫蓮はわざとらしく笑い声を上げました。
「あはははー、もしかして篠木君……見てた……よね?」
「見たかもしれない。詠坂……気が付いたらガイがお前に沈められてた気がするんだけど……」
「そ、それはちょっと、色々……ね? 見なかったことにした方がお互い幸せだと思うな、私」
「……あまり深くを詮索する気はないが、程々にな」
「そうする!」
二人の会話は短いですが、その行間にはすさまじい情報量が流れているかもしれません。
「ところで諸君、聞くがよい! ……です」
そのときガイが口を挟みました。
紫蓮も昴も、どんな発言が飛び出すかという表情で振り向いたのですが、話はとても単純でした。
「ふははは! これを披露するのが吾輩の希望であった! ……のです。見るがいい! ……です」
堂々としているのかしていないのか、ガイはするっと水に戻ると、秘伝奥義の猫かきを開始したのでした。
「そなた、待つが良い! ……ですよ」
と、恥ずかしそうに美弥子を追いかけていきます。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
108人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月26日
参加申し込みの期限
2013年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月03日 11時00分
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