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【クリスマス】あなたに会いたい、雪降る聖夜
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●星ヶ丘教会~クリスマスコンサート
「はあ……っ」
天へ向かって息を吐くと、吐息の熱が凝結してまるで真っ白なベールを広げたように視界がけぶる。
ステンドグラスやイルミネーションで彩られた教会の姿が滲んで、とても美しく瞳に映る。
羽生 碧南
は教会の前で
去年のクリスマス、ここで過ごしたときのこと
を思い出していた。
(あの時は様々な事情があったし、それに乙女ゲーの脳内妄想に導かれて、気が付いたらなぜか教会にやってきていたんだっけ……)
しかし今年は意図して今この場所にいる。
(もしかするとあの人が、去年と同じように来ているかもしれないから……)
未だ片想いの先輩、
鷹取 洋二
。
去年、洋二はヴァイオリン奏者としてコンサートに出演していて、いろいろあって勢いで碧南まで即興ダンスを披露になった。思いがけず好評だったようだから、今年も出演する予定になっていてもおかしくない。
(先輩の予定は聞いていないし、本当にいるかもわからないけど、もしかしたら……)
期待を胸に教会の中へ足を踏み入れる。
もうミサが始まっているようなので、足音を忍ばせ空いている席に着く。
教会の中は、香の香りと、神父の声の深い響きも相俟って、静寂の中に神聖な気配が漂っている。
(……教会ってあまり馴染みがないけれど、なんだか神様がいるような気がしちゃうな)
教会だから神様といえば『主』に違いないのだけれど、もしもそれが恋愛の神様だったならきっと迷わずにこう願っていたに違いない。
──神様、どうか私に……私に先輩へ告白する勇気をください。
神父の声も厳粛な音楽も徐々に遠くなってゆき、碧南の頭の中は洋二のことでいっぱいになっていった。
この神聖な教会の中で、壁に背を押し付けられ、壁ドンの体勢で迫ってくる彼。
彼の真っ直ぐな眼差しに心臓はドキドキ高まりっぱなしで――……。
ふと気づけばミサが終わったらしく、周りの人たちが立ったり何かの準備をしたりしている。
(は……! トリップしちゃってた……鎮まれ私の妄想力……!)
首を振って意識を取り戻す。
と、背後から聞き覚えのある声で「羽生君」と声をかけられた。
(え!?)
振り返る。そこにいたのは先ほどまでの妄想の相手――鷹取先輩ではないか。
「あああわわわわあわわ!!!! せ、先輩……!!」
「どうしたんだい、そんなに泡食ったような声を出して」
「だ、だって、まさか本当に会えるとは思わなくて……」
「何を言っているんだ? 君も去年のパフォーマンスをもう一度と思って来たんだろう?」
たしかに洋二はヴァイオリンのケースを手にしている。
「ここで会えて丁度よかった。曲目はこれとこれとこれ。出番は聖歌隊のあとだから」
洋二はワカメヘアーをかき上げると、有無を言わさぬ調子で言う。
一緒に出ることをこれっぽっちも疑っていない眼差しに、碧南は困惑を禁じ得ない。
(え、え、えええーーーーーー!?)
◇
コンサートのはじまりは近所の幼稚園の子どもたちによるハンドベルの演奏だった。
彩葉と拓郎は自然と肩を寄せ合い、美しい音色に耳を傾ける。
「ハンドベルの音色って、とっても澄んでいて素敵だね」
「……癒される、な……」
続く、少年聖歌隊による合唱はまさに天上の音楽というにふさわしく、すぐそこに天使が下りてきていてもおかしくないと思えるような歌声だった。
「……これは、聖歌かな?」
詳しくはないが、こんな音楽もいい。
ビートを刻んでいるわけでもない。激しいドラムがあるわけでもない。
流れる水のように揺蕩うメロディ。
(いつもならすごく眠たくなる心地よさ、なんだろうけど……クリスマスという特別な夜、だからかな? すっかり目が冴えちゃった)
肩に心地の良い温かさを感じる。彩葉もうっとりと聞き惚れているようだ。
彰尋もまた、聖歌隊のゴスペルを聞いて、身の内からこみ上げてくるような感動を覚えていた。
はじめのうちこそ落ち着かない弟妹たちを大人しくさせるのに気を遣っていたけれど、今はただ歌に浸って、ここにいることへの感謝の気持ちが溢れてくるのを感じている。
そっと横目であおいを見れば、両手を組んで瞼を閉じ、聖歌の調べに聞き入っている様子である。
音楽の力は偉大だ。
信者というわけではないだろうに、敬虔な気持ちにさせてくれるのだから。
やがて聖歌隊の出番が終わると、洋二が片方の手にはヴァイオリンを、もう片方の手には碧南の手を取って立ち上がった。進行役のシスターが二人を紹介する。
「それでは次は、昨年も大好評だったヨージ&ミナさんのヴァイオリンとダンスです」
(ちょ、ちょっと待ったー! ヨージ&ミナって、なんでコンビ名みたいになってるのー!?)
何も聞いてなかったのだが、洋二がこうなることを見越してシスターに伝えていたのだろうか? 謎である!
訳も分からずステージに立つと、洋二がヴァイオリンを構え目配せしてきた。
この感じ、デジャヴ……じゃない。去年の記憶だ。
(そう言えば、去年のクリスマスは、まだ先輩への恋心を自覚してなかったかも。でも今は……)
頭を振る。今すべきことは戸惑うことではなく、洋二の期待に応えることだ。
(ええい、こうなりゃヤケよ! バスケの試合で鍛えた度胸を見せてやる!)
碧南は腹を括った。こうなったときの碧南は強い。
洋二のヴァイオリンが去年同様、自然と体が動き出すような愉快な音楽を奏で出す。
碧南は調べに身を任せ、軽快にステップを踏んでターンした。
「みんなー。良かったら一緒に踊ろう!」
呼びかけると子どもたちがわあっと前の方に出てきた。もちろん、彰尋の弟妹たちもだ。
「わあ、彰尋くん見て! すごくかわいいね!」
あおいが喜んで拍手を送っている。
「うん、楽しそうだね。連れて来て良かったよ」
本当はあおいが楽しそうにしているのが一番嬉しい。
ダンサブルな曲が終わると、碧南はまた呼び掛けた。
「次の曲は、皆さんもよく知っている曲です。お兄さんもお姉さんも大人の皆さんも、ぜひ前に出て来て一緒に歌いましょう!」
それを聞き、彰尋は思い切ってあおいを誘ってみた。
「あおいさん、折角だから歌わない?」
「いいよ」
拍子抜けするほどの快諾。
ふたりはほかの人たちとともに前に出る。
洋二のヴァイオリンが前奏を奏でる。
たしかに良く知っている曲で歌えそうだ。
先ほど踊っていた弟妹たちも、大きな口を開けて歌い始める。
その姿がやはり愛らしくて、それを伝えたくなったのか、歌の途中であおいと目が合った。
(一緒に教会で歌うなんて……クリスマスのいい思い出になるな……)
彰尋はほんのりと熱くなる頬に、そんなことを思っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
47人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年04月18日
参加申し込みの期限
2020年04月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年04月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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