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決戦絶神! 分かれ合わさる運命、絶望、未来
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●月、虹の入江にて(4)
ふたりの智瑜はタナカの手をそれぞれ両手で握り込むと、目を覗き込んでゆっくりと尋ねた。
「働きすぎて大切なものをなくした罰で月で酒を飲んでいるのだとききました。タナカさんの失った大切な物ってなんでしょうか? よかったら教えていただけないでしょうか」
「心のゆとり? 大切な誰か? 私たちが探せる物なら探したいです」
智瑜はタナカのことを想いながら、ろっこん<想い見る>を発動させる。ろっこんを使ってタナカの大切な物を知りたいと思ったのだ。
それを見守るまどみの中で、海は円に聞いてみる。
『働きすぎて大切なものを……円ちゃんは何だと思う?』
「さてねえ。日常の楽しさとかかな?」
やがて智瑜の脳裏に、タナカの求めるものが朧げに見えてきた。
それは――物でも他の誰かでもなく、タナカ自身の姿だった。
「タナカさん、あなたがなくしたものはあなた自身だったんですね」
智瑜の言葉に、タナカははっとしたように目を見開いた。
まったく意図せず、涙が滂沱のごとく溢れてくる。
「ああ、そうだ……僕は……僕がなくしたものは、僕だったんだ……」
一番無くしてはいけないもの。一番寄り添っているもの。
自分という大切なものを、彼は忙しさの中で忘れ去ってしまっていたのだと今、彼は気付く。
「どうしたら……」
この空虚さを埋められるのか。どうしたら自分を取り戻せるのか。
わからない、というようにタナカはじっと手を見つめる。
すると甘ちゃんと桃ちゃんがぴょんと跳ねて言った。
「わかんないならわかんなくたっていい!」
「飲もう! 歌おう! お酒飲む時は歌? かけごえ? あるって聞いたの、やってみる!」
♪おじさん飲んでない? 飲んでないない? 飲んでるとーこー見てみたーい
♪そーれそーれ、うぉううぉうぉー♪ それそれそーれ、うぇいうぇいいぇーい!
わかっているのかいないのか、甘ちゃんと桃ちゃんがご機嫌で合唱する。
「今はどんどんお酒を飲んで嫌なことは忘れましょう」と英二が加わる。
「そうそう、ガンガン飲んで」(そしてお姉ちゃんに絡むのやめて)と蒼がどさくさ紛れにタナカに飲ませる。
「酒呑み音頭すげー」
ハルキはけらけら笑って、それからタナカの肩をポンポン叩いた。
「辛かったら逃げも離れも有り。心を無視し続けると体に反乱されちゃうし。タナカさん休めてえらい。いいことあるよ、とびきりな」
少年ハルキも無言でタナカの頭をよしよし。
「あれだね、これって」とまどみ――の中の円が腕組みして言った。「ぼくは日常の楽しさを忘れてしまったタナカくんに日常の楽しさを教える為の楽しさ地獄とみたね、つまりあれだ一緒に海でキャッキャうふふして、日常を取り戻すんだ!!!!」
『あ、なるほど、日常の楽しさか』と海。『私、奥さんに愛想つかされちゃったのかと思ったよ。そういうことなら思いっきり遊んじゃおうか』
まぁ、この人くらいならいざとなれば物理でやれそうだしね――なんて思ったのは内緒だ。
「よし、タナカ! 走るぞ! 砂浜を!」
まどみは酔いでぐでんぐでんのタナカの手を無理やり引っ張り砂浜を走り出す。
「うわ、うわ、うわ? 目がま・わ・るぅぅぅぅ~~」
さほど行かずにタナカは倒れた。
それはもう、バッタリと。
そしてピクとも動かなくなった。
ふたりの深夜子が倒れたタナカの脈を取って、皆に大丈夫と合図する。
それからタナカの額に触れ、そっとささやく。
「色々気にしなくていいから」
「ゆっくり休みなさい」
英二やハルキの手を借りてタナカをデッキチェアに寝かせると、紫苑たちが新たなフルーツ皿をもってやってきた。皿の中にはレモンやグレープフルーツが増えている。
「柑橘系はアルコールを分解すると聞きますし」
「酔いが深い人も増えてきたようですからね。――あら。タナカさん? 寝ちゃったんですね」
絶神の右足の化身であったタナカはそのまま最後まで眠り続けていた。
眠っていても微笑みが絶えなかったから、きっと楽しい夢を見ながら。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
72人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年11月01日
参加申し込みの期限
2020年11月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年11月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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