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カビカビレイニーデイ
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「……またテオの仕業かい? 人使いの荒いやっちゃねぇ……」
厄介ごとに巻き込まれるのは不良の性か、猫鳴館のツッパリ少女、
桜崎 巴
も騒動に巻き込まれていた。
何となくぶらりと桜花寮に来たところ、あれよあれよという間に閉じ込められてしまったのである。
「どうせ解決しなきゃ閉じ込められっぱなしだ。しゃあない掃除を手伝って……」
言いかけた彼女にビビビっと降りてくるものがあった。
――待てよ。この迷惑極まりないカビ、よく考えたら
“いい使い道”
があるじゃないかい。
悪そうな顔をもっと悪そうにして、彼女はくっくっくっと悪党笑いを浮かべた。
けれどすぐにその顔は固まった。
「……ん?」
すぐ傍から、真っ黒にじぐじぐと蝕まれたオーラが燻る煙のように立ち上っていることに気付いたのだ。
三角巾とマスク、割烹着に手袋と長靴を身に付け、カビ取りスプレーとスポンジを両手に持った
恵御納 夏朝
が立っていた。
数日前に母親から送られてきた“日本のお母さんの掃除用具セット”に身を包んだ彼女は一心不乱に掃除をしている。
「
殲滅、してやる。カビなんて、微塵も残さず殲滅してやる……!
」
普段通りの無表情だが、見える。
無表情という仮面の奥に、じぐじぐと燃えたぎる真っ黒な冷たい炎が。
怨み言をぼそぼそとばらまきながら、憎しみを込めカビにスプレーをぶしゅーっと吹きかける。
そんでもって、怒りとともにスポンジでこすり! またこすり! ごしごしとカビをこれでもかとこすりまくる!
それは、彼女の集めている猫グッズの復讐であった。
猫のぬいぐるみも、猫柄の布団もカーテンもクッションも、お皿もお茶碗もマグカップも、テレビの上のねむりねこも!
目が覚めたら真っ黒なカビにけちょんけちょんにされていたのである。
「
殲滅……殲滅してやる……!
」
そして夏朝は鬼となった。
普段、静かで大人しい人間こそ、本当に怒った時恐ろしいものなのだ。
これにはツッパリ少女の巴も気圧され、冷や汗をたらり。
「こ、このあたしが汗を……」
ポツリと言ったその途端、夏朝から噴き出していた暗黒がパッと消えた。
彼女は振り返り、眠そうな茶色の瞳で、凍り付いた巴をじぃっと見つめた。
「……どうしたの? 何かあった?」
「え、い、いや……」
夏朝は何事もなかったかのように言った。
けれど巴は知っている。今さっきまで、ここに復讐に取り憑かれた鬼がいたことを。
――こいつは怒らせないほうが良さそうだ……。
巴は固く心の中で誓った。
「うぎゃーーーーーーっ!!」
女子寮の廊下に世にも恐ろしい悲鳴が木霊した。
サスペンスドラマを彷彿とさせる叫びに、寮生はビックリしたがどっこい声の主は生きている。
ただ、部屋を覆い尽くすカビと同じように真っ白になっていた。
「あ、あたしのBL本が腐ってるのにカビちゃった……」
常盤 四月
は自慢の秘蔵本を収めた棚の前でガックリとうなだれていた。
あれも、それも、これも。彼女にとっては国宝級のお宝であるBL本がことごとくカビの餌食となってしまったのだ。
カビ×BLってなもんである。カビの容赦ない鬼畜攻めである。
「許すまじカビ野郎! もー怒った! 全滅させてやる!!」
四月は最近バイトを始めたという変装メイド喫茶「bonheur」のコスチュームに着替えた。
「ドジっ娘メイドエイプリルの絶技ハタキクラッシャーをとくとご覧あそばせ!」
本の仇を討つため、壁をパタパタ、床をパタパタ、寮にはびこるカビをはたいて回る。四月がやらねば誰がやる。
そして開いているお部屋にお邪魔してパタパタ。
「め、メイドさん……?」
きょとんとするその部屋の女子に、四月は微笑む。
「あらあらお嬢様。大切な教科書がカビだらけですわ。おほほのほ。わたくしめが奇麗にして差し上げますわ」
「あ、ありがとう、メイドさん……」
「なーんつって!
ひゃっはー! ガサ入れだー!!
」
血に飢えたハイエナのように四月の目が光った。
「きゃああああ!!」
「けしからん本はねーが!!」
ズザザザザザーっとスライディングでベッドの下を覗き込む。
「ふふふ、あるわあるわ、思春期のお腐れ様のシークレットファイル“BL本”がわんさかと!」
「ひぃぃぃっ!」
「1冊見たら30冊はあるって言うからな! たんまり溜め込んでやがったぜ!」
「や、やめてー!」
「ひっひっひ! 奇麗にカビをとってたっぷり堪能してやらぁ!」
世紀末に生きるメイドさんは、寮中から取り立てたBL本を廊下に並べてカビ取り。
残念なことにお天道様は出ていないので、ドライヤーで乾かしていく。
廊下に光る雨の恵に、
握 利平
は目を光らせた。
一面に生えた色とりどりのきのこ。ウマイダケにハラガイタイダケ、そしてアイガホシイダケ。
「わかる、わかるぞ。どれがなんのきのこなのか、俺にはわかるぞ。普段から山食材で生きてる俺に隙は無い!」
これだけあれば、大分食費が浮きそうだ。
ここぞとばかりに美味と評判のウマイダケを。アイガホシイダケも一応食べれるので採集しておく。
「干したり、佃煮にしたりすれば、しばらくオニギリの具には困らないぜ……ん?」
廊下に本が並べられている。
「なんだ? あの並べてある本は?」
教科書、参考書、辞書……およそ利平にはクソほどもおもしろくないものばっかりだった。
けれど、クソ真面目な本の中に、ふと、妖しげな色使いの本を見つけた。
「……頬を赤らめる人物。イカガワシイ雰囲気の色使い。こ、これは!
もしや噂の薄い本なのでは!?
」
利平に走ったその衝撃は、イメージで言うと背後に稲妻が落ちるぐらいの衝撃だった。
何せ、思春期の男子にとって薄い本は聖典。神棚に掲げて毎日拝んでもいいぐらいありがたいものである。
「今日の俺はツキ過ぎだぜ。おかずに加えて、オカズもゲットだなんてな!」
誰が上手い事を言えと。
しかしこうして並べてあるということは誰かの持ち物。黙って失敬するほど利平は落ちぶれちゃいない。
なので持ち帰らず、この場で、この目に、しかとインプットする。
「おっぱいとおしりが俺を呼んでるぜ、ヒャッホー!!」
――5分後。
「oh……」
そこには、五体投地の姿勢で床に突っ伏す少年の姿があった。
生気を吸い取られてしまったかのように、その顔は青ざめ、目は血走り、唇はカサカサだった。
「
の、濃厚な雄っぱいと雄尻とキノコな世界だった……
」
薄い本は薄い本でも、ここにあるのは“女性向けの”薄い本なのだ。
「忘れろ……忘れるんだ……俺……。世の中には、覗いちゃいけねー深淵てのもあったんだな……」
ガンガンと頭を床に打ち付ける。
そこに、このトラップを仕掛けた……もとい、本の清掃をした四月がやってきた。
「……あら? そこの男子、もしかしてBL本に興味津々?」
四月の目がキラリと輝く。
「腐男子だね? 性別を超えた同志に会えて感激! で、キミは眼鏡攻めと眼鏡受けどっちが……あれっ、目を回してる!」
よほど忘れたかったのだろう、頭を打ちすぎて気を失っていた。
「卒倒するほど感動したなんて照れちゃうな~ご機嫌だからサインあげる! あ、サイン色紙ないの? じゃあ顔面でいっか」
カキコカキコ。
何を隠そう利平の大切なものを奪ったあの本は、売れっ子漫画家である四月の描いたものなのだ。
みみずがのたくったようなサインを彼の顔面に施し、彼女は満足気に頷いた。
とその時、利平が大量のきのこを持っていることに気付いた。
「そう言えば、まだお昼を食べてなかったなぁ……。ひとつもらうね、腐男子くん」
かわいいピンクのきのこを勝手にもらい、ワイルドに生でぼりぼり齧る。
もぐもぐもぐもぐ……。
「ふぅん。不味くはないけど、味はフツウだねー……」
次の瞬間、胸がとくんと高鳴った。
きのこを食べたはずなのに、苺を食べたようなこの甘酸っぱい感覚はなんだろう。どきどきと鼓動が速くなる。
「な、なにこれ? ふ、不整脈かな……?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月11日
参加申し込みの期限
2013年09月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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