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朧冬の蜃気楼/a hazy mirage of winter
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高架橋に近づくにつれ人通りが増えた。
いや、人だかりといったほうがいい。
黄と黒がしまになった虎を思わせるロープが張られている。
遅くなりもう終わったかと思っていたが、まだ現場検証はつづいているようだ。夜のニュースで生放送するのだろう。テレビ局の撮影クルーも集まっている。それを見物にきた野次馬たちも。雪が降っているというのに、夜空にはヘリコプターすら飛んでいるではないか。
「これでは見えないな」
野次馬の多さには閉口する。がんばって人をかき分けても見えるのは誰かの背中ばかりだ。発砲事件はもちろん大ごとだが、単なる見物なら遠慮してほしい。
あっ、という小さな声を聞いた。自分に向けられた声だ。
修は顔を横に向け、そこに芽衣子の姿を見た。今日会ったばかり、それも交通事故という状況で。だから声を掛けるべきかどうかためらっていた様子だ。
「こんばんは。今道先生、でしたよね? 先生も事件が気になって?」
「ええ。いえ……やっぱりそうかも」
先の曲がった押しピンのように納まりの悪い口調だった。
けれども、芽衣子の次の一言はすぐに出てきたのである。
「八神君、晩ご飯まだ? よければつきあってくれない?」
街のファミリーレストランに向かい合って座る。
「おごらせてね。事故では助けてもらったのに、お礼らしいお礼をしていないから」
「いえそんな」
修はしきりと遠慮したが、まあまあ、と芽衣子は承諾させた。さすが教師、チャーミングな口調もあって、なんとなく逆らえない人間的魅力がある。
「八神君は寝子高の生徒なんだよね? 五十嵐先生って知ってる? 化学担当の」
「もちろんですよ。一年のときの担任でした。物静かで思慮深い先生ですよね」
「ほんと? 私ね、五十嵐君、いえ五十嵐先生の大学院時代の研究室メイトとだったんだ」
「えっ!? 偶然ですね」
これで一気に打ち解けて、遠慮してからあげ定食なんかを頼もうとする修に、
「もっといいもの頼みなさいよステーキとか! ほらほら若い子が遠慮しないの」
とまで芽衣子は言ってくれるようになった。
「それで八神君、昼間のガールフレンドは?」
「あおいはガールフレンドじゃありません。友達(フレンド)です」
「へぇ~、そうは見えなかったけどなあ」
「どう見えました?」
すると芽衣子はぷっと吹きだしたのである。
「引っかけてみただけー。まあ、おかげで本音が聞き出せたけど」
「ズルいなあ……なら観念して言いましょう。友達以上恋人未満だと思ってます」
「それはそれは」
オホホなどと芽衣子は笑った。茶目っ気のある人らしい。
しばらく互いの身の上話や寝子島高校のよもやま話などしたところで、修は気になっていたことを告げた。
「昼間に先生は、家庭訪問ができなくなりそうで焦っていた様子でした……結局どうなりました?」
「もちろん中止。連絡を入れたわ」
「この時期ですから通常の家庭訪問じゃありませんよね。個人情報にふれない程度で事情を教えてもらえませんか」
ふう、と芽衣子はため息をついた。
「八神君てズバっと来るよね。まっすぐな目をして」
「新聞部ですから」
でもね、と水を一口して芽衣子は言う。
「相手にもよるけど、そんな真剣な目でズバズバ来られると内心身構えちゃう人もいるかもしれないよ。なんとなく、あのあおいって子なんかそうかも」
あおいが……?
鋭いことを言われた気がする。
いつも真剣な目をしているのだろうか……俺はあおいに……? それで困らせている……?
しかし芽衣子の口調は軽かった。だからここで悩み込まず修も軽く返した。
「そういう先生こそズバズバ来てるじゃないですか、俺に」
「教師ですから♪」
顔を見合わせてふたりは笑った。
「八神君」
「はい」
「ワイン頼んでいい?」
「いいですけど……俺は未成年なんでつきあえませんよ」
「わかってるわかってる」
それでね、と二杯目の赤ワインを揺らしながら芽衣子は言った。
「家庭訪問に行く予定だったその子、最近不登校になっちゃって……お酒の力を借りてこういうこと言うの最低なんだけど……どうも私のこと嫌ってるみたいなの」
芽衣子は責任を感じているのだろう。声が沈んでいる。
「先生のせいとは限りません。それに、あなたは御自身が思うより立派に先生だと思います」
「アメリカの大学はクビになったし、日本の中学でも臨時雇いよ……」
「そんなことを言わないでください。俺は中学のとき、今道先生が担任だったらよかったのにと思ってますよ」
「……ありがと」
半分べそをかいたような表情になっている。芽衣子はあまり酒は強くないらしい。
「それに俺は思うんです。拒絶されても拒絶されてもあなたは絆を結ぼうとしている。その子だって本当に嫌なら学校に申し入れるはずです。なので俺は、その子の拒絶は一種の救助信号だと思うんです。もしかしたら先生、あなたの手を、今、その子は必要としてるのかもしれません」
こくりと芽衣子はうなずいた。
「だから会いましょう。いつか先生の気持ちは通じるはずです」
このときはまだ修も、芽衣子も、銃撃犯の正体を知らない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月22日
参加申し込みの期限
2020年07月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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