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朧冬の蜃気楼/a hazy mirage of winter
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冷たく丸い碁石それも白ばかり、これが頭にぎっしり詰まっているような錯覚にとらわれている。
現在、
都府楼 暦
が置かれている状況だ。
車窓を流れゆく光景は一面雪に覆われ、建物の表情はまるでうかがえない。グラニュー糖がけした凸凹(でこぼこ)だ。全部。
今朝、暦は定期的に通院してる病院に寄って、それから登校する予定だった。それほど難しい内容ではなかったはずだ。
ところがどうにも頭が機能しなかったらしい。暦が降り立った駅はどうにも具合がおかしかった。
貧血で回らない頭で勘に頼った結果がこれだよ!!!
薄笑みが暦の口元に浮かんだ。笑みというよりあきらめ混じりの自嘲だが。
降りる駅を間違えたのだ。
反対側のホームに行くという手もあったがもうどうにも気持ちが乗らなくて、マスクに手袋、十六本骨の黒い傘という完全装備で雪降る道に降り立つ。
歩いていこう。いけなくたって別に構いはしない。
いつの間にか暦は河川敷沿いの道を歩いている。
道行く姿は見当たらず、車の往来も絶えてひさしい。雪降る音すら聞こえそう。
だからとりわけ大きく響いた。タイヤが破裂したようなその音は。
はっとして道路を見た。だがパンクした車両はおろか、そもそも車がないのだ。
つづけて暦は視線を河原に向けた。
人が、ふたり。
高架橋のたもとだ。
ひとりは学生風……もうひとりは? ……倒れている?
面倒事の予感がした。やだなと思う。巻き込むのも、巻き込まれるのも好きじゃない。
――実家に連絡されて、これを口実に「帰ってこい」とか言われたくないし。
しかしその思いとは裏腹に、暦は河川敷への土手を下っていた。
かといって、見捨てるのも寝覚めが悪いではないか。
やわらかな新雪がくるぶしの上あたりまで積もっている。これをかきわけかきわけ、足あとをつけながら降りていく。
「やっぱりいくのか……私」
つぶやいていた。また、あきらめ混じりの自嘲が唇を歪めていた。
お人好しだ……いつか、自分の首を絞めるくらいの。
でも後悔するなら……やってからのほうが何倍もいい。
暦が近づいてくるのに気付いたか、立ち尽くしていた学生風の少女が、脚をもつれさせるようにして逃げていく。片手に何か、重そうなものをぶら提げているように見えたが詳細はわからない。
それよりも倒れている女性だ。橋桁のそば、白い雪に埋もれるようにして、仰向けの姿勢で動かない。
「って、あれって……」
近づくにつれて暦の鼓動は高まっていった。
知っている顔だったから。
以前、友達の
九鬼姫
(くきひめ)と歩いていたときばったり会って紹介されたことがある。会ったのはそのとき一度だけだが。
九鬼姫さんの同僚の人!?
高校生、へたをすればもっと幼く見えそうな風貌だが、彼女は九鬼姫の同僚、つまりキャバ嬢だ。実年齢はルックスを一回り半ほど上回るらしい。
暦は足がすくみそうになった。倒れている女性が知人だったからだけではない。
まみ子
の唇には、ルージュではない赤い花が咲いていたのだ。
煙草と鉄の臭い……血だ!
「あの……大丈夫、ですか」
顔を近づけると何か言おうとしているのだとわかった。
「た……れた……」
「えっ!?」
「……撃た、れた」
暦は視線を落とす。
まみ子のコートに手をかけて、その先に待ち受けている光景が想像できた。目をつぶって一気にめくって、想像が現実であったことを知る。
赤いコートの下に着ている白いセーター、そのわき腹にべったりと赤黒い染みがついている。しかもじわじわと広がりつつある。
「とにかく救急車を」
携帯電話を取り出しかけて、はっとなり周囲を見渡した。さっきの少女が戻ってくるのではないかと思ったのだ。たしかあれは寝子島中学の制服のはずだ。
にわかには信じがたいことだが、まみ子が本当に銃撃されたのであれば、撃ったのはおそらくあの中学生だろう。
錯乱した少女に、自分も撃たれたとしてもおかしくはない。
救急電話はすぐにつながった。
「はい、119番消防です。火事ですか? 救急ですか?」
すでに暦の頭はフル稼働しており、冷静なシミュレートを開始している。
うん、撃たれても……きっとなんとかなる。
自分も撃たれ最悪意識不明になったとしても、銃声や周囲の音は拾われてむこうに届く。そうなれば場所も、端末のGPSからすぐに割り出してもらえるだろう。
だがそこまでの事態にはならなかった。あの中学生は戻ってこない。あらたな銃声もない。
安堵のため息をつき、暦は落ち着いた声で電話に返事した。
「救急です」
「場所はどこですか?」
「猫又川を横切る高架橋のたもと……ええと、他に、近くにある大きな建物は……」
もう面倒事だとかなんとか、そんな考えは心の片隅にも残っていない。
救急車が到着するまで、暦はずっとまみ子の手首を握っていた。
大丈夫、脈拍はある。
大丈夫。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年07月22日
参加申し込みの期限
2020年07月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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