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【バレンタイン】ホワイトチョコレート・アイランド
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◆恋愛狂騒曲(ラプソディー)。
「や、やっぱり変態じゃないですかー!?」
「へぶっ!?」
万条 幸次
の言葉に
愛猫 萌々子
は、そう絶叫して手に持ったスクールバックを全力で振り回した。遠心力をつけて幸次めがけてどーんと一発、ハンマー投げよろしく真っ直ぐに勢いよく飛んで行った萌々子のバックは、見事、幸次の顔にクリーンヒットする。
ドサ……ッ!
鈍い音を響かせて、幸次は積もった雪に倒れ込んだ。ハァ、ハァ、肩で大きく息をしながらその様子を見届けた萌々子は、ふと、はらはら空から降ってくるものがある事に気付く。
止んだと思った雪がまた降って来たのだろうか――否、あれは――
(のののガールの原稿……!)
それが、萌々子が秘密裏に描いていた漫画の原稿が衝撃でバックから飛び出したのだと、気付いた瞬間萌々子は真っ青になった。そう言えば、さっきチョコを取り出すのにバックのチャックを開けて、そのままだった……!
大慌てで萌々子は舞い散る原稿を全部拾って、倒れ伏す幸次の横に落ちたスクールバックに詰め込んだ。そのままバックを大切に胸に抱えると、幸次には見向きもせず走って逃げ出す。
(ああ……見られてたらどうしましょう)
それがとにかく心配だと、ぐるぐる考えながら走る萌々子の頭の中からは、すでにチョコの件は消えていた。そうして、今になってようやく気を取り直して雪から顔を持ち上げた幸次の視界には、そもそも漫画の原稿なぞ映っていない。
全力で走り去っていく萌々子の背中を見つめ、故に幸次はただがっくりと肩を落とす。
(よ、余計なこと言っちゃった……)
つい素直な、素直過ぎる感想をそのまま垂れ流してしまった、この口が恨めしい。幸いにして、貰ったチョコは倒れる時にも無意識にかばったのだろう、手に持ったまま無事だったけれど。
はぁ、とため息を吐いた。教室に戻って、身体中雪まみれになりながら「チョコもらったけどフラれた」なんて言ったら、クラスメイト達はどんな顔をするだろう。
ぬぉぉ、と新たな悩みに頭を悩ませる幸次と逃げ去る萌々子、2人の間を偶然吹き抜けた風は、ひゅるりと巻いて空へと上がる。そうして、何かの意思を帯びたかのように再度地上へと吹き降ろし、吹き抜けたその先で――
八神 修
はふいに、何かに勇気づけられたかのような、あるいは何かに背中を強く押されたかのような気持ちになった。
七夜 あおい
の手にそっと触れる。ピク、と微かに震えたのは、驚きか、緊張か、或いは――
「あおい……」
「修君……」
名を呼んだ修の声にあおいが困ったようにも、照れているようにも見える表情を浮かべた。すっ、とそのまま視線を下げて、あの、と吐息のような呟きを零す。
「あ、あの……私からもお返し、ってなんか変だね、バレンタインなのに」
本来ならバレンタインデーがあげる日で、ホワイトデーがお返しする日。なのにバレンタインデー当日に『お返し』というのも冷静に考えれば不思議な気がすると、あおいが小さくくすくす笑った。
それで少し気持ちが落ち着いたらしい、彼女が脇に置いていたカバンから何かを取り出すのを修は、期待に高鳴る胸の音を聞きながらじっと待つ。あれは、あおいがののことは別に用意して配っている友チョコだろうか――否、もしかしたら先日作ったものかも知れない。
そう考えて待つ時間はとても、とても幸せに感じられた。ゆえに、見る者が見ればはっと息を呑むだろう程に幸せそうに微笑みながら待っている、修とは違うようで同じ意味でドキドキしながら
御巫 時子
は、細心の注意を払って美味しくなるよう淹れたコーヒーを、切り分けたチョコテリーヌに添えて「どうぞ」と
五十嵐 尚輝
先生へ差し出した。そうして、先生がフォークを手に取ってチョコテリーヌを口に運ぶのを、文字通り息をつめて見守る。
果たして尚輝先生は、どんな感想を述べるのか――固唾を飲んで見守り待つ、時子の前で尚輝先生は軽く目を見開いて、驚いたようにも、喜んだようにも見える表情を浮かべた。
「む……」
「お口に合いますか……?」
「……うん、悪くないです」
またいつも通りの表情に戻って頷きながら咀嚼し、2口目を口に運ぶ尚輝先生に、ほっと胸を撫で下ろす。その横顔を見つめていたら、ぽつり、零すつもりのなかった呟きが、唇から零れ落ちていた。
「……尚輝先生を想いながら心を込めて作ったんです」
その小さな小さな気持ちはだが、尚輝先生には届かなかったのだろうか。一瞬だけ動きが止まったようにも思うけれども、それは気のせいだと言われればそうかと納得できるくらい、本当に一瞬の事でしかなくて。
そのまま変わらずチョコテリーヌを食べながらコーヒーを飲む先生に、仕方ありませんね、と苦笑交じりの息を吐いて、お替りを淹れるべく席を立つ。言葉にはしてもらえなくても、チョコテリーヌを食べる手が止まらなかったのも1つの答えなのかもしれないと、考えるのは時子の自由だろう。
今度『somnium』にお礼を言いに行きたいな、と思う。あの日、シーサイドアウトレットで『友達』へのチョコを一緒に作った木原 理子は、無事に渡せただろうか。
(――きっと、渡せてますよね)
行った時にはその首尾も聞けたら良いなと、考えながら新たに淹れたコーヒーを尚輝先生へと運ぶ時子である。そんな甘く穏やかな時間の流れる理科室とは、また別の穏やかな、いつも通りの――この上なくいつも通りの空気の中で、
羽生 碧南
は内心の諦めと自嘲を見事に押し隠しつつ、ついに見つけた
鷹取 洋二
と向き合っていた。
「おや羽生くん、どうしたんだい?」
「どうって先輩、用がなきゃ来ちゃいけないみたいじゃないですかー」
あはは、と笑いながら碧南は何でもない風で持っていた紙袋を「はい、先輩」と手渡す。「なんだい?」と喜色を浮かべて早速中を覗き込む洋二の様子はどこまでも普段通りで、きっとこの紙袋に籠めた碧南の時間や想いなんて少しも気付いていないのだろうな……と容易に想像できた。
洋二に渡した紙袋の中に入っているのは、昨年と同じように何軒もの駄菓子屋を巡って、チョコ系の駄菓子を見繕って、箱に詰めてラッピングしたバレンタイン仕様の駄菓子詰め合わせセット。駄菓子が好きな洋二のため、これは好きそうかな、これあげたら先輩喜びそう、とあれこれ想像しながら買い集めて、ちょうど良い大きさの箱を探して――
そんな地道な努力の結晶である駄菓子詰め合わせセットを、開けて中身を見た洋二は想像通り、ぱっと嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「これをくれるのかい!?」
「どうぞどうぞ。バレンタインですからねー」
あはは、とあくまで何でもない風で笑った碧南の言葉を、その通りに受け止めたらしい洋二が「そうかそうか」と満足そうに頷いた。ああ、うん、これは1ミリたりとも気付かれてない顔だ、と笑顔の下でダメージを受けるが、どうしようもない。
とまれ、今年も何とか先輩に渡すことができて良かったと、碧南はほっと胸を撫で下ろした。そうして、いつものように他愛のない事ばかりを洋二と話し始めたら、もはやバレンタインらしい甘さなどかけらも残らない。
はぁぁぁぁ……深い、深いため息が2月の冷たい風に溶けていった。
(結局、今回も告白は無理だった……)
果たしてこんな調子で本当に、洋二の卒業までに告白なんて出来るのだろうか――真剣に天を仰ぎたい碧南の疑問の答えは、もしかしたら神様すらも知らないかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年09月28日
参加申し込みの期限
2020年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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