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吸血の島
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これはとあるハンターの事。
彼の者、吸血鬼が現れたる年にて勇敢に戦いけり。
無手にて数多の吸血鬼の首を捩じ切り、ハンター達の武装が揃うまで戦線を維持したり。
されど、彼の者の戦い方は最も死線に近いものなり。
故に彼の者、遂には吸血鬼に堕ちたらん。
「尾鎌、さんッ。何で……」
「吾が求めるはただ強者のみ。其方は吾の血肉となるに相応しい」
そう言って
尾鎌 蛇那伊
は一人の青年の心臓のあるところを貫き、そこから溢れ出る血を飲み干していく。
かつて蛇那伊は誇り高き武人でありハンターだった。だが、とある決戦にてハンターを支えるべく一人奮迅した蛇那伊は、あまりにも吸血鬼の血を浴びすぎた。幾度も幾度も吸血鬼を殺し、前進にその血を浴びた蛇那伊は吸血鬼へと堕ちてしまったのだ。
「クフフフ。心地よい血だ」
それはどこか嘗ての蛇那伊を思わせる笑み。けれど、致命的なまでに嘗てとは違う笑み。
今の蛇那伊は真の意味で強きハンターを探し続ける吸血鬼と化していた。
相手が誇り高き戦士ならば自らの渇きを潤す水とし、力なきハンターは強くなる事を期待して見逃し、そして、心が未熟な者はその場で惨殺する。それが今の蛇那伊の日常だ。
「この辺りにはもうハンターの気配はない、か」
とても残念そうな声。今の蛇那伊にはそれしかない。それしか見えない。それしか求めていない。
だから、この辺りに気配がないとなれば気配を求めてどこかへと移動していく。
と、そこで。ふと何だか妙な気配がある事に気付く。
「これは、ハンターではない。恐らくは生存者」
蛇那伊の感じた気配は明らかに吸血鬼とは異なるものだった。だけど、ハンターとも違う為に吸血鬼と戦う力を持たない生存者だろうと結論付ける。
しかし、それならばそれでおかしいのだ。何故なら、生存者らしき気配は二つあり、片方が片方を追っているように感じられる。
もし、それが間違いでないのならば蛇那伊にとっては好ましい展開ではないかもしれない。
蛇那伊からすれば生存者も強いハンターになる可能性がある存在だ。つまり、無暗に命を狩り取ってはいけない対象なのだ。
「確かめる必要がある」
そう呟くと蛇那伊はその場から消え失せるのだった。
「はぁ、はぁ、はぁっ」
「お前はただの人間だ」
「ぁっ!?」
息を切らして走る少女。しかし、背中から声が聞こえると途端に力尽きたかのように転んでしまう。
「あー、あぶな。まさか一人じゃなかったとはねぇ」
「ぁ……」
少女が振り向くとそこには
虚栄 心
がいた。
「な、何で……? あなたは、人間じゃ……?」
「ん? あぁ、そうだよ。私はあなたと同じ生存者。それは間違いないわね」
「なのに……何で、私達を?」
私達とは少女とそしてつい先程まで少女と行動を共にしていたハンターの事を指している。
少女は寝子島が変異したあの日からただ一人でどうにか隠れ逃れていた生存者だった。そして、つい先日ハンターである青年と一緒に行動するようになり、共に寝子島高校を目指していたのだ。
そして、今しがたトイレの為にちょっと別れた間に、ハンターの青年を単独行動していると勘違いした心が自らのろっこんで無力化し縛り上げたところに運悪く少女が戻ってきてしまった。
「何でって言われてもねぇ。私だって死にたくないし? 眷族にもなりたくないし? だから、こうして進んであいつらの協力をしてるってわけよ」
「協力……?」
「そ。あなたみたいに隠れ潜んでる人間を探して捕まえて、あいつらの餌用の収容施設にぶち込んでるのよね」
「そん、な……」
色々な感情が少女を襲う。まさか、そんな人間がいるなんてきっと考えた事もなかったのだろう。
少女が浮かべる絶望の表情を嘲るわけでもなく、ただ無感情に心は見下ろす。
心からすれば少女が何故、絶望しているのか理解できる。しかし、心からするとこうするのが当然なのだ。他の人間を犠牲にしてでも自分だけ生き延びる。それが当然なのだ。
「幸い連中を丸め込む事はそう難しくなかったからね。私のこのろっこんがなくなるかもしれないとか、昼間に動き回れる仲間がいた方が良いとか言えば納得したし」
「ろっこん……?」
「おっと、そっちも分からない子か。まぁ、運が悪かったと思って諦める事ね」
そう言って心は今までと同じよう少女をロープで縛り上げていく。心のろっこんである<人間惨禍>で筋力が低下している少女にはそれに抵抗する力はなかった。
「……ん? 何この霧?」
とりあえず少し離れたところに転がしているハンターの青年のところまで少女を連れていこうとして心は気付く。辺りに漂う霧の存在に。
先程まで確かにこんな霧はなかったはずだ。しかも不思議な事に自らの直ぐ近くは霧に覆われていない。前に歩いてみると、まるで避けるように霧が退いていく。
「良くわかんないけど、さっきの子のところまで行かないとね」
「その必要はない」
少女を立たせようとすると、不意に心の後ろから声がした。
「誰っ!?」
咄嗟にその場を跳んで退いた心が振り向くと、そこには蛇那伊が静かに佇んでいた。
「……あなた、吸血鬼?」
「そうだ」
「何だ……ビックリさせないでよ。私は蒼沙の使いの者よ」
「蒼沙……。あぁ、あの者か。なるほど、あの者が好みそうな事だ」
どうやらこの吸血鬼は心と通じている吸血鬼の事を知っているらしい。だけど、何故か、そう何故か心の警戒心は解けなかった。いや、それどころかどんどんと強くなっていくのを心は感じていた。
「お前は、いつからこんなくだらない事をしている?」
「く、くだらないって……あなた達の餌を供給しているんじゃない!」
「未来ある者の未来を閉ざす。それは未来の強者を失うと言う事だ。それがどれだけの損失か。そして、代わりに生きるのが貴様のような薄汚い卑怯者とはな……」
まずいまずいまずい。
心の心の中を焦りが染め上げいく。ただの言葉の中に強い怒りが混じっているのだ。このままでは殺されると判断した心は一目散に逃げ出す。しかし――
「何これっ!? 何で、何で進めないのっ!? 出して、出してよ!」
「無駄だ。吾が霧は吾が許しなく内に捕らえた者を外に出す事なし。吾が霧は吾が許しなく外より到る者も通す事なし」
「そんなっ。嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁああああああ! 死にたくない生きたい助けて嫌だ死にたくないッ!」
それは心に捉えられ絶望の中に沈んでいた少女が思わず後ずさってしまう程の狂意。
「否。貴様の生はここまでだ」
ズブリとあっけなく蛇那伊の腕が心の胸を貫く。
「アッ……」
ぽっかりと開いた胸から血を流し、心は何かを求めるように宙に手を伸ばす。
「しに、たく、ない……」
それが、彼女の最期の言葉だった。
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担当ゲームマスター
昂祈
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年12月07日
参加申し込みの期限
2020年12月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年12月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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