this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
カビカビレイニーデイ
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
10
つぎへ >>
はらはらと降る胞子を、
橘 勇
は不思議そうに見上げた。
桜台の墓地からキャットロードに向かう途中、この現象に気付いたのは桜花寮のそばに差し掛かった時だった。
――この白……いや、灰色っぽいものは、ほこりか?
何かはよくわからないが、フツウではないことが起こっていることはすぐにわかった。
来た道を振り返ると桜台に続く道は途中で途切れ、その先は“風景を描いた書き割り”になってしまっている。
世界が隔絶されている。
閉じ込められた。
自分の置かれた状況を察知した勇は、桜花寮に目を向けた。
その時、ドドドドド! とけたたましく音が鳴り、寮から花火のようなものが空に発射されるのが見えた。
――桜花寮の4階から妙なモノが……あそこがこの“ほこり”の元凶のいる場所か?
伊達眼鏡を押し上げて、寮に向かう。
あれをどうにかしないことにはここから出られなさそうだ。
――こんな見知らぬ異世界に取り残されて……。はぁ……短期のバイトで初日だったけどこれでクビかなぁ……」
鹿嶋 洋美
もまた寮の近くをほてほてと歩いていた。
この閉ざされた世界の出口を求めて右へ左へ彷徨っているものの、同じところをぐるぐる回るばかり。
一向に出口に辿り着く気配もなければ予感もない。
――まぁいっか、気にしたところでしょうがないし……。それよりお腹すいた……朝ごはん少なかったからなぁ……。
――職場で食べようと思ってたパン、食べよ……。
けれど、鞄の底から出てきたのは、カビの餌食になった……カビそのものになった真っ白な物体だった。
――絶対お腹壊す、これ食べたらお腹壊して仕事いけなくなる……。
諦めてパンを鞄にしまう。
――はぁお腹すいた……。
――きのこならいっぱいあるけど……あの白いのとか、まだ無害そうな気が……。
――でもマジックマッシュルームとかあんな感じじゃないかな、見たことないけど……。
――そう言えば、なんでカビが生えるときのこも生えるんだろ……カビってきのこ?
「……あれ? と言うかまた浮いて……って、きゃー!?」
気が付けば、洋美の身体はふんわりと空中に浮かんでいた。
まだ自覚してはいないが、これこそ天から授かりし彼女のろっこん『エアーウェイト』である。
考え事に集中し続けると、自分自身と身につけているものや持っている物が空気より軽くなってしまうのだ。
「……うぅ、またいつもの変な現象だ……」
ぴゅうと風が吹き抜ける。
洋美は気まぐれな風に攫われ、灰色の空に巻き上げられていった。
周 泰五
は、星ヶ丘に住んでいるのだが、寝泊まりは桜花寮でするという謎の生活を送っている。
だから世界が切り分けられた時、泰五は桜花寮にいた。
ただ、目が覚めた時、ここが桜花寮という自信はなかった。何故ならまわりはきのこで埋まっていたからだ。
「明らかにフツウじゃねーだろこれ……んーどーっすっかなー」
皆は寮の掃除で急がしそうにしているが、さて、自分はどうしよう?
考えながら、きのこを一本引っこ抜いてくんくんと臭ってみる。
「……けっこういい香りだな。せっかくこんなにあるのに捨てるってのも勿体ねーよな」
となると答えはひとつ。
「よし、鍋だ」
朝から掃除に奔走する寮生はきっとお腹を空かせてることだろう。
ここは一つ、料理にゃ腕に覚えのある自分が一肌脱がねば。
桜花寮の食堂は許可さえ貰えれば使えるらしいが、この状況に食堂の寮母のトシコさんは不在。
その必要もなさそうだ。
向かった先は食堂。
「おーい、鍋かしてくれやー」
と扉を開けた途端、カビの胞子がばばばばっと噴き出した。
「げほっげほっ……な、なんだよ?」
食堂の中は、床もテーブルも白いカビがほこりのように被さって、100年ぐらいほったらかしにされたみたいだった。
そして、がらんと静まり返っていた。
そりゃ当然の話で、皆寮本体の掃除で手一杯でこっちまで手が回っていないのだ。
何か使える食材が残ってないか、と冷蔵庫を開けてみるが、
「……うへぇ、食材も全部ダメだ……」
新生物が生まれそうなぐらいカビに汚染された冷蔵庫をそっと閉じる。
その時、ちくしょう食堂も駄目じゃねぇか、と声が聞こえた。
志田 朝陽
だ。
ぎゅるぎゅると鳴くお腹を押さえている。お腹を下しているのではない、お腹を空かせているのだ。
このカビの所為で、箱買いしてあった“またたびメイト”はカビだらけのもっさもさ。
食べるのは無論のこと、正直触るのも嫌だったので箱ごとごみ箱に突っ込んできた。
しかしそうなると朝ご飯がない。これはもう運動部に所属する朝陽にとって死活問題である。
サッカーで鍛えたこの身体、カロリーなしではとても昼まで持ちそうもない。
「頼みの綱の食堂もこの有り様じゃあよぉ……どうすんだ俺の胃袋!」
かくなる上はぶつけるしかない。ぶつけて紛らわせるしか道はない。この空腹を恨みを。
「野菜原ァ……食い物を粗末にしちゃいけねぇんだぞ……!!」
ダダダっと落ち着きなく朝陽は飛び出して行った。
「あいつ、こっちには気付かないで行っちまった……」
泰五は呆れたように言った。
でも、皆がお腹を空かせてちょっと苛立ってるのはよくわかった。
やっぱり自分がなんとかしなくては、と。
泰五は食堂を見渡した。
「メシを作る前に、こりゃまず掃除だな……!」
眼光鋭く。
浮舟 久雨
は壁に床に我が物顔で根付いたカビを睨み付けていた。
その手に持つのは住宅用中性洗剤、反対の手に持つのはスポンジたわしだ。
隼のように素早くカビからカビへ最短かつ最前の道筋を割り出した彼女は清掃に取りかかった。
洗剤で汚れを浮かせ、スポンジたわしでひたすらこする。水拭きして、乾いたらエタノール殺菌で、了。
――うむ、計算通り。
順調に作業を終え、久雨は満足そうに頷いた。
――しかしこの様子では一階の私の部屋もカビだらけだな。
――だが、まぁいい。自室は後回しだ。おそらくまだ眠っているであろう同室の……大切な友人の眠りを妨げたくはない。
それに元を絶たなくては。
目的地は男子寮のB棟4階。
野菜原 ユウ
の部屋だ。
「おや、君もこちら側に取り残されたのか?」
久雨は扉が開けっ放しになっている部屋を見ると、そこには
畑生 言嗣
が立っていた。
彼とは『寝子島☆美食クラブ』の仲間だ。
「なんだ、ここが貴様の部屋だったのか」
「ああ。あまり中は見ないでくれたまえ。久雨君をお迎えするには少々部屋が散らかってしまった」
普段と同じく言嗣は涼しげな佇まいだ。真っ白なシャツには皺ひとつなく、ズボンも折り目がついたものを履いている。
そして何故か、小さな片手鍋を持っているが……。
「ところで久雨君。朝食はもう済ませたかね?」
「朝食? 馬鹿な、この状況で悠長に朝餉をとる余裕はない」
「だと思った。ちょうどいい、さっきスープを作ったんだ。腹を空かせてはこの戦いを乗り切れないだろう。食べていきたまえ」
「スープ?」
鍋の中身はきのこのスープだった。
湯気と一緒にこぼれる香りはとても美味しそう……だが、スープを泳ぐそのきのこはピンク色でなんだか見覚えがある……。
と言うか、すごそこに、そこにも、ここにもあそこにも生えているピンクのきのこ『アイガホシイダケ』だ。
このきのこ、食べると誰彼構わず告白したくなるという大層迷惑な代物である。
「さぁ温かいうちに……」
「いらん」
よこしまものをちらつかせる彼に、ぴしゃりと久雨は言った。
「そんな得体の知れないものを口に出来るか」
「まぁそう言わずに。毒きのこなどではないから。私を信じてくれたまえ」
「なら、まず自分で食べてみせろ」
「それで信じてもらえるかね?」
スープに口をつける言嗣だが、
――はて、私が食べていいのだろうか?
とは言え、食べても彼に別段変化の兆しは見られなかった。
何故なら、言嗣は初めから彼女に胸を高鳴らせ、恋の炎で胸を焦がしているのだ。
「な、なんだそんなに見つめて……」
「今日の日の君を目に焼き付けておこうと思ってね」
「わ、わけのわからないことを。からかうのはやめろ」
久雨の頬が赤くなった。
「そ、それより部屋の掃除を早く済ませろ」
顔を隠すようにして、言嗣を押しのけ、彼女は部屋に入った。
「それは憂鬱な仕事だよ、久雨君。何せ、衣装を10着ほど処分しなくてはならないのだからね」
「10着?」
「残念ながら衣装箪笥にしまっておいたスーツが駄目になってしまったんだ」
言嗣は肩をすくめた。
「それは……気の毒なことだ」
「なに、心配はいらない。本当に大事なものは金庫に入れてある」
棚の上に小さな金庫が置いてあった。
「見るかね?」
「見せてもらえるのなら、拝見させてもらお……」
金庫の扉が仰々しく開くのと同時に、久雨の顔が石のように固まった。
出てきたものは、久雨の写真(盗撮含む)に久雨のキーホルダー。
そして久雨の声を録音したデータの入った何枚ものCD。
フィギュアにポスター、Tシャツとタオル、久雨の写真を貼付けたICカード乗車券、無論全て自作。
「わからん……意味がわからんぞ、言嗣!」
自分&自分&自分、たまさかの自分祭りに、久雨は目を白黒させた。
「す、捨てろ! 今すぐ全部捨て……ひっ!?」
「落ち着きたまえ。ほら、この写真(盗撮だけど)なんてよく撮れて……」
「こ、こちらに近付けるな! うおわあぁ!!」
猟奇的すぎる言嗣の想いにとても理解が追いつかず、久雨は部屋から逃げ出した。
――な、何故私の肖像があれほど。言嗣は私の肖像を集めて何を。わ、わからん全然わからんぞ!
「ふむ、久雨君には少しばかり刺激が強すぎる愛情表現だったようだね」
そういう問題ではない上に、
怖すぎだよ!!
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
カビカビレイニーデイ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月11日
参加申し込みの期限
2013年09月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!