this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
朧冬の蜃気楼/a hazy mirage of winter
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
12
つぎへ >>
ゲームショップ『クラン=G』。
外の倉庫まで行って戻ってきただけでもう、
七枷 陣
は氷の彫像になってしまうのではないかと思った。
それほどに寒(かん)、極寒!
「そりゃ雪も降るわけだ」
両腕をさすって窓の外に目を向ける。雪の勢いはゆっくりだが止まる気配はない。ずんずん積もるとはまさにこの状態を言うのであろう。
店長代理こと
三佐倉 千絵
は、カウンターに肘をついてぼんやり外を眺めている。
「千絵ちゃんどうした? 外にイエティでも歩いてたか?」
「お客さん、来ないなあって思って……来てくれるならいっそイエティでもいいですよ……」
「さすが千絵ちゃん、いつも売り上げを気にしてるんだ」
「いえ、うちの店収益のかなりの部分は通販ですし、こういう外に出たくないときはボードゲームとかよく通販で出るんで、それほど不安はないです……」
「なるほど店に活気がないのが寂しいってことだね」
「そうなんです」
わかる。なにせいま、この広い店にいるのは千絵と陣だけなのだった。例によって千絵の父こと店長はどこかに買い付けに行っている。
「退屈しのぎに何かボードゲームをしてもいいですけど、やっぱりプレイヤーは最低でも三人はほしいところですよね……」
ふたりならどちらかといえばTCG(トレーディングカードゲーム)だろう。しかし千絵はTCGはそれほどは好きではないと言うし、そう言うわりに阿修羅のように強いのでまともに戦ったら鎧袖一触だろうし、と陣も思う。
「お母さんとか来てくれませんかね……七枷さんの」
「うちの!?」
髪の毛が逆立つほどぎょっとして陣は言った。
「ないないない、アレはない! ゲームとか全然理解しないから! あそうだ先日あの親が押しかけてきてごめんね! いやもう本当、容姿に関しては気にしないで! ああ見えてちゃんと中身はオバサンだから!」
どうも母のことを話すとき、陣は声高かつ早口になってしまうのである。とりわけ母の容姿に関しては。中学校のとき『七枷のところ参観日に妹が来たぞ!』と噂されたのはいまでも苦い思い出だ。
「なに言ってんですか。可愛いお母さんじゃないですか。小さいころは七枷さんも言ってたんでしょう? 『ぼく、おおきくなったらおかあさんとけっこんするんだ』とか」
「言わん言わん!」
「ほんとですか~?」
「いや本当だって! ほんまじゃ! しんじてくれ!」
なお実際は言ったことがあるらしい。陣の記憶には残っていないが。
するとなぜか、眼鏡の奥の視線をつーっと水平に流しながら千絵は言った。
「……じゃあ、七枷さんの好きな女性のタイプってどんな感じですか?」
「なぜそんな話に?」
「いいじゃないですか暴露してください」
あいかわらず陣のほうを見ないままだが、妙に目が真剣だ。譲る気はないらしい。
「それ暴露っていうか爆死に聞こえ……」
といった子猫のじゃれあいのようなやりとりをしていた最中、ドアがすっと開いた。
「いらっしゃいませ」
千絵はおじぎをしたが、顔を上げたところでかたまってしまった。
「紅さん……! お久しぶりです」
「なんやて!?」
陣も声を上げてしまう。
紅が来ていた。黒いキャップ、白いダッフルコート。なんとなくちぐはぐなコーディネイトだがたしかに彼女だ。黙って傘から雪を落としている。
かつては毎週末ごとに『クラン=G』を訪れており、長い休みともなれば毎日来ることもあった紅だったが、最近は来店が絶えていた。陣も気になっていたところだ。
これに対する紅の反応は実に静かだった。
「うん」
とうなずいただけだ。
「紅さん、ご無事でしたか――」
恐る恐る千絵はそう言うも紅の反応は同じだ。
「……うん」
千絵は陣を見た。
「あの、七枷さん、EABって知ってます?」
「新しいゲームの名前? 新型のエアバッグとか?」
そのおこたえで十分です、と言って千絵はカウンターの下から分厚い台帳を引っ張り出した。ひとつひとつが電話帳ほどもある。ジャンパーを手にして羽織り、この台帳を三冊かかえる。
「ちょっと台帳整理の仕事を思い出しました。自分の部屋でやってきます。七枷さん、店お任せしていいですか? 合鍵の置き場所覚えてますよね?」
「え? あの……」
陣が何か言うより早く、千絵は歩き出している。
千絵は正面玄関から出て行った。ドアの真横に立つ紅とすれ違いざまこうささやいたのだが、陣には聞こえていない。
「……復帰おめでとうございます。記念に今日は、あなたに手番(ターン)をさしあげます」
紅はちらりと千絵を見こそすれ、とりたてて何も言わなかった。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
朧冬の蜃気楼/a hazy mirage of winter
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月22日
参加申し込みの期限
2020年07月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!