this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
Real Thing Shakes
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
19
つぎへ >>
見帰り沼の コトコ
はピンと背をのばし、店の看板を見上げた。
今日もコトコは寝子島での仮の姿、つまり小学生姿の『人がた』だ。
看板の大きな文字は飛ばして、その横の字を凝視する。
十字のしたに四角がひとつ、これで『古』という文字だ。やった、一致した。これは『こ』と読む。使い古しという意味らしい。転じて、新品ではない、程度の意味にもなると聞いた。
つづけて『書』、これが『(字を)書く』という意味であることはコトコも知っていた。書く、書いたもの、それはつまり本のことだろう。まちがいないと思う。
しかし次が問題だ。難しい漢字がつづいていたのだ。『店』だ。
コトコが探しているのは『屋』という文字なのでこれはどうもちがう気がする。星幽塔の大人に聞いて回って、『ふりゅほんや』という言葉を『古本屋』と表記することは懸命におぼえたというのに、ここで困惑せざるをえない。
「うーん……」
父親が書いて渡してくれた紙、暗記するくらい何度も目にした『古本屋』の文字と見比べる。
お店の看板、その片隅にしたためられた漢字三文字。『古』はぴったり同じだし『書』も意味としてはわかる。でも最後の一文字は『屋』ではなく『店』だ。どうしよう。
「これがふりゅほんや、なのれすかねえー?」
柱も軒も黒ずんだ陰気な店構えだしなんだか暗い。客の姿はなくひっそりとしており、オープンしているのかどうかすら不明だが、少なくとも入り口は開いていた。店先には無造作に積まれた段ボール箱があり、たくさんの本が並べてあった。
旧市街、人間の姿に姿を変えたコトコは商店街をとてとてと歩き、この店の前にたどりついたのだった。
とー、きいたれす。
ごほんあるにょ『ふりゅほんや』ってとこらしーれす。
それで今日は探しに来たわけだが、この『古書店』なるものがはたして、探している『ふりゅほんや(古本屋)』と一致するものなのかはわからない。
うー、でも。
こわがってはいられないのれす!
とー、4しゃいれすから、おねーしゃんれすから、れきうれす!
とーとも、かーかもいってたれす、やればれきうこ、ととこ!
えい! と気合いをこめてコトコは、薄暗い店の奥へと入った。
目的はひとつだ。
ふりゅほんやさがしぇば、にーにの『れんれんむしのごほん』みっかるれす。
ある夏の日に友だちになった少年の本、これを探すために本日コトコは寝子島に来たのだ。きっと見つけると誓って、両親にも応援されて来たのだ。臆してはいられない。
「いらっしゃいませなのれすー!」
本来は店側が欠けるべき声をはりあげてコトコは店に進んだ。すると、
「あいー?」
ぬうっと奥から老婆が顔をのぞかせた。
「あわわわわ……!」
コトコは、その場にピン留めでもされたように動けなくなってしまう。
ガリガリに痩せていて浅黒く、しわしわで、瞳が確認できないくらいの奥眼だ。紙は真っ白、肌は絞ったぞうきんみたいにシワシワである。店内が薄暗いこともあって、ミイラが歩き出したように見えた。
「なんか用かね?」
ぶっきらぼうに老婆は告げた。来店者にそれはないだろうという応答だが、おそらくはこれが老婆の接客スタイルなのだろう。
「あ……あい。とー、ごほんさがしにきたれす」
じろりち老婆はコトコを見た。いきなりナイフを握り襲いかかってきたとしてもおかしくないくらいの視線だった。しかしそれは気のせいだったらしく、
「おやまあお嬢ちゃん。絵本でもさがしにきたのかい?」
老婆は相好を崩すと、しゃがみこんでコトコと視線をあわせたのである。
こうして近くでみると、それほどおっかない容貌ではなかった。安心できる笑顔でもある。あまりの落差にどぎまぎしつつ、
「あ、はい、とー、『れんれんむしのごほん』さがしにきたのれす……」
やっとそれだけ言うと、老婆は「さてねえ」と首をかしげた。
「でんでん虫の本? カタツムリの絵本かしらねえ」
ぺたぺたとサンダル履きで歩き出し、間もなく老婆は大きな木箱をふたつも持ってきたのである。本の匂いがする。古いけど大切にされてきた本のやわらかい匂いだ。
「絵本はこのなかだけどねえ。あるかしらねえ」
これで解決、とコトコは期待したがすぐに落胆することになった。
木箱こそ大きかったが、絵本の数は少なかったのだ。ひとつなどはほとんど空で、あとひとつもパラパラとしか在庫がない。それもテレビアニメやヒーローのものばかりだ。でんでん虫にまつわる絵本がないことはすぐに判明した。
「ここ、ふりゅほんやさんれすよね?」
「そうなんだけど、うちはあまり子どもの本が持ち込まれない店だからねえ……」
老婆の店主はこの店は『ミリタリー本』『学術書』が多いというようなことを言ったが、もちろんコトコにはわからない言葉だった。
「どんな本なのかわかる?」
「とー、ごほんしらにゃいれす……れんれんむしのくにのおはなしなのれす。れんれんむしのおうさまがいて、れんれんむしたちはそのくにでたのしくすごしているというおはなしなのれす」
「なるほど、知らないけど内容だけ知ってる、ってことだね」
子どもの話だからとなおざりにせず、老婆はいちいち聞いてうなずき、ときには聞き返してまとめると、さらさらと手帳にメモを記しこれをびりっと破ってコトコに手渡した。
「このメモを持ってまず、図書館に行って調べておいで。司書という人、それも絵本に詳しい司書に聞いたらわかるかもしれない」
「とそかん?」
「本がたっくさんある場所さ。買うことはできないけど、ここで目星をつけるといいよ」
しかも図書館への道を丁寧に教えてくれたのである。
「ありがとーれす!」
一瞬でも老婆を怖いと思ってしまったことをすまなく思ったが、その気持ちを表現する語彙をコトコはまだ持っていない。
ただ頭を下げ、元気に手を振って店を出て行った。
間もなくコトコは図書館で、司書の助けもあり目指す本と出会うことができた。
「うっと、こえれす……れんれんむし、かあいー」
タイトルは、『でんでんむしのおうこく』。ダイナミックな色づかいに親しみやすい絵柄で、コトコもたちまちこの世界観に魅了されたのである。
「いーにゃ、いーにゃ。ねーこっこしにゃいれんれんむし、いーにゃ……」
よし、手に入れるべき本は決まった。
「う! とー、おもえたれす!」
あとはどうやって入手するかだ。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
19
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
Real Thing Shakes
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年08月22日
参加申し込みの期限
2020年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!