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ンモ~っ♪ 新春☆初夢フェア2021! ~富士編~
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【蒸気たなびく大冒険】
「……お兄様?」
「よっ、萌々子! 元気そうだな!」
ぱちくり、ぱちん。
愛猫 萌々子
は思わず目をしぱしぱやって、それから目の前の兄をじっくりと見つめました。
萌々子の敬愛するお兄様こと
愛猫 公英
は、何年か前に家を飛び出し海外へ渡ったはず、なのですけれど。
「こーんなとこまで愛するお兄様を追いかけてくるなんて、これがブラコンってやつかー? まっ、悪い気はしないけどな! ははは」
「はあ、えーと。あの、お兄様は、どこの国に行ったのでしたっけ?」
萌々子がくりんと首を傾げてしまうのも無理はないのです。
あたりへ瞳を巡らせれば、がこがこがこんと回る歯車。そこらじゅうからぷしゅうしゅうしゅうと噴き出す蒸気。金ぴかのロボットがぎっちょんぎっちょん横切っていったかと思えば、車輪一つのモノサイクルに乗った新聞配達の少年が元気に走り抜けていきました。
スチームパンク! 眼前に広がるはギアと蒸気のめくるめく幻想世界。萌々子はぽかん、呆気にとられるばかり。
「……ここはどこ?」
「まあどこだっていいじゃないか。それよりせっかく会いに来てくれたんだ、街を案内してやるよ!」
公英はずいぶんとこの世界に馴染んでいるようです。中世ヨーロッパ風に真鍮製の意匠やらガジェットやらを加えたコスチュームもばっちり似合っています。背中にはギターケースを背負っていて、音楽の道は諦めていないと分かり、萌々子は嬉しくなりました。
空をゆく蒸気飛行艇を見上げて、萌々子は思います。そうかなるほど、お兄様はこんな国で暮らしてたんですね。こんな技術があるなんてちっとも知りませんでした。世界は広いですね。
「うん。せっかくなので、楽しんじゃいましょうか」
「よーし、行こう!」
いつだって少年めいた26歳の兄がきらきらりときらめくならば、萌々子だって微笑みは絶えないというものです。
そう、スチームパンクです。
異形なまでに発達した機械文明はもはや魔法もかくやといった域にまで到達し、吐き出す蒸気と無数の歯車が織り成す複雑精緻な機構は、空を飛ぶことも、巨大な乗り物を動かすことも、あるいは機械に生命を与えることさえ可能としました。
同時にこれらは、多大なる熱量と野心の産物でもありました。蒸気都市には常に冒険と危険と陰謀が満ちています。秘匿された古代文明の名残を探す探検家があれば、錬金術を究めた博士の技術の粋を巡って超帝国が謀略を巡らせたり、飛行士が蒸気飛行機を駆り鳥型の自律機械とデッドヒートを繰り広げたりするわけなのです。
萌々子のわくわくはもう、止まりません!
「どこへ行くんですか、お兄様?」
前のめりに尋ねると、公英はにーんまり。ぽむっと萌々子の頭に手のひらを乗せて、
「お前もこの街に馴染まないとな。第十三層へ向かおう」
巨大な積層都市そのものが、この国の領土であるようです。てっぺんの第一層は王族の住まい。第三層は水車が回る貯水地区。第六から第十二までは居住区域。第十三層はマーケットです。
まず公英が案内してくれたのは、服屋さんでした。
「おー、スチームパンク風。面白いですね!」
「好きなのを選んでいいぞ。買ってやるから」
「えっ、いいんですか?」
とは言うものの、確かに萌々子はこの国のお金など持ち合わせていませんし、お金の単位さえ知りません。
心配そうな妹に、兄の表情はなんとも頼もしいものです。
「こう見えて稼いでるからな。遠慮はいらないぞ」
素直に好意に甘えることにして、萌々子はしばし試着タイム。見たこともない服やら装飾やらに目を輝かせながらにああでもない、こうでもないととっかえひっかえ。
やがて、
「うん。これにします! 似合ってますか、お兄様?」
「おー、バッチリだな! 可愛いぞ、萌々子」
モノクルと羽をあしらったハットに、フリルで優雅に飾られながらも機能性抜群、冒険向きの装いを身に着けた萌々子が満足げに微笑みを浮かべたなら、兄もサムズアップでそれに応えました。
続いて機械の馬が引く蒸気馬車に乗り連れていかれたのは、第十三層の端っこ。なんだかほの暗い雰囲気に尻込みする妹を、公英は諭します。
「いいか、萌々子。この国においては、武器は生き様と同義だ」
「武器!? 武器を買うんですか? 武器がいるんですか?」
「もちろんだ! ……っと、さっそく現れたか」
壮観なまでに並んだ露店の品ぞろえを眺める暇もなく、ふたりを取り囲む怪しい人影たち。真っ黒の軍服に真鍮の飾りつけをじゃらじゃらくっつけ、中には手足がまんまロボットだったり機械仕掛けの目をぱこんとはめてる方もおりまして。
どうやら軍人らしい彼らはなんとも横柄に、歯車が詰まった拳銃にライフルを兄妹へ突きつけます。
「アイビ・キミヒデ、君の運もここまでだな。さあ観念して、失われし古代王国の遺産、永久型自動人形を渡すのだ!」
そうした彼らがずびしと指差したのは、萌々子でした。
きょとん。はて?
「……ええー!?」
ぱたたぱたた。萌々子が慌てて自分の身体を確かめてみたらば、あらびっくり! 関節は真鍮製、良く磨いた琥珀の眼球に、身体の中には圧縮された蒸気が巡る、これはまぎれもなく機械の身体ではありませんか! なんで気がつかなかったのかしら。
「おおおおお兄様! 私は自動人形だったんですか!?」
「なあに、心配するな! 人間だろうが人形だろうが、萌々子が俺の大切な妹ってコトには変わりないさ」
きらりんと白い歯光らせて、お兄様ったらなんてカッコイイんでしょう。萌々子の蒸気心臓もキュンとしてしまいます。
公英はおもむろに背中のギターケースを降ろすと、愛用のギターを取り出しピックを這わせます。なんとも奇妙なギターで、ネックにはたくさんのケーブルやパイプが伝い、ボディにはメーターの揺れるガラス窓がいくつもくっついておりました。
「妹は渡さないぜ。これが俺の武器、俺の生き様だ!」
いうが早いか、ぎゃぎゃぎゃぎゃいーん!
露店をひっくり返しながら迫り来る軍服たちは、途端にびくりとして足を止め、
「い、いかん! 退避! 総員退避ー!」
「もう遅い。俺の演奏、存分に聞いていけよな!」
蒸気式ギターが爆音かき鳴らし、炸裂した衝撃波がちゅどどどどん! 軍服たちを木っ端のようにふっ飛ばしてしまいました。
「す、すごい! お兄様……!」
「さあ、お前も武器を取れ! お前の生き様を示す武器を……!」
見れば軍服たちが散らかした武器たちがそこら中に転がる中。
萌々子は迷わず、自分のための武器を選び出しました。もーこれしかないってなくらい、ピッタリなやつを!
「私の武器は……これです!」
優雅な所作でくるくるり。手首を翻し、ひとふりすれば……しゅいいいいん!
魔導羽ペン! 宙に青く引いた線は衝撃波となって軍服たちをずばずばんと打ちのめし、彼らは歯車やらネジやらを撒き散らしながらお空の星となったのでした。
「さすが俺の妹だな。さあ、行くか!」
歯車ぐるぐる。蒸気がぷしゅう!
広がる未知の世界へ、兄、公英は手を差し伸べて誘います。
妹、萌々子はもちろん手のひら預けて、にっこり!
「ええ、行きましょう。忘れられない冒険の旅へ!」
やがてギターを携えた兄と羽ペン翻す妹の兄妹の大活躍が、積層都市はもちろん世界中へと飛び出し語り草となってゆくのですけれど、そのお話はまたの機会に。
「白い蒸気がたなびくところ、大冒険あり♪」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年01月01日
参加申し込みの期限
2021年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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