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誰っ!? と怯えられるかと危惧したが、その心配は無用だった。
「あなた……志波君?」
「覚えていただけたようで光栄です!」
「帰り道? って、受験生だったよね。だったら勉強疲れ解消のお散歩ってとこ?」
「ええ、まあそんなところです」
さすがに「会いに来たんです!」とは言えなかった。
「ナンパでもキャッチでもないですけど……よかったら少し、お話でも」
「よかったらお話でも、なんてマスコミみたいなこと言……」
言いかけて
今道 芽衣子
は口をつぐんだのだった。
「志波君も知ってるよね?」
具体的に何のことかは言わない。けれど言わんとするところは明白だ。
「はい、あの……先生が……あ、お名前なんでしたっけ?」
「あ、私名前言ってなかったっけ? ごめんね、今道よ。といっても近藤勇じゃなくて『今』の『道』って書くほう」
「ありがとうございます。今道先生が映ってるの観ました。テレビに」
「あら? テレビ映り良かった? 前に私、女優のジョリー・フォスターに似てるって言われたことあったけど似てた? ……なんて笑わせて流したかったけど、ごめん、もう限界……」
芽衣子は顔を両手で覆った。くたっと膝を折りその場にしゃがみこんでしまう。さっきまで咲いていた薔薇が、みるみる萎れてしまったかのようだ。
「……志波君あなたを恨むわけじゃないけど……おかげで家までもたなくなったよ……」
武道の額に冷や汗が浮いた。彼女には見えていないのに身振り手振りを交えて言う。
「えっ、いや、あの……すいません……!」
往来は人が少ないものの、それでも通りかかる姿はある。
このままでいいはずはないだろう。
「今道先生、俺、先生の家まで送ります」
ありがとうと言うことすらできないようだ。黙って芽衣子はうなずいた。
芽衣子に道を確認しながら、ワンルームマンションまでたどりついた。芽衣子がオートロックを外し、エレベーターで上がってドアの前までいきつく。途上では最低限の会話しかできなかった。
「じゃあ俺、ここで」
ぺこりと頭を下げる武道の服の、袖を芽衣子はつかんでいた。
「上がっていって」
握る手に力がこもっている。
「このままだったら、私――」
武道は上を向く。静かに深呼吸する。
いい状況とはいえない。
でも、ここで先生の腕をふりほどいたら、さらに悪い状況になるだろう。
「わかりました。では、少しだけ」
こざっぱりした部屋だった。
新品の壁紙の匂いがする。
決して広くはないがよく整理されている。というか、物が少ない。
本棚とCD棚は充実しているが、逆に言えばそれくらいだ。
飾り気もない。壁に立てかけられたアコースティックギターがせいぜいの装飾品といえた。
「そのへんに座ってて」
と言い置いて洗面所に向かい、ややあって芽衣子が戻ってきた。
メイクも直してきたらしい。もうそこには従前の彼女の顔があった。
非常識かもねと芽衣子は笑った。
「三十路半ばの女性教師が、知り合って間もない男子高生を部屋に連れ込んだりして」
週刊誌の格好のネタよね、と言うものの口調は冗談めかしている。
「まあこんなオバサン、志波君には気持ち悪いだけだろうけど」
いえそんな、と言いかける武道を制して芽衣子は言った。
「で、志波君、何が聞きたい? 個人情報にひっかかることは駄目だけど……私も聞いてほしいと思ってるから」
「はい、ではうかがいます」
もちろん生徒名を明かしたりはしなかったものの、一通りの事情を芽衣子は話した。
「そうですか……その生徒さんとは面会はできないんですか?」
「申請は出したけど、警察に却下されたわ」
「でも先生が、何がなんでも会いたいなら……」
ろっこんを使えば可能かも? と、一瞬考えたが武道は、すぐにその考えを捨てた。
フツウを守るという意味では、もう事件は解決している。
もしこれが、生徒さんが『なにかフツウでない要因に巻き込まれている』なら力になれることもあっただろうけど――。
武道が思い出すのは過去に出会った、香川王堂という人物のことだった。
彼はフツウを乱したが、その乱し生み出した世界に自身が呑まれ、悲劇的な最期を迎えた。
武道は王堂の間近にいた。にもかかわらずそれを目の前で見送ることしかできなかった。
なんとかできたはずだ。
その悔しさを想い出し、唇を噛む。
「……会いたいなら?」
「あー、なんでもないでっす!」
「先生、会いたいなら何度も警察に申請を出しましょう! ダメだと思っても、動かなきゃ可能性すらゼロですよ!」
そう告げて立ち上がる。今道先生の気持ちも聞けたし、先生も話すことでいくらか楽になったようだ。だったらもう長居するべきではないと思った。
「あまり自分を責めないで、なんて俺が言える立場じゃないですけど……」
芽衣子はかすかにうなずいただけだ。
「ソーユーときこそ栄養はちゃんと取ってくださいね! 気力と体力同時に尽きると辛さの極みですから!」
「ありがとう。あなたもね、受験生」
芽衣子は力なくだが微笑していた。
はからずも武道はどきりとした。
自分ではオバサンだなんていっていたけどとんでもない、その女優さんに似ているかどうかはわからないけど、魅力的であることはまちがいなかった。
玄関先でも武道はなるだけ明るく告げた。
「しっかし、家庭訪問が毎回うまく会えないのは辛かったですよね! ついてない!」
「うん。でも、志波君の言うとおり、可能性はゼロじゃない。しつこく面会を求めてみるよ」
前向きな回答だ。それはいいとして、武道にはふと気になったことがあった。
「……ん? 先生、いままで何回家庭訪問を試みました?」
「ええと……五、六回かな。家庭訪問希望の連絡入れる前にいきなり予定が入ってポシャったことも入れたら、もっと多いよ」
「そして、会えたことが一度もない? 俺と会ったあの日も?」
「そうね。それが気になる?」
「……いや、なんだろ少し引っ掛かったというか……」
偶然にしても多すぎないか。
普通じゃない。フツウ、ではない。
けれどそれ以上そのことにはふれず、出してもらった茶の礼を言って武道は立ち去ったのだった。
せいぜい15分程度の滞在であり会話だったが、得られたものは大きかった。
気になったところを手帳にしたためておく。
これで今日は受験勉強に集中できそうだ。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
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NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年08月22日
参加申し込みの期限
2020年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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