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【大晦日】自由に過ごしたり猫になったり鳥になったり鼠退治(略
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7 猫と鳥の年越し夜会~みんなで夜会編~
(美味しそうな匂いがすると思ったら……)
夜の散歩に出かけていた
巫部 紫苑
は、食欲をそそる匂いに導かれて歩いた先で、屋台を見つけた。
(大晦日だから屋台が出ているんですね)
大晦日から新年になってしばらくの間、寝子島神社の周辺には屋台が出ている。夏のお祭りを彷彿とさせる店並びだ。
(ふふ、たくさん食べられそうです♪)
食べ歩きをしようと、早速財布を取り出す。
(ついでに、初詣も一緒にやってしまいましょうか……)
ここから順番に食べ歩きをしていくと、神社に着く頃には年を越しているだろう。そういえば、元旦に初詣って初めてかもしれない。
(まずはたい焼きですね。あんことクリームとチョコレートと抹茶と塩バターあん……)
たい焼きの屋台に近付き、ダウンジャケットの青年に声を掛ける。
「メニュー全部ひとつずつください」
「はいよ! 全部ね!」
全種類が入っているパックを受け取ると、店の脇に立ってその場で食べる。店の青年や通りすがりの人達が驚きの顔を向けてくる中であっという間に完食すると、隣の店に行って団子を全種類買う。
(やっぱり、屋台の食べ物はいつ食べても美味しいですね)
幸せを噛みしめながら、団子を完食する。次にたこ焼きを買い、お好み焼きを買い――
(今日も全部の出店の全メニュー制覇を目指しますよ♪)
焼きそばを食べ終え、サンマの塩焼き屋台の前で思いつく。家で食べる用に幾つかお持ち帰りしておこう。
「すみません、これを20本ください」
「うひょー!」
その頃、夜会に近い森の中では、猫が叫びを上げていた。ミョミャ―――――! みたいな叫びだ。
「気づいたら猫になってるッス!」
古尾 桐子
が二本足立ちで驚きを表現していると、かぎしっぽの茶トラ猫が正面からやってきた。内股でちょこちょこと歩いてくる。
「どうしたの?」
「ありのまま起こった事を話すッス!」
「うん」
猫になっているから猫と話せるのは普通であると、そこには驚かずに桐子は続けた。
「神社のはつもーで中にとーちゃんとはぐれてふらふらしてたら猫になってたッス! 超常現象ッス!」
「うん。超常現象ね」
「び、びっくりしないんスか!?」
「そうね。……どうしてびっくりしないんだろう」
茶トラ猫ははて? という顔をしてから、にっこりと笑った。
「寝子島にはフシギなことがいっぱいあるでしょ? だから、慣れちゃったのかな。あなたも、誰かがろっこんを使っても驚かないでしょ?」
「そ、そういえば……そうかもッス!」
桐子が納得すると、茶トラ猫は回れ右して長い尻尾をゆらゆらと振った。
「こっちで宴会をやってるの。来ない? あなたみたいに猫になった人や、他にも鳥になった人とかも来てるの。神社の裏に来た人だけの特別よ」
「特別ッスか!? ラッキーッスね! お邪魔するッス!」
2匹で下草を踏みながら夜会に行く。そこでは、多くの猫と鳥、そして銀色のネズミが宴会をしていた。鍋をつついたり、無色透明の飲み物――雰囲気的に水以外にお酒もあるらしい――を飲んでいる。
「ネズミがいるッス! 猫とケンカにならないッスか!? っていうか、猫と鳥っていうのも大丈夫なんスか!?」
「大丈夫なのよ。今日は特別だもの。あの銀ネズミとはさっきまではケンカしてたんだけど、仲直りしたの」
「そうなんスか! じゃあ犬なんかも大丈夫なんスかね?」
「犬は……どうかしら。夜会の不思議がかかっているのは猫と鳥だけだから……犬には、ここに近付きたくならない不思議がかかっているかもしれないわね」
「むむ、そうなんスか……」
桐子は考える。今年の夜会が猫と鳥だったのは、来年の干支が酉だからではないだろうか。となれば再来年は戌であり、犬と猫は相性的にどうだろうと思っていたのだ。だが、その心配は無さそうだ。
「あ、鶏ッス! 猫目線で見るとでかいッスね!」
「おや、可愛い子猫だね。卵食べるかい?」
「食べるッス!」
「鍋に落とすと美味しいデース! 一杯どうですかー?」
「貰うッス!」
雌鳥がその場で産んだ卵を、背中に綺麗な青い羽が生えた青年から貰った皿に入れて食べる。猫の手でも、意外と卵は割れるものだ。
皿の中は熱々だったので、火傷しないようにぺろぺろと慎重に食べた。
「美味しかったッス! 今度は、珍しい鳥にあえないか見て回るッス!」
桐子は四本足で夜会の中を走り回る。
「むむむ! あれはもしや! ヤンバルクイナ!」
最初に見つけたのはヤンバルクイナだった。茶色の体にオレンジの嘴のあの姿はまず間違いない。
「ヤ・ヤ・ヤンバル♪ ヤ・ヤ・ヤンバル♪ ヤンバルクイナ!」
「な、何だ?」
テンションの高い猫に、ヤンバルクイナは目を丸くする。
「まさかこんなところでお目にかかれるとは思わなかったッス! 沖縄から来たんスか?」
「あ、う、うん……」
実は人が変身した姿なのだが、キラキラと瞳を輝かせる猫に(多分この猫の中身も人なのだろうが)、本当のことは告げられず、彼はなりきって話をすることにした。
「ヤンバルクイナが好きなの?」
「大好きッス!」
「そうかあ……! 俺も大好きなんだ!」
――いまいちなりきれていなかったがヤンバルクイナが大好きなのは本当だ。いつか会いに行きたいと思っていたら自分が本物になれて、喜んでいたところだ。
「あっちにいるのはカッコーッス!」
次に桐子が見つけたのは、カッコーだった。静かな湖畔のカッコーだ。
「カッコー! カッコー!」
と言いながら近寄ると、カッコーは静かな湖畔のメロディーに合わせて桐子と一緒に「カッコー! カッコー!」と歌い出した。
(珍しい鳥と話せるのはめっちゃ楽しいッスね!)
「皆でお鍋ができるなんて、嬉しいねえ」
瑠樹は、猫とネズミが中毒しないように作られた鍋の具を食べながら、にこにことしていた。夜会には猫好きになった銀ネズミも参加していた。鳥は生の小松菜等を啄んでいたが、絢は翌日には人に戻るからと小皿に分けられた鍋を楽しんでいる。
「食べづらいけど、楽しいわね」
「ええ、とっても楽しいわ」
ご機嫌な鳩の近くには、カラスやシマエナガ、ハシビロコウ等の様々な鳥類が集まっていた。その中には、溶け込むように猫も混じっている。夜会の魔法で猫か鳥になりきっている人もいるだろう。
「寝子島の猫と鳥は仲が良いのね」
「大晦日は特別なんだ! 島の猫と鳥は、今日この日に年越し夜会があるって何故か知ってるんだ。そこで、楽しく過ごせるってこともね」
少年のようなボタンインコが説明してくれる。
「猫を全然恐いと思わないし」
「鳥を獲物とも思えないんだ」
毛足の長い黒猫が言葉を引き継ぎ、その後も猫と鳥から色々な話を聞いた。普段の両種の関係は、他の土地の仲間達とあまり変わらないこと。
「ただ、この日だけは鳥がすごく魅力的で、付き合いたくなっちゃうんだよね」
「そうそう! 猫が恰好よく見えて告白しちゃう子もいたもの」
ハチワレ猫の後にシマエナガが言う。絢は興味をそそられ、彼女等に更に接近した。
「それって、夜会の後にはどうなったの?」
「あのね……」
シマエナガが内緒話をするように小声で話し始める。彼女達の話は、鳥や猫が普段どんな考えをしているのかも分かって面白かった。
(……果たしてこれを将来に役立てられるのかしら?)
女優志望の絢は、猫役や鳥役が来ることはあるだろうか、と想像する。脳裏に浮かんだのは、ロングラン上演しているアニメの舞台化だったが――
「このお鍋美味しいね。猫達も喜んでるよ」
「夜会と言っても、俺達は料理はできないから喋るだけなんだ。今日は特別な夜になったよ」
夏朝に続いてスラリとした白猫が言う。
「料理はある程度作れますから。和洋中に限りますけどネ!」
キャンプで使う調理道具で鍋を作った露草はふふ、と笑う。材料の買い出しに行ってからの調理だったが、年越しには間に合った。
「にゃ! 今日は楽しいにゃ!」
夏朝は布製猫パペットのハルくんとおはぎと、おはぎの縫いぐるみで即興劇を始めた。劇は猫や鳥達に盛況だった。終わった後、夏朝は心地良い疲れと共に眠くなってくる。
(夏夜ちゃんとも一緒に……夜会……)
枯葉の上に寝転がり、脳を休める。焚き火の近くで、おはぎもくっついていたので寒くはなかった。
「ん……」
間もなく、夏朝のもう一つの人格である夏夜が目覚めた。彼女は周囲を確認し、夜会のカラスに「……!」と目を鋭くさせるが「な、何だカー!?」と慄かれたことで安心し、リラックスした。
「にゅ~る、食べる?」
おはぎを撫でながら言うと、突然雰囲気の変わった彼女に驚いていた猫達の瞳が輝いた。
「食べる!」「食べる!」「舐める!」
袋の上部を手で切ってにゅ~るをにゅるっと出すと、猫はにゅ~るに飛びついた。
「はい、順番だよ」
幸せそうな猫達と、野良猫の毎日の暮らしについて話をする。
「こういう年越しも、悪くないかもね」
「そうね。新鮮だわ」
同居猫のおはぎがレンズの瞳を柔らかく細めて「にゃー」と鳴く。時計を見ると、年越しまで後少しだった。レンズだから無機質な瞳だが、表情も相まって感情が良く分かる。
(そろそろ交代しないとね)
年越しは夏朝に迎えてほしい。夏夜は再びごろ寝して、彼女に体を返すことにした。
「……うーん、寝てた……」
夏夜が夜会に参加していたのは知らないまま、夏朝は目覚めた。そこで鐘の音が聞こえて顔を上げる。
「あ、除夜の鐘……!」
「あっ……年越す前に、お家に帰らないとだよぉ!」
瑠樹が慌てる。年越しそばが出来たら呼ばれるから、その時にいなかったらこっそりと家を出たことがばれてしまう。
「怒られるー! 行こう、まちか」
「ああ、そうだね」
猫と小鳥、夜会の参加者に挨拶して、瑠樹はばたばたと夜会を後にした。黒白猫から元に戻り、まちかを抱っこする。
「一緒に帰ろうねぇ……来年もよろしくなぁー!」
「にゃー、にゃあ!」
食べ歩きをしていた紫苑は、気付いたら神社に着いていた。既に0時を回っていて、人波に乗って賽銭箱の前まで行くと、手を合わせる。
(今年も美味しいものをたくさん食べて、楽しく過ごせますように……っと)
閉じていた目を開いて、その場から離れる。
(これで良いですね♪)
帰りは細道を使おうとそちらに向かうと、木々が生い茂る方から猫の声が聞こえた。否、ネズミの声もする。穏やかな声で、鳥の声も、更に人の声もして賑やかだ。
(何があるのかしら?)
紫苑は森の中へと入っていく。やがて漂ってきた美味しそうな匂いに導かれるままに歩いていくと、猫とネズミと鳥と、羽やら耳やらが生えている人が焚き火の周りでお喋りをしている。鍋を似ている一角もあった。
「不思議な所に出ちゃいましたねぇ……」
でも、とても楽しそうだ。折角だからちょっとゆっくりしていこう、と紫苑は皆に近付こうと――
(……ん? なんか背中がムズムズするような……あれ)
首を振り向けたら、背中に羽が生えていた。
(……まあいいか)
よく分からないが、他にも同じような人がいるし、こういうものなのだろう。あまり気にせず、紫苑は夜会の輪に入っていった。
「こんばんは。明けましておめでとうございます」
「サンマの匂いだ!」
鍋の汁に飯盒で炊いた白飯を入れたもの、つまりねこまんまを食べていた花遊が紫苑に駆け寄ってくる。
「食べますか?」
ほぼ人の姿でも猫の言葉が解るのが嬉しくなり、紫苑は串に刺さったサンマの塩焼きを花遊にあげた。
「ありがとな!」
「良かったな。どうもありがとうございます」
羽の生えた猫がちょこんと座り、ぺこりと頭を下げる。
「いえいえ。今思うと、皆さんにお裾分けすることになる予感がして沢山買ってきたような気がします」
まっしぐらに集まってきた他の猫達にもサンマをあげて、焚き火の近くに座る。
「ふふ、折角だからちょっとのんびりしましょうか」
「残っている鍋を食べませーんか? 捨てるのはもったいないデスから!」
「はい、いただきます。食べきれないようでしたら残りも全部貰いますよ」
露草から器を受け取り、温かい汁に舌鼓を打つ。
(賑やかな新年になりましたね!)
(年越し夜会もそろそろ終わりかな。少し寂しいけど……)
新年になって数時間――寝床に戻っていく猫や鳥が増えていく中、夏朝はちょっとだけしょんぼりとした。けれど、すぐに笑顔になる。
「来年……ううん、今年もきっといい事沢山あるよね!」
「デスよ! 今年も良い1年でありますように!」
いつの間にか隣に来ていた露草が笑顔で言って、夜空を見上げる。
「ふふ……私も色々頑張らねば……!」
銀ネズミの気配が無くなり、ケンジは古寺に戻ってきていた。古猫は、初めて会った時と同じように寛いでいた。
「にゃーお」
銀ネズミに関する報告をしていると、猫は「にゃーお」とダミ声で幾度か鳴いた。何を言っているのかは分からない。
「やはり、大晦日の奇跡だったようですね……」
ケンジは猫の隣に座ると、そっと撫でた。
「今度、お礼に今年初のセリマグロを持ってきますね」
「にゃー。……にゃ!?」
古猫は目を丸くして分かりやすく驚いた。初セリのマグロは目が飛び出る程に高価だ。というか個人で買うのはとても無理だ。柵でなら買えないこともないが――
(詳しくないので値段がいくらかわかりませんが……まぁ、お魚ですし僕の少ない小遣いでも十分足りるでしょう)
知らぬが仏で、ケンジはニコニコと猫の背を撫で続けていた。
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シナリオガイド公開日
2020年05月10日
参加申し込みの期限
2020年05月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月17日 11時00分
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