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カビカビレイニーデイ
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――学校に向かっていたと思ったら、ここは一体……。
運悪く世界が隔絶された瞬間、桜花寮の前を通りかかった
佐藤 英二
は
“こっち側”
に捕まってしまった。
自他ともに認める平凡人間の英二だが、どうも運命とやらは英二にちょっとだけ平凡じゃない運命を用意してくれているらしい。
寮のまわりは真っ白なカビの絨毯に覆われ、黄色と紫、白、ピンクのきのこが生えている。
空は白黒映画のように灰色で、遠くの空は霞んで見えなかった。
タオルやマスクで口元を覆った寮生達は、突如寮を襲った恐るべきカビをどうにかしようと相談している。
――巻き込まれてしまったものは仕方がない。僕も手伝おう……。
どうもここからは逃げられないらしいと早々に悟った彼は皆に協力することを決めた。
「……一体これは何が起こっているのでしょう?」
3年生の
アネモネ・アドニス
は不穏な灰色の空と降ってくる幾万の胞子を見上げた。
桜花寮に住んで随分になるがこんなことは初めてだった。
「雪みたいなフワフワしたものが外に降っているようですが……」
「雪じゃないわよ、先輩。カビよ、カビ」
憂鬱そうに言ったのは
桃川 圭花
だ。
胞子で曇った眼鏡に、カビだらけのジャージ、頭の上にはきのこまで(本人は気付いてないが)生えてしまっている。
人一倍酷いその有り様は、ここに来るまでのカビとの激闘を窺わせた。そして敗北も。
たった1人で立ち向かうにはこっぴどい有り様の自室は難敵過ぎたのだ。
「ああもう。お気に入りの服に靴、元に戻らなかったらどーすんのよぉーっ」
カビだらけのジャージを脱いで地面に叩き付けた。
「もう! カビ! カビ!」
「カビ?」
アネモネは降ってくるそれに掌を向けた。
なるほど。掌に落ちてきたそれは冷たくもなく溶けるでもなくただふわふわと綿のように転がっている。
――もしかしてこれも神魂さんの仕業なのかしら?
「よくわかんないけど、テオはこのカビをどうにかしないとここから出さないって言ってたぞ」
「こ、このカビを? どうすんだよ、こんなの?」
相談する寮生の輪から少し離れて、
灯 斗南
は皆の話を聞いていた。
彼も英二と同じように通りすがりで巻き込まれてしまった1人だ。
ただでさえ雨続きで気が滅入っているところにこの騒ぎ、面倒が大嫌いな彼は顔中に“面倒くせえ”を貼付けている。
――ろっこんを使えたら掃除も速いんだけど。
斗南のろっこんは炎を生み出す『イグニッションハート(点火する心)』、炎で一気に焼き払ってしまえばカビ掃除も楽だろう。
けれど、そう甘くないのが世の中というものである。
彼のろっこんの発動条件は“人に顔を見せない”というもの。
いつもは仮面で顔を隠してろっこんを使っているのだが、こんな時に限って家に忘れてきてしまった。
そうなると誰もいないところで使うしかないが、この騒ぎで寮生が皆動き回っている中じゃとてもその条件は満たせそうにない。
――はぁ。メンドイなぁ……。
出てくるのはため息ばかりだ。
「人海戦術で寮内のカビを掃除していくしかなさそうだね。とりあえずカビ取りスプレー、ブラシと箒をかき集めよう」
英二が提案すると寮生は賛成してくれた。
皆で協力して寮の物置からあるだけブラシと箒を確保する。
カビ取りのスプレーは寮のストックがあまりなかったが、代わりにアネモネが除菌剤を持ってきてくれた。
「……除菌剤? 女子高生がなんでこんなもん持ってんのよ?」
「ガーデニングが趣味ですので、その関係の薬品は揃えてあるんです」
先輩にも余裕で不遜な態度の圭花にも、アネモネは分け隔てなく穏やかに微笑んだ。
まぁ圭花も分け隔てないという点では同じだ。分け隔てなく誰にでも“無礼”という違いはあるけれど。
「ふぅん。じゃあ植物には詳しいんだ」
「ええ、少しは。例えば、きのこを片付ける時は傘を下にすれば胞子は広がりにくいですわ」
「ふぅん」
「それと白いきのこは食べないほうがいいですよ」
「?」
アネモネは圭花の頭の上のきのこを見ながら言った。知らぬは本人ばかりなりである。
頭の上のアホ毛を揺らしながら、
千鳥 雅人
は寮の敷地内を歩いていた。
まわりでは寮生がカビにおののいているのに、雅人は平然とカビの雨の中を歩いている。
けど、よく見れば平然としているわけじゃない。眼は固く閉じ、鼻からは鼻提灯が膨らんで……って寝てる!!
「……あふぅ」
鼻提灯がぱちんと弾けた。
重い瞼をこすりながら、辺りを見回すと見覚えのある場所なのでちょっと安心した。
「……またやっちゃった。治らないかな、この夢遊病みたいなの……ふわあ」
眠ったまま徘徊するのは毎度のこと。今更特に気にする様子もなかった。
ちゃんと寝ている間に制服になって鞄も持っているので、別に支障はないのだ。
「あれ? 桜花寮かと思ったけどなんか違う……?」
気分をアホ毛に反映するろっこん、『エモーションアンテナ』の効果で、アホ毛は“?”マークになった。
目の前には、真っ白になった桜花寮。まわりには慌ただしく駆け回る寮生たち。
――なんだか皆困ってるみたいだ……。
そこに英二が通りかかった。
ブラシを持った彼は掃除をしながら各部屋を回って、窓と扉を開けて換気するように呼びかけている。
「扇風機を持ってる人はそれも使って。カビ対策はとにかく乾燥させることだからねー」
「おーい」
「ん?」
2階の階段の踊り場から英二が下を見ると、雅人が手を振っているのが見えた。
「なんだかよくわかんないけど、俺も掃除手伝うよー」
ブラシを借りた雅人はダダダっと走って寮の廊下をゴシゴシとこする。
アホ毛はプロペラのようにぐるぐる回転している……たぶん、気分はやる気満々って感じなのだろう。
廊下を行ったり来たりしてる内に、カビがなくなり、だんだんピカピカになってきた。
英二も雅人の働きぶりに驚いている。
「わぁもうピカピカだ、千鳥君すごいや」
「だって、早く片付けて学校行きたいからねー……わっ!」
ふふんと得意そうにしていた雅人は足を滑らせ、隅っこに寄せてあったカビの山に突っ込んだ。
「だ、大丈夫、千鳥君?」
「ぺっ。ぺっ。うわぁ口の中に入っちゃった。すえた臭いがするぅ……」
頭の先から靴の先までカビまみれだ。
雅人が立ち上がると、それと同じように頭の上でむくりと立ち上がるものがあった。きのこだ。
今ので頭に胞子が付いたようだが、それにしても速すぎる成長速度でみるみる大きくなっていった。
「千鳥君、きのこが……」
「ま、いっか。んじゃ上の階掃除してくるねー」
アホ毛と仲良く並んだきのこを教えて上げようとしたのだが、英二が言い終える前に、雅人は階段を上がって行ってしまった。
眠そうな見た目に反して元気な少年である。きのこには少しも気付いてなさそうだ。
「……行っちゃった」
「あーあ、掃除なんてかったるいわねー」
Tシャツ一枚になった圭花は廊下の手すりに腰掛けている。
「ねぇそう思わない?」
壁を雑巾で拭いていた斗南は面倒くさそうに一瞥した。
「……それ真面目に掃除してる僕の前で言う?」
「ふふっ、精が出るわね。でも、面倒くさがりの灯君が真面目に働いてるなんて変な感じ」
「まぁ仕方ないし」
「あ、そこ。カビ残ってる。何してんのよ、ほら、雑巾貸しなさいよ」
圭花は斗南から雑巾をひったくるとごしごし壁をこすった。
「なんだ、手伝ってくれんの?」
「だって灯君トロいんだもの。ここは私がやっとくからテキトーに床にブラシかけといてくれる?」
「変なやつ……」
「ふふん」
人の好意に懐疑的なひねくれ者だからこそ、口ではあーだこーだ言っても、自分が使える人間であることを示すのだ。
もっとも、友達と言うものは使える使えない、とは違うところで繋がってるものなのだけどね。
「うわあぁぁぁぁぁぁ!!」
突然、悲鳴が上がった。
手すりから身を乗り出して外を見ると、地面に積もったカビから炎が上がっているのが見えた。
逃げ惑う寮生の先に、絵の具まみれの白衣を着た女の人が立っている。
寝子高芸術科OGで、今は映画館『Lumière』を経営している
鳳翔 皐月
だ。
「……ったく、ちょっとコンビニまで出ただけなのに、厄介ごとに巻き込まれるたぁついてねぇぜ」
くわえ煙草でこの異常な世界を見回した。
――つぅかなんなんだこりゃ? これって夢なのか? 夢って言われたら信じちまいそうなくらいぶっとんでるぞ?
くゆらせた煙草の煙が灰色の空に溶けていく。
この世界は彼女の理解を超えている。けれどこんな時でも、彼女の信条は常に揺らぐことなくたったひとつ。
愉しむ。
「夢であれ何であれ、この状況を愉しむだけだ! もちろん煙草吸いながらな!」
買ってきたばかりの殺虫スプレー『ハチアブ・オメガジェット』をガンマンのようにくるくる回し構えた。
カビを目がけて噴射したところにライターで点火、すると炎が凄まじい勢いで吹き上がった。
火の粉を散らして消えていくカビ胞子。そして当然のことながら寮生も蜘蛛の子を散らすように逃げて行く。
「ちょ、ちょっと! 何してんの、あんた!」
寮生の1人が声を上げた。
「何って……要はこのカビをどうにかすりゃいんだろ? オーライオーライ、ここは通りすがりのお姉さんに任せとけ、坊主」
「どー見ても任せちゃダメなタイプの大人でしょ、あんた! 危ないから火はやめろ!」
大分年下の男子から叱られてしまったが、残念ながらそんなことで止めるほど、彼女は“大人”ではない!
「バッカだなぁ、坊主。危ないから楽しいんだよ。そら、汚物は消毒だーー!!」
「うわあぁぁぁぁぁぁ!!」
これほど見事に反面教師にすべき大人もなかなかいないものである。よい子の皆は真似しないように。
そんなメラメラと立ち上る炎と暴れる大人を、圭花と斗南は遠目に眺めていた。
「……何してんの、支配人さん」
ポツリともらす圭花に、斗南はびくっとした。
「え、知り合い?」
「まぁね。シーサイドタウンのミニシアターの支配人さんよ」
「ふぅん。よく知らないけどなんか……」
「消毒だぁーーっ!!」
「
ダメそうな人だな
」
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月11日
参加申し込みの期限
2013年09月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月18日 11時00分
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