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プールびらきはサニーデイ
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ななみんとひばっちゃん、二人は幼なじみ。
七峯 亨
と
菅波 火蜂
のことです。
今日は二人そろって指定水着で、初夏を、プールをひたすらに満喫しております。といっても格別難しいことをするわけじゃない、プールに入って遊び用のコースで、水の掛け合いに興じていたのです。
「帰宅部にゃー負けないよー」
火蜂が勢いよく両腕で、跳ねるような水しぶきを送りました。葛飾北斎の有名なあの絵の、大波に似ています。
「俺もただの帰宅部じゃないぞ」
どんな帰宅部よ、という火蜂に答えて亨は言います。
「すごい帰宅部だ!」
同時に、彼女に負けないビッグウェーブを送るのです。
「どういう『すごさ』よそれはー!」
頭からざんぶと水をかぶった状態で、それじゃと彼は言いました。
「ひばっちゃん、なら潜水勝負をしないか? 長く潜っていられたほうの勝ち……シンプルだろ?」
「なるほど、それで『すごさ』を見せるってわけね。いいよ。ただ、勝てると思ってる?」
「やってみなきゃわかんねえだろ。いくぞ!」
1、2、3! 二人は声を合わせて潜りました。
水中は声が届きません。聞こえる音も、ぶくぶくやごぼごぼがせいぜい。視界は水色のフィルターを通したように染まります。
水色を帯びた、ひばっちゃんの顔。
水色を帯びた、ななみんの顔。
「あー、ダメだ! アスリートにはかなわない!」
最初に音を上げたのは亨でした。ぶはっと浮き上がって酸素を吸い込みます。
ところが彼は足首をつかまれ、ぐいと水中に引き戻されたのでした。
「わわっ!? マジ!?」
慌てる彼に、
「油断大敵、きっしっし」
浮上した火蜂が笑いかけます。
やったなー、まてー……なんていう定番セリフとともに、二人の追いかけ合いがはじまり、それはそのまま水泳競争、そして遊泳へと変わっていったのでした。
「あおいちゃん」
と七夜あおいに声をかけたのは
綾辻 綾花
でした。
「水着、似合ってるね」
「綾花ちゃんこそ」
あおいも笑顔になりました。
実際、学校指定の水着は綾花の白い肌によく映えます。指定水着のカタログ写真でモデルが着ているかのような着こなし……実際には綾花にとって、胸元が少々きついデザインなのですけれど、見る者の目にはそんなことは感じさせないフィット具合なのでした。
「あおいちゃんは泳ぎが得意そうだよね。よければ教えてほしいんだけど」
「えっ? そんなに得意というほどではないよ。一応は泳げるくらいかな」
それでも十分だよ、と綾花は言います。
「私も、泳げないわけじゃないけど息継ぎとか難しくて。コツとかあれば知りたいな」
「息継ぎかあ……クロールだったら息を吸う前に、肺の中の空気をしっかりと吐くこと、なんて言われたりするよね。コツというほどのものじゃないかもしれないけど」
やってみる? とあおいが言ったので、二人で練習することになったのでした。
「じゃあ、こっちに向かって泳いでみて。見てるから」
「うん、あおいちゃんも気をつけてね」
青いプールの水をかき、綾花は懸命に泳ぎます。聞こえるのは水音、背中に感じる、太陽の温かさ。
目指すはあおいです。彼女の、伸ばした手です。
今年の夏、綾花の目標は『泳ぎが上手くなること』だったりします。
この瞬間から、夏が始まったような気がします。
仲睦まじく水泳に興じるあおいと綾花……その二人を遠目に眺めている姿がありました。
――七夜……楽しそうだな。
羨ましい、まさにそうです。行って話しかけたい、これもまた彼の気持ちです。
けれど、そんなことをして邪魔をしたら彼女を困らせることになりはしないか――そう思うから、
八神 修
は動けないのでした。
人を想うとは、その人を意のままにすることとは違う、その人が幸せであることを自分の喜びとすること、そう考える修なのです。だからあおいに絡みに行ったりしないで、新聞部として取材や写真撮影だけをするにとどめ、声をかけたりはしないのです。
修は、少し前の事件を思い出していました。付喪神が原因とされたあの事件です。
あの日あおいは、間違いなく妖怪に精神と肉体を支配されていました。憑依されてもがき、暴れるあおいを必死で取り押さえようとし、その頭から櫛を抜くことでようやく彼女を解放したのは修です。取っ組み合ったとき手に走った、燃えているように熱いあの感触も、櫛をつかんだ瞬間の、うぶ毛すら逆立つほどぞっとしたあの感覚も、彼は今でも、生々しいほどにはっきりと思い出すことができます。
なにがなんでもあおいを助けたい、あのとき、彼にはそのことしか頭の中にはありませんでした。
だめだ、と彼は自分を叱りました。
なにより、あの日のことを一番思い出したくないのはあおい本人でしょう。修があの記憶にとらわれるあまり、嫌なものを彼女の心に呼び覚ます結果となったらどうするのか。
――今日は駄目だ、話しかけないほうがいいかもしれない。
いや、いいんだと一人で決めて、修は体を反転させてプールから上がりました。
「もう帰りかい?」
なんだかんだで縁深い鷹取洋二が、修に気づいて片手を上げるのが見えました。洋二の水着は、紫色のラメが入った実に個性的なデザインです。でも決して浮いておらず、意外と似合っているのが不思議でした。こんな水着が似合うのは、この学校でも洋二くらいかもしれません。
「ええ……今日はどちらかといえば取材がメインですから」
弱々しく笑うと、彼は洋二に会釈しました。
「修さんは仕事熱心ですね」
次に声をかけてきたのは森蓮でした。どことなく菩薩を思わせる穏やかな笑みと声で、新聞部部長としての修を評価してくれます。
「ああ……、まあ、紙面に出る日を楽しみにしててくれよ」
穏やかに返しながら、ちらっと蓮の体つきを見て、内心舌を巻く修なのです。
相撲部だからでしょうか、さらされる蓮の肉体は、がっしりと引き締まっています。胸板の厚さはさすがで、肩幅もがっしりしていてしかも均整が取れています。今日は体育科の男子たちを見ては、我が身と比べやや落ちこんでしまう修なのですが、普通科の蓮であってもこの通り、なんだか自信がなくなってきます。
「おや、声に力がありませんね? いかがしましたか?」
「いや、少し泳ぎ疲れただけだと思う。じゃあ」
蓮とも別れ、陽を背にしつつ戻ろうとした彼に、
「あの……っ」
また呼びかける声がありました。女子の声です。桜庭円あたりでしょうか。
「すまない。もう上がるところでな……」
と振り返った修は、驚きのあまり尻餅をつきそうになりました。
そこに立っていたのが、普段の髪型を解いたあおいだったからです。
「あお……七夜」
「修君、帰るところ呼び止めてごめんね。今、姿を見かけて……」
「いや、構わない」
むしろきみと話したかったんだ――とまでは言えない修です。
このとき、ぺこっとあおいは頭を下げました。
「この前は……助けてくれてありがとう。あのとき、ちゃんとお礼、言えなかった気がして……」
礼には及ばない、と答えた上で修は言いました。
「あのとき、つい『あおい』って呼んでしまってた。馴れ馴れしい呼び方になってすまん」
え? としばし、まばたきを繰り返したあおいですが、すぐに理解したように笑顔を見せました。
「そんなこと気にしないでいいって、私だって『修君』って呼んでるから。構わなければこれからは『あおい』って呼んでくれたらいいよ」
「ありがとう、あおい……さん」
言っておいてちょっと気持ちが落ち着かなくなって、
「やっぱり照れくさいな……なんか」
と継いでから修ははにかんだような笑顔を向けました。
「呼び方はおいおい考えるよ」
ほんの少しですが、それから二人は雑談をしました。
他愛もない話ですが、その間ずっと、修はあおいを観察するのを忘れませんでした。
――心の傷が、残っているようには見えない。
もちろん、それだけで完全に癒えたというつもりはありません。表面に出ていないだけかもしれないのです。
それでも、喜ばしいことには違いないでしょう。
「そういえば、トリエンナーレでもスタッフをするんだろ。手伝っていいかな?」
「知ってたの? 嬉しいけど……どうしてそんなに親切なの?」
語尾に消えた『私に』という言外の問いを読み取りつつ、修は優しく返答しました。
「頑張ってるクラスメートを応援したいから……だな、うん」
それ以上話しつづければ口が滑ってしまいそうで、あるいは想いがあふれてしまいそうで、修は口をつぐむと、手を振ってそこから立ち去るのでした。
修には言えませんでした。「君が好きだからだ」なんて。
その一言であおいを困らせたくないし、その一言で、この関係が壊れてしまうのも怖いから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
108人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月26日
参加申し込みの期限
2013年10月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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