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【バレンタイン】ホワイトチョコレート・アイランド
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◆夢の狭間の現実(リアル)。
何から何までチョコレートやチョコ菓子で出来た遊園地は、
楡宮 遠海
にとってまさに『夢の国』だった。何しろ彼女は規格外の食欲魔人だ、目に映る物すべてが美味しそうで、漂う空気も(食欲的な意味で)美味しくて、目にする物全てを食べたくてうずうずしてしまう。
先刻プリンセス妖精に尋ねた木の葉のチョコは、齧ってみたら紅茶フレーバーの甘い味がした。他の葉っぱはどうだろう、と色々な木の葉チョコを齧り比べてみると、色や種類によってミント味だったり、コーヒー味だったり、それぞれに違いがあるらしい。
凄い、と夢中になって食べる遠海に、一緒に飛ばされてきた流れで何となくそのまま一緒に周っていた
恵御納 夏朝
が、ぽん、と肩を叩いた。
「その辺にしないと、ここらの木が全部禿げちゃうよ」
「はっ! そうですね」
夏朝の言葉に我に返った、遠海が大人しく食べる手を止めた。それにほっと息を吐いて、さてどこに行こうか、と夏朝は辺りをぐるりと見回す。
ここから見えるだけでもメリーゴーランドやウォータースライダー、観覧車等、アトラクションはたくさんあった。折角だし遊んでみたいけれど、どうせなら衣装もそれっぽいのを着てみたいな、と思っていたらちょうどよく、レンタル衣装屋さんを見つける。
行ってみると、どなたでもご自由にどうぞ、とあった。それなら、と入って見てみたら、そこに並んでいたチョコレート色の可愛らしい魔女のような衣装に目を奪われる。
これ良いな、とさっそく着替えさせてもらったら、魔女っ娘になった夏朝を見て、うわぁ、と遠海が目を輝かせた。
「凄いです、先輩! 美味し……可愛い!」
「今、美味しそうって言いかけたよね!?」
「いえ、チョコレートみたいで甘そうだなんて、そんな……じゅる」
「僕を食べないでね……?」
若干、いやかなりの不安を覚えて念押しすると、食べられないものは食べませんよ、ときっぱりした答えが返ってきた。それにほっと息を吐き、魔女っ娘夏朝と遠海は改めて、チョコレート遊園地の攻略を開始する。
まず乗ったのは、チョコウェハースのウォータースライダーだ。チョコの流れをチョコウェハースで下るなんて、もう遠海にとっては『どこから食べれば良いですか!?』状態である。
とはいえ、さすがにこれは食べちゃいけないかも、と理性が働いて、乗り物のチョコウェハースを齧るのは思いとどまった。代わりに、ウォータースライダーで遊んだ際に飛び散った水しぶきならぬチョコしぶきは、ありがたくペロリと舐める。
他にも、チョコフォンデュのメリーゴーランドから飛び散った(以下略)や、持って帰って良いと渡された観覧車の記念のチョコボールなども美味しく頂いた。そうして、さらに様々なアトラクションで遊んだ後は、お土産コーナーに立ち並ぶ売店を巡り歩く。
やはりと言うべきか、ここでも売られているものはもちろん、お店の飾りだってチョコ尽くし。なんて素敵な遊園地何だろう、と目を輝かせる遠海の傍らで、夏朝はじっくりと並んでいるお菓子を見て回った。
(……ビター系のチョコはあるかな?)
夏朝の中に居るもう1人、夏夜にもお土産を買いたくて、それっぽい物を探す夏朝である。後は色々な種類のお菓子も、気になったものを一通り。
たっぷりお菓子の入った袋を両手に下げて、お土産コーナーも後にした2人はさて、次はどうしようかと顔を見合わせた。遊園地はとても広くて、まだ回っていないエリアも乗っていないアトラクションも沢山ある。
とりあえず歩きながら考えよっか、と特に目的もなく歩きながら、夏朝は時折辺りへと視線をさ迷わせた。ここへ連れて来てくれた、あの妖精さんにまた出会えたらお礼を言いたいな、と思っているのだけれど、たまに来園者の中に見知った顔は見つけても、プリンセス妖精にはなかなか出会えない。
そんな夏朝と一緒に、遠海もきょろきょろ辺りを見回した。と言っても『規格外の食欲魔人』の異名をとる彼女の事、妖精よりも美味しそうなアトラクションや街路樹につい目が留まってしまって、先程のようにあちらから出て来てくれないと、見付けるのは難しそうだ。
案の定、探索の最中に見つけてしまったレストランに、遠海はパッと目を輝かせる。それに気付いた夏朝が「入ってみる?」と問えば、力強くぶんぶん振る尻尾の幻覚が見えるほど、こくこくと嬉しそうに頷かれた。
良いね、と頷いて夏朝もレストランへと足を向ける。この遊園地に来てから力の限り遊び回っていたのでちょっと、お腹が空いて来た気がした。
ここらでちょっと腹ごしらえをして、更なる遊園地攻略に備えるのも良いだろう。ゆえにレストランへと足を踏み入れた夏朝と遠海は、案内された席でメニューを開いて、また目を見張った。
料理もデザートも飲み物も、ビターからスイートまで総てチョコ尽くしである。うわぁ、と驚きの声を漏らす夏朝の前で、遠海がこれ以上ないほど嬉しそうな顔になって、早々に店員さんを呼んだ。
「すみません、このページとりあえず全部お願い出来ますか?」
「全部!?」
「はい、後はおいおい」
驚きの声を上げた夏朝に遠海は、当たり前に頷いた。彼女にとってはこの位、多分軽いランチ程度の物だろう。
そう告げた遠海に夏朝が、どこか遠い目になりながら『チョコ尽くしの軽食バスケット』を注文した。そうして運ばれてきた料理を、今こそ本領を発揮して幸せいっぱいに食べまくる遠海を見て、凄いね……と呟きながらバスケットの中のチョコサンドイッチを摘まむ。
そうしてお腹を満たしたら――遠海はあの後も2回ほど似たような追加注文をしていた――遊園地後半戦だ。ゴーカートにフライングブランコ、お化け屋敷では出てきたチョコのお化けを遠海がうっかり食べてしまって、夏朝が大笑いをして――
そんな風に過ごしていたら、いつの間にか夕暮れが迫っていた。目を細めて見上げた空に、ふとプリンセス妖精が居た気がして目を見開くと、そこはすでにいつもの寝子島だ。
戻っちゃった、と少女達は同時に小さく呟いた。あの夢のような場所の体験が強烈過ぎて、見慣れた風景が何だか色あせて見える。
だがあれがただの夢ではなかった証拠に、両手にはたっぷりのチョコ菓子が入ってずっしりとした袋。ちょっと増えている気がするのは、プリンセス妖精のサービスか。
(本当に、ありがとう!)
胸の中でお礼を言う。あの光景を覚えてるうちに、イラストを描きたいと思った。
それからもちろん、
(寮に帰ったら交換日記にも記すんだ、バレンタインと遊園地の事……!)
夏夜ちゃんにも教えてあげなくちゃ、と遠海に手を振って早く寮に帰るべく歩き始めた夏朝の耳に、どこかで聞いたような歌声が響いた。すれ違った人が聞いていたらしいその声に、あ、また瑠奈ちゃんの歌声、と耳を澄ませる。
そういえばプリンセス妖精にチョコレート遊園地に飛ばされた時も、こうして
夢宮 瑠奈
の歌声を聞いていたのだったな、と思い出した。そう考えるとまるで、彼女の歌声があの妖精と結び付けてくれたみたいだ、とも感じられてちょっと、楽しくなる。
だから「ありがとうね」と小さく小さく呟いた、お礼の言葉はもちろん瑠奈には届いてはいなかった。代わりに彼女の耳に響くのは、自身の歌声を乗せるべきメロディーと、目の前にいる人々の歓声。
みんな! と大声で呼びかけた。
「楽しんでるー!?」
「お―――!!!」
それに返る怒声の如き歓声に、満面の笑みで応えてみせる。――そうやって、全体を盛り上げてみるけれど。
こうやって楽しげに歌って踊って笑って見せて、でもその間にだってこの心のどこかに確実に巣食っている、葛藤、ジレンマ、その他いろいろ。想いはいつも、いつでも瑠奈の中にある。
それは後悔じゃないはずで、けれども何となくやもやしていた。ここに立っている自分――たった1人の為じゃなく、皆の為に在る自分という存在に。
バレンタインデー、色んな意味はあれどもきっとその本質は、特別な誰かと誰かの想いが繋がる日。そんな、誰かの特別になったり、誰かを特別に想ったりする『フツウ』に、瑠奈だって少しは憧れるし、一時期は恋のような想いを抱いていたりもしたものだ。
けれどもそんな自分自身からすらどこか自嘲的に、私はフツウじゃないから、なんて理由で距離を置いたり、違うほうをむいたりして。――してしまっていて。
その一方で、瑠奈はこの舞台が楽しくて、瑠奈を見てくれる人が沢山いるのが嬉しかった。特別なたった1人じゃなくて、こうやって普通の皆が居てくれるのでも、いいなって思うのも、嘘じゃない素直な気持ち。
そんな事をお腹の中でずっと、ぐるぐるぐるぐるしながら歌っている。踊っている。皆に向かって笑いかけて、皆に「楽しんでる?」なんて聞いちゃったりしてる。
――そんな事が本当はきっと、皆にビンビン伝わってしまっているんだろうって思ってはいるけれど、折り合いのつけ方が瑠奈にはまだ、全然わかっていなかった。
(私は全部を手に入れたいって思っている、なんて)
本当の自分はそんな風に、貪欲でわがままだ、なんて。
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蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年09月28日
参加申し込みの期限
2020年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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