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雪に願いを。/This bird has flown
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一面の雪景色だ。
どこまでもどこまでも白い。屋根の上にもポストの上にも、ガードレールの上にすら雪が積もっている。ぽこっと陥没している部分はマンホールで、かまくらかと思えば停車している車両の上に、こんもりと雪が積もったものだった。
「授業が昼前に終了だと嬉しくなるよねっ」
言葉尻に音符マークをつけたいくらい、
野々 ののこ
の口調は弾んでいる。レインボーカラーのマフラーに毛糸の手袋、吐く息はずっと白い。
「まだ11時台だよ。一日が長くなった気持ちだね」
佐藤 英二
は手のひらで雪を受け止めた。また降ってきたようだ。
たまたま帰路でばったり出会って、ふたりは並んで桜花寮への道を歩いていた。
「今日、七夜さんは?」
「あおいちゃん? なんか修くんと映画に行くとか言ってたよー」
「ふたりは……付き合ってるの?」
口にしてしまってから、まずいかなと英二は思う。本人がいないところでこんな噂話めいたものをすることを、ののこはきっと好まない。
けれどもののこはとくに気にする風もなく、
「ちがうよ」
あっさりと言った。
それはそれで英二は驚く。ののこのことだから、『友だちづきあい』くらいの意味でとらえるかもという気もしていたからだ。
「だってあおいちゃんが前に言ってたもん。私たち付き合ってるわけじゃないよ、ってー。んー、よくわかんないんだけどさあ……」
ああそういうことなんだ。なんとなく合点がいった。
この勢いでそのまま、
『ところで僕らは付き合ってるの?』
と口を滑らせそうになって英二は、拳で自分の胸をどんどんと叩いた。そんなことを訊いたらまちがいなくののこは、
『え? そうじゃなかったの?』
って言うはずだ。今度こそ友だちづきあいくらいの意味で。
わかっていることをやってどうする。
「どうしたの英二くん? カラータイマーでも点滅しはじめた?」
「そうそう変身時間が残りわずかに……ってちがうちがう。意味なんてないんだ」
「あはは変なの」
あおいたちが付き合っているわけではない、ということを前提にして英二は問いかける。
「じゃあ野々さんは、一緒に行ったりしなかったの、映画?」
「うーん……」
ののこは腕組みする。
「まあ私は誘われなかったってのもあるけど、自分から『行きたーい』って言うような気分でもなかったっていうか……あんまり興味ある映画じゃなかったんだよねー」
英二を見上げてにこっと笑った。
「どうせリバイバル上映行くなら怪獣映画のほうがいいなあ~。英二くん知ってる? 超昔の映画なんだけど、ゴアラと悪い怪獣とのバトルに、こーんな頭のとんがった銀色のロボットが参戦するやつ、あれが今リバイバル上映してるんだって」
こーんな、のところはゼスチャー付きだ。
「知ってる知ってる。実はもう先週末行ったところで」
ちょっとー、とののこは頬を膨らませた。
「そんなときは一言声をかけてよ~。英二くんのおかげで怪獣映画好きになってきたんだから」
「ごめんごめん、じゃあ次は必ず。というかもう一回行ってもいいと思ってるからそうしようか?」
「ホント?」
ただ、本当に子ども向けの映画だからののこが喜ぶかどうかはちょっと不安だった。『こーんな』頭をしたアゴと頭の尖った巨大ロボットが出てくるのは事実だが。
そんなことを話しているうちに寮に着いた。
玄関に向かう途中でののこが足を止める。
「いや~、いい感じに積もってるねぇ」
うっとりした口調だ。ふだんからちょっと猫っぽいところのあるののこだが、雪の日はコタツで丸くなるよりむしろ、喜び庭駆け回るほうが好みらしい。
寮の庭にはこんもりと、きめ細かな雪が敷き詰められていた。さながらイチゴのないショートケーキ、手つかずの白色で地面を覆い尽くしている。
「雪だるまでも作ってみない?」
英二が呼びかけてみると、一も二もなくののこは賛意をしめした。そればかりか、
「英二くんも! 早く早く!」
カバンを投げ捨てさっそくコロコロ、雪玉を作って転がしはじめたのだった。
かまくらを作るにはさすがに雪が足りないし、そもそもふたりだけでは難しい。けれど雪だるまなら容易だ。あっという間に起き上がりこぼしみたいな小さいのがひとつ、土台はののこ、頭は英二という組み合わせでできあがった。
「こんなちっこいのでも充実感あるねえ」
ののこは雪だるまをなでなでしている。
「ちょうどこういうのがあってね」
英二はメモ帳を取り出しボールペンで黒く塗って、丸めて雪だるまに埋め込んだ。
「おっ、目だ! 目ができた!」
無邪気にののこは手を打って喜ぶ。英二は庭の木の根元を探した。
「木の枝があった、あとはこれを」
「両サイドに挿して手にするんだね!?」
すると小さいながら、なかなか立派な雪だるまが完成したのだった。
「かわいいなあ~」
ののこはしばらく雪だるまを見つめて悦に入っていたが、これでますます制作意欲が高まったらしい。くるりと振り向くと英二に告げたのである。
「この子のお父さん作ろうよ! もっとずーっと大きいの!」
ののこ言うところの『お父さん』サイズのキング雪だるまが完成した。
最初に作ったものとならべるとまさしく親子だ。それぞれの木の枝の位置をずらし、手をつないでいる姿にする。
「いやあ、満足満足」
言っている通りの気持ちらしく、ののこは腰の左右に手をあて仁王立ちしている。
一生懸命作業したので英二は軽く汗ばんでいたが、気持ちはののこと同じだ。
「雪だるまの完成記念画像を撮って……っと」
携帯で撮影する。
「ねえ私も撮って撮って!」
「うん、じゃあ野々さんは真ん中に」
はい、と雪だるまとののこをフレームに収めた。
「ねえそのスマホってセルフタイマー付いてる? 英二くんも記念撮影しようよっ!」
これが高校生らしいかどうかはわからない。ちょっと子どもっぽい気もする。
けれど英二は心からこの時間を楽しんでいた。いいじゃないか、楽しいのだから。
「英二くんは私の隣ね。もうちょとくっついて……うん、ここ。ほら笑って笑ってっ」
英二もののこも雪だるま親子も、みんな笑顔の写真となった。
ごく自然にののこは英二の手を握り、英二も握り返している。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月27日
参加申し込みの期限
2020年07月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年07月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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