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#彼女の曖昧な考察 ~ブラック・ナイト~
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【遠く】
球電をくぐり、斬空。宙に佇む異形へ瞬時に肉薄し、両断。
「く……けっこうキツイな!」
脳髄をかき混ぜられるような狂乱が自身を満たす前に
サキリ・デイジーカッター
は離脱し、側面の破れたコンテナのひとつへ飛び込み身を隠します。
(油断すると意識を持っていかれるね)
ふうとひと息。
外を覗けば、スーツの男らにひしめくフライング・ヒューマノイド。球電も獲物を求めるように徘徊して、もはや異形の巣窟といった様相です。
とはいえこれは、サキリの思惑のとおり。
(さて。みんなは発射台へたどりついただろうか)
この場にあって排他的な目を自身へ一手に集めることで、仲間たちの動きを援護するのが、サキリの自ら買って出た役目です。
今のところ狙いどおりに進んではいるようながら、たったひとり敵のさなかに取り残されているのもまた事実。頃合いを見て、隙を突き脱出しなければなりません。
(できれば管理棟を探りたかったけど、余裕は無さそうだ。志波先輩たちが向かうのを見かけたし、あちらは任せておこうか)
気になるのは、アンソニー・コヤマ。責任者たるあの男に話を……必要であれば刃を突きつけながら……してみたかったところではありますけれど、陽動という重要な役どころを捨て置くわけにもいきません。
「……っと!」
コンテナへ入り込む触腕をするりかいくぐり、外へ。浮かぶ人型の輝く瞳を避け、連続転移で別の物陰へ。身をひねり攻撃を紙一重で避けては前方の敵めがけ赤刃を投擲して貫き、壁に突き立ったナイフを引き抜きざまに反転、スーツ姿の胸元へ十字に斬り裂きます。
「ああ、これはいけない。楽しくなってきた」
仙藤 蒼
を先頭に、秘子、ヒロ・マサと続きます。
「着いた!」
「ぜー。はー。だいぶ、走って、来ましたけれど。この階段を、上るのですか? んふ、ふふふふ……」
「おいおい、大丈夫かぁ? ここからがクライマックスだぜ!」
育ち盛りな蒼はまだまだ元気、わりかし肉体派はマサも余裕しゃくしゃくながら、秘子はバテバテでカメラを構えるのも忘れ、太り気味なヒロはもはや言葉もありません。
蒼はロケットに寄り添うランチパッドの中心を貫くエレベーターを指差し、
「見て、電源が入ってる! 動きそうよ」
「はあ。助かった。階段を登らずに済んだか……」
冬だというのに汗だくなヒロの安堵をよそに、蒼はエレベーターの呼び出しボタンを押し込みます。
「こんなとこで立ち止まってたら、またお化けたちが集まってきちゃうわ。急がないと」
サキリがいかに歴戦のツワモノとはいえ、敵を惹きつけるにも限度があります。ロケットに積み込まれた『なにか』の正体を暴く、その目的を果たすには、一刻も早くペイロードへたどりつかねばなりません。
「……あれ?」
かちかちとボタンを押し込むものの反応が無いことに、蒼は訝しげに首を傾げます。
「動かない……? なんで? 電気は来てるのに」
「ちょ、勘弁してよ、やっぱりこの階段上るの……!?」
「んふふ。……んふふ」
遠い目をしたふたりの後ろで、マサがはっとしてつぶやきました。
「なんか、聞こえないか?」
「? なにかって?」
「ほら……あの音だよ。発射台の、上のほうから……」
蒼も耳を澄ましてみれば、確かに。
がん、がん、がん。夜空に響くのは、鈍く、そして重く、断続的に続く金属音。
結局のところ、自分の目的にはほど遠い場であるのだと、
黒江 ミヤ
はようやくにして悟りました。
「……猫ちゃん」
どこにも居なかった愛らしい姿へ呼びかけ、ミヤは力なく眼前を見やります。
がん。
重苦しい金属音。
がん。
一定のリズムで耳へ飛び込んでくるそれが、ミヤの胸をかき乱します。
がん。
あのスーツ姿の奇怪な男たちや、空に浮かぶ人影の目に見えぬ威圧。ばちばちといかにも恐ろしげな電気の迸りにも、ミヤは当然にして恐怖を覚え、圧倒されました。
けれどそれ以上に……今まで穏やかだった人物が突然狂気に呑みこまれた姿もまた、ミヤの背筋を冷たくさせました。
「ど……どうしちゃったんだよぉ」
ミヤを助け、ひとりは危険だからとここまで同行してくれた、
恵御納 夏朝
。
彼女はもはやミヤになど目もくれず、手に握り締めたレンチをただひたすらに振り上げ、叩きつけています。
一心不乱に。
単なるパイプレンチも、夏朝のろっこんを介すれば強力な武器となりました。
すなわち、振り上げる際には軽く。振り下ろす瞬間には重く。
がん。
がん。
がん。
「許さない」
がん。
がん。
がん。
「フツウを壊す……弄びあざ笑う……『連中』。許さない」
がん。
自分が殴りつけているのが、発射の強大な衝撃や宇宙空間にも耐える分厚いペイロードハッチであることに、夏朝は気が付いているのかいないのか。
なんであれ、構わなかったのかもしれません。この衝動を叩きつけるものが目の前にあれば、なんでも良かったのかもしれません。
夏朝の陥った狂気は、彼女の視野を著しく窄めました。先ほどもエレベーターを完膚なきまでにやっつけたところでありながら、夏朝の振り下ろす腕が止まる気配はありません。
がん。
がん。
『……夏朝ちゃん? 聞こえてる? あれ、通じてないのカナ? もう一度言うよ、アンソニーさんは多分、そそのかされてたんだ。どうやら、ユグドラシルそのものが黒幕じゃない。六本指は俺たちが考えてたような、単純な存在じゃないのかもしれない……もっとこう……根深くて、複雑な……』
「許さない。許さない。許さない」
床に転げたスマートフォンから聞こえる先輩の言葉も、もはや届かず。
かたわらで怯えるミヤの存在さえ、目に入りません……きっと生真面目な夏朝は後で、彼女を放って破壊行動にのめり込んでしまったことを後悔するのでしょう。罪悪感に苛まれてしまうのでしょう。
けれど今は、このハッチを。
このレンチで。ろっこんで、
「僕が……僕が!」
がん。
がん。
が、つん。
「許さな、……?」
断続的な強打に屈服し、弾け飛んだハッチが金属製の床へ落ち、がらんとけたたましい音を立て。
夏朝は、こてんと頭を傾けました。
「これは、なに?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月20日
参加申し込みの期限
2020年06月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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