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雪に願いを。/This bird has flown
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「珈琲でも飲まない?」
という誘いに応じて、ののこは英二の部屋にいる。
制服姿のままだが上着はたたんで床の上だ。つくねんと正座して白いカップを手に取った。ドリップタイプのコーヒーパックに湯を注いだだけだが、挽きたてみたいにいい香りだ。お茶うけは大ぶりなバタークッキー。さくさくとした歯ざわりだった。
「おいしー! これどこで買ったの?」
「近所のスーパー。安物だよ。ごめん、急だからこんなものしかなくて」
「とんでもない、私これ好きだよ」
大きく頬張ってののこはにっこりとした。
ところで、とコーヒーカップを置いて英二は言った。
「夏休みが終りそうなとき、野々さん寂しそうだったけど」
はっとしたようにののこは英二を見た。
「うん、そうだったよね」
否定しない。そしてため息のように続ける。
「あのときも言ったけど、なんとなく。夏の終わりってなんだか寂しいから……それにちょうど、高校生活も半分過ぎるあたりだったし」
ときどきののこは、ぞくっとするほど大人っぽい表情をする。今だってそうだ。濡れた黒真珠のような瞳(め)で英二を見ていた。
指先が震えそうなほどどきどきしながら、英二は唇に指を当てて続けた。
「だけどほら、冬はどう?」
「いいよね。冬も。だって雪だるま作れるし!」
と破顔したののこは、すでにいつものののこに復している。
「そうそう。雪遊びできるのって、冬だけの醍醐味だよね。寒くて手は冷たくて、なのに動いてるうちに暑くなって」
そうだ、とののこはついっと床を移動して英二の隣に回った。
「そうださっきの写真見せてよ」
身を寄せてくる。
「え? あ、うん」
スマートフォンを手にとって英二は立ち上げる。慣れた手つきで写真フォルダーを開くが、意識はずっとののこに向けたままだ。
近い。
こんなにののこの体温を、近くで感じるのはたぶんこれが初めてだ。
そんな英二の緊張なんてお構いなしに、
「お、これ? なかなか良く撮れてるじゃない? 他のも見ていい?」
ののこはスマホを持つ英二の手に自分の手を添え、「ほほう」なんて言って画面をスワイプしては雪だるまの写真を鑑賞する。
ののこは、甘い匂いがした。
なんだろう。クッキーの匂いもあるのだけど、もっとずっと、胸の奥がときめくような香りだ。
けっして広くはない寮の部屋に、いまふたりきり。しかも体がくっついている。
抱きすくめることだってできるだろう。ひょっとしたら唇を奪うことも、それ以上も。
だけど、意気地なしだと笑わば笑え。無防備な女の子に対し、そんな非紳士的なふるまいをするような英二ではない。相手が天使のように純粋なののこであればなおさらだ。
だから英二はごく自然に、不審感を与えない程度に我が身を離して言った。
「ちょっと未来のことを想像してみたことがあるんだ」
ののこは、まったくもって普段の調子で言った。
「未来? どれくらい先?」
「たとえば、社会人になって」
話しながら英二のなかで、かすかとはいえよぎったよこしまな考えは消えていった。
「僕は町役場勤めで野々さんはOL? もしかすると特許事務所とかの従業員とかになってて」
「へー、それでそれで?」
自分のOL姿を想像したらしく、ののこはなにやらニヤニヤする。
「七夜さんやみんなで定期的に集まって近況や昔話で盛り上がれたりしたら、すごく楽しそうだな……って」
「つまり、みんな寝子島で就職してるってことだよね。そうなったらいいなあ」
ののこは両手を重ねていた。心からそう思っているのだろう。
「そうだね。そうなったらいいな。きっと、社会人になっても僕たちはみんな仲のいい友達でいられそうな気がするよ」
だからさ、と英二はスマホの写真をつぎつぎと披露していく。冬から秋、夏、そして春とさかのぼりながら。
「それで後でいろいろ思い返せるように……こんな風に高校生活の思い出をいっぱい作れたらいいね」
今日の雪だるまの写真だけではなかった。
そこには英二とののこ、それにあおいや寝子高の友人たちの、過去の思い出がたくさん保存されているのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月27日
参加申し込みの期限
2020年07月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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