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カビカビレイニーデイ
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嫌われもののカビだが、中にはカビに喜ぶ風変わりな人間もいる。
地面を覆い尽くすもこもこのカビに、
岡野 丸美
は冬の日に初雪を見た子どものように目を輝かせていた。
「うわ、何? これ何? もこもこしてて可愛い!」
もこもこの海に飛び込んで、きゃっきゃっとはしゃぐ
(注・カビです。
それから、大きなぬいぐるみを抱くようにもこもこの塊をぎゅっと抱き締める
(注・カビです。
ころころしたタヌキのような女の子がもこもこと戯れる姿は微笑ましいが、それがカビとなると話は別だ。
「え? カビなの? すごいすごい、面白ぉい! モコモコのカビちゃんだから、モコビちゃんって呼ぶね!」
なかなか正気ではないこと言う。
端から見てる寮生に、あいつやべぇよ……と陰口を言われても気にしない。何事も楽しむのが彼女のポリシーなのだ。
「こんなにモコビちゃんがあるんだから何かに使えないかしら?」
ううむ、と考えると、ピンと頭の上に豆電球が光った。
ダダダッと部屋に戻り、またダダダッと戻ってきた。
「モコビちゃんパワーで食べ物がパワーアップしてるかも!」
あまりに無邪気すぎて寮生は震え上がった。あいつやべぇよ……。
「煮豆は納豆に、牛乳はチーズに、お米は麹になってるかも♪」
持ってきた食べ物の蓋を開ける。けれど中から出てきたのは、彼女の言葉を借りればモコビちゃんである。
わたわたのもこもこがタッパーに、牛乳パックに、米びつに詰まっているのだった。
おげぇ……とフツウの人間なら声が漏れてしまうところだが、そこは丸美である。
「食べ物としては厳しいけど……煎じて飲んだら風邪薬に!」
ポジティブだけど、ならないからねっ!
鈴木 修一郎
の部屋はぬいぐるみの王国だった。
イケメンながら、可愛いものが大好きな修一郎は相部屋の半分、自分の領土をぬいぐるみでファンシーに飾っていた。
そう、飾っていたはずなのである。昨日までは確実に。寝る前までは確実に。
しかし、今目の前にあるのは何か? モコビちゃんである。
「ぬおおおお! 何だこれは!?」
友(ぬいぐるみ)はいつもより余分にもこもこになり、カビのすえたコロンを纏うようになってしまった。
「許されん。愛らしいぬいぐるみ達にカビを生やすなど……! ええい、こうしてはおれん!」
修一郎は拳を握り締めて立ち上がった。
「待ってろマリアンヌ、今すぐ綺麗に……いや、待つのだ」
はっと息を飲む。
――この非常時に、私は自分の友だけを救済し他の助けを待つぬいぐるみ達を見捨てるというのか?
それは真にぬいぐるみへ愛を注ぐ者としての自問だった。
――馬鹿な! ありえん!
その目にカッと雷光が走った。
「今すぐ寮内を回って全てのぬいぐるみを救い出すのだ!」
「……きろ。起きろ、おぼろ」
夢の中にいた
霧谷 朧
は誰かの声で目を覚ました。
瞼を開けた朧の目に飛び込んで来たのは、真っ白な世界だった。起きたらそこは雪国……。
「じゃねぇし!」
顔と髪に積もったカビ胞子をぱっぱと払いのけ、慌てて布団から飛び出した。
見れば、布団もカビだらけ、床も壁もカビだらけ、空気も胞子が舞ってカビだらけ……ひどい有り様だ。
「な、何が起こったし。なにからなにまでカビがくっついてるし……。うえ、俺の工作キットも……」
「寝てる間に何かあったらしいぜ」
先に起きていたルームメイトの
蜂須賀 ルド
が言った。
「変な臭いがすんなーと思ってよ、起きてみたら部屋中カビだらけだぜ。神魂の影響ってやつかよ?」
「カビだらけにするって、どんな神様だし。厄介すぎるだろ……」
「これじゃ朝飯も食えねぇなー……」
「……ン? お、おい。る、る、ルドぉ! なんだしそれ!」
「は?」
ルドの姿に朧は口をあんぐり開けたまま固まった。
着ぐるみの頭をいつも被っているルドだが、今日の着ぐるみはいつもの猫のやつと違う。
真っ白なカビとところどころに青カビに着ぐるみが侵食されて、その姿はまるでゾンビのように気味の悪いものに!
「まさかよ、俺の着ぐるみ……!」
鏡を見て悲鳴を上げた。
「にゃー!? 着ぐるみもカビてんじゃねぇかー!? ど、どうすんだよ!!」
「お、落ち着けルド! こ、こ、こんなもん! カビ取りスプレーをぶっかければすぐに取れるし!」
しっちゃかめっちゃかになった部屋から、朧がスプレーを探そうとしたその時、
「待てーーーいっ!!」
「!?」
勢いよく扉が蹴破られた。
唖然とする二人の前に現れたのは、ぬいぐるみを救済するため旅立った修一郎だった。
「ええい、貴様、ぬいぐるみにカビ取りスプレーを使おうとしたな!?」
「は? え? は?」
「
サンプルアクションなんか鵜呑みにするんじゃない!
生地が傷むし色落ちもするではないか! 戯けめ!」
胸ぐらを掴んでガクガクと朧を揺さぶる。
「アルカリ性洗剤を用いてブラッシングや揉み洗いなど常識であろう!?」
「うえええ?」
「そら見たことか! サンプルアクションで適当なことを書くからこうなるのだ! 反省しろ!!」
次元を超えて筆者を罵倒する修一郎に筆者から送る言葉はただひとつ。
ご、ごめんなさい……。
「やはりこの状況を楽観視することはできんな……!」
鷹のような目でルドを一瞥するなり、修一郎は着ぐるみをひっぺがした。
「ぎゃあ! 何すんだよ!」
素顔を剥き出しにされた彼は猛烈な恥ずかしさに襲われ、カビまみれの布団に顔面からダイブした。
「この子は私が預かっていく、異論はまさかあるまいな?」
フハハハハ、と高笑いして修一郎は去っていった。
嵐のようなぬいぐるみマニアの襲来に、唖然呆然、残された朧は目が点になっていた。
「な、なんだったんだ、あいつは?」
「そ、それどころじゃねぇよ。着ぐるみがねぇとよ、顔が隠せねぇぜ、外に出れねぇぜ……!」
「る、ルド……」
「このままじゃずっとここでヒキコモリ生活じゃねぇか! どうすりゃいんだ、何とかしてくれよおぼろー!」
パニックになる友を、朧は落ち着かせた。
「……ちょっと待ってろし。顔を隠すのに使えそうなもんがないか見てくる。ついでに他の部屋の様子も確認してくるからよ」
「お、おぼろぉ」
頼りになる友に、ヤダ、イケメンとルドの胸がトキメいたかどうかはさておき、朧は外に出た。
自分の部屋も充分に混沌としていたが、外は尚のこと混沌としているようだった。
しばらく歩いて大体状況が飲み込めてきた時、ふと、イヤに皆がこっちを見ている気がしてきた。
何だろうと耳を澄ませば、あれ誰だっけ? とか、あんな奴寮に住んでたか? とか悲しくなるような囁きが聞こえる。
「……はっ!?」
この時初めて、朧は自分の前髪が上がっていることに気付いた。
ルドと同じく素顔で人前に出られない彼は、視線を怖れるあまり、外に出る時は前髪を下ろして素顔を隠しているのだ。
「うわあぁぁぁぁ! み、見られた! てか目線が合った! めっちゃ見られたし!!」
朧は完全にパニックになった!
部屋に戻ろうと振り返ったところ、カビの塊が飛んできて、額をぽこんと直撃した。
「うわあああっ!?」
もこもこのカビの塊なので当たっても全然痛くはなかったが、超絶ビビリモードの朧は思わず叫んでしまった。
そこに、ごめんごめんと謝りながらやってきたのは、丸美だった。
この異常事態を全力で楽しもうとカビ製のアフロを被り、カビを固めてひとりカビ合戦を楽しんでるところだ。
ひとり遊び上手すぎである。
「ごっめーん。当たっちゃった。でも痛くなかったでしょ?」
「く、来るなしっ!」
「わわわっ!」
迫り来る他人に耐えきれず、ぐるぐると腕を振り回し、朧は駆け出した。
自分でもこんなに速く走れるんだ、と言うほどに素早く自分の部屋に駆け込む。
「やっぱ怖いんよ! 視線怖い、人怖い、もう俺部屋からでないし! このまま引きこもるー!!」
「おぼろ!」
今度は、朧がカビまみれの布団に顔面ダイブした。
「うわぁ! やだ! 外怖い! 出たくない!」
「し、しっかりしろ、おぼろ! 深呼吸だ!」
「ひっひっふぅーひっひっふぅー」
「
ラマーズ法じゃねぇぜ!
ほらこう! すーはーすーはー……げほっげほっ! か、カビ臭ぇぜ!」
しばらくすると朧は落ち着いた。
「大丈夫か、おぼろ?」
「うん、落ち着いた。うん、大丈夫だし……とりあえず! まずは部屋の掃除だな! それで落ち着いたら原因調べに行こうぜ」
「けど、この部屋ならともかく外に出んなら何か顔を隠せるものがねぇとな」
「あ、そうだったし。悪いルド、何も持って帰れなくて……」
「……それはなんだぜ?」
「ん?」
朧は何かを持っていた。ふわふわでもこもこのこれは……丸美が被っていた“モコビアフロ”だ!
無我夢中で腕を振り回した時に掴んできたようだ。
「……しょうがねぇぜ!」
ルドは覚悟を決めてアフロを被った。首もとまですっぽりアフロを被ると顔面毛玉人間になった。
「か、カビ臭ぇぜ……! でも、我慢我慢だぜ……!」
「んじゃ、とにかく掃除すっかね」
朧も前髪を下ろした。
「あ、カビ生えてる……」
大らかというか鈍感というか……、
夢宮 瑠奈
がカビまみれの部屋を見て言ったのはそんな一言だった。
――6月ってやだなぁ。早く夏が来ないかなぁ……。
そんなフツウのことを思いつつ、何事もなかったかのように、異常にも気付かないまま、カビ掃除を始めた。
ルームメイトの女の子は朝早く部活に出かけてしまったのでここにはいない。
「まずはこれをどうにかしないとねっ」
最初に目を向けたのは、ルームメイトがためこんでいるお菓子の山だ。
「うわぁ、賞味期限ギリギリまで大量ぅ……え、ほんとに普段食べ切ってるのこれぇ……?」
冬眠前の熊かと言うほどに集めに集めたお菓子であるが、残念ながら全て白い悪魔の手により天に召されていた。
帰ってきたら泣かれそうだが、放っておいたら余計に泣きたくなるので、ここは心を鬼にして捨てる。
それからベランダの様子を見る。
窓は閉め切っているが、ベランダにはルームメイトが門限過ぎて帰ってくる時用の階段を置いてある。
嫌な予感はあったが、木製なのでやはりきのこの餌食になっていた。
「……うーん、でもこれはこれでいっか。食べられるかもしれないしねぇ」
問題はベランダではなくクローゼットのほうにある。
「あーん、これお気に入りだったのにぃ……しょんぼり」
お気に入りの洋服が数着ダメになってしまった。かわいいワンピースも原始人が着る毛皮の服のようにもっさもさだ。
「あ、パンツまで」
下着も見事にもさもさだ。冬に履けば暖かいかもしれないが、冬が来る前に朽ち果てる。
「これも捨てちゃお」
処分するものはごみ袋に詰めて置いておく。
今度は部屋の掃除だ。掃除機でカビを吸い取って、もうこの際徹底的に奇麗にする。
「あ、これも……」
貰い物のぬいぐるみがカビだらけになっているのに気付いた。
カビ取り剤を振りかけようとしたその時、
「待てーーーいっ!!」
「!?」
勢いよく扉が蹴破られた。デジャヴである。
女子寮だろうがおかまい無しに入って来たのは、言うまでもなく修一郎だった。
「鈴木くん……!?」
「何度でも言う! ぬいぐるみにカビ取り剤はNGだ! ええい、任せては置けん! 私が預かる!」
「な、何するのぉ!」
ぬいぐるみをガッチリ抱きかかえた修一郎は、ほかにもぬいぐるみがいないか、更に目を光らせる。
その時、瑠奈ははっとして、隅に転がったごみ袋に目を向けた。
男子の前に放置するにはあまりにも不味い代物である。
タタタっと走り、急いでごみ袋を後ろ手に隠す。
「待て、今なにを隠した?」
「な、なんでもないよぉ。ただのごみだよぉ」
焦りまくる瑠奈は、猿でもわかるほどになんでもなくない様子であった。
「怪しい……」
――はっ! まさかカビまみれのぬいぐるみをまとめて処分しようとしているのでは!?
ぬいぐるみを中心に自分が回っているような修一郎はそんな考えに行き着いた。
「いかん! 早まるな、夢宮!」
「きゃあ! それは人としてダメだよ、鈴木くん!!」
嫌がる彼女から無理矢理袋を取り上げ、修一郎は中をあらためた。
「ど、どこだ! 可哀想なぬいぐるみは!」
しかし出てくるのはもさもさのパンツとブラばかりである。
「
何だこの布切れは! ぬいぐるみか? ぬいぐるみの一種なのか?
」
頬ずりしてくんくんと匂いを嗅ぐ。
「や、やめてーーーっ!!」
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月11日
参加申し込みの期限
2013年09月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年09月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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