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シネマカフェ『クランク・イン』 第四幕
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【無色の妙】
なんだか、嬉野兄妹にまんまとノセられてしまったような気はしますけれど。
「まあ、でも、確かに。相変わらず渋くてツボを押さえてる『クランク・イン』のラインナップは、なんていうか、『わかってる』感じがあるよね」
佐藤 英二
が店先に張り出された上映スケジュールを眺めつつ言うと、兄妹はうむうむっとうなずきます。
「うちのマスターは、通でね。彼のチョイスは僕も信用してるよ」
「私はもともと、そんなに映画が好きではなかったんです。静かに見ていると眠くなってしまって……でも今では『クランク・イン』のおかげで、映画が大好きになりましてよ!」
英二が会ったことの無い、お店のマスターという人も、よほどの映画好きなのでしょう。アルバイト店員なふたりの言葉からも、それがつぶさに伝わってきます。英二も彼らのそんな様子を眺めて、なんだかほっこりしてしまいました。
「さて、今日はどれを見ようかな。『アニポタ』もいいし、『超脱走』も捨てがたい……」
「ちなみにこの後は、『七匹の侍』が上映される予定だよ。個室でじっくり見るもよし、ホールの大スクリーンで圧倒されるもよしだ」
「なるほど。それじゃ、今日はそれを見ようかな……烏龍茶とポップコーン、もらえますか」
「かしこまりー、ですわ!」
賑やかなふたりに店内へ案内されて、ど真ん中の特等席へ。
ほどなくやってきたお茶とポップコーンもばっちりスタンバイ。といったところで上映開始のブザーが鳴り、英二は程なく、映画の世界へ飛び込んでゆきました。
(そういえば、前回見た『ゴアラVSカピバラス』もモノクロ映画だったなぁ)
徐々に集う侍たちの活躍を、固唾を呑んで見守りつつ。
『七匹の侍』もまた日本映画の黎明期に作られた大傑作であり、当然にして映像は白黒です。若い人などには特に、モノクロであるがために避けられてしまう、なんてこともあるでしょう。
けれど英二はむしろ、モノクロ作品ならではの魅力を感じずにはいられません。
(荘厳さ……っていうのかな。なんだか圧倒されちゃうんだよね)
色彩という情報が欠如しているからこそ、ストレートに伝わってくる迫力。鮮やかで美麗な近代映画とは真逆を究めた、無骨にして荒々しい映像。それでいて緻密で繊細なカメラワーク。
現代にも、あえてモノクロで映画を撮影しようという試みは散見されます。映画人が時としてそこへ立ち返りたくなるのは、やはり英二の感じたように、モノクロ作品がモノクロでなくてはならない確固たる理由があるからなのでしょう。
(見入っちゃうなぁ)
ポップコーンを口に運ぶ手も止まってしまいました。
七匹が徐々に集まっていく、その顛末に深く感じ入り。やがて展開される壮絶な殺陣には、ワクワクが止まりません。
(うわぁ、この緊張感……! 当時はCGなんて無かったろうに、すごい迫力だ……いやむしろ、無かったからこそ、かな)
侍たちの繰り出す、必死かつ無茶な立ち回りは凄絶なリアリティを生み、英雄的行動でありながらも泥くさく生を拾おうとする彼らの不屈には、まるで自身も合戦場の一画へ立っているかのように、英二の胸を熱くさせました。
気づけばぎゅうと拳を握り込み、前のめり。
映画が大団円……と呼ぶには少しほろ苦いエンディングを経て。
英二はほうとひとつ息をつき、ぬるくなったウーロン茶を飲み干しました。
「すごかった……名作映画って、本当に良いものですね」
「そうだろうとも。うん」
カウンターの向こうで七海はやっぱりうむうむと首肯し、エマもにっこり顔です。
「お疲れさまでした! 次こそはぜひぜひ、彼女さんとごいっしょにいらしてくださいましー♪」
「彼女……?」
不意に言われて、ぱちくり。
「……あ、い、いや! 彼女ではないですけど!」
そういえば以前、店員さんたちの前でうっかり、口走ってしまったことがありました……『今度は野々さんも誘ってみようかな』、と。
野々 ののこ
はもちろん彼女ではありませんけれど、とっても気になる女の子です。
彼女とこのお店で、賑やかに映画鑑賞だなんて。いかにも楽しそうじゃあありませんか!
「誘って……みようかな」
「いいですわねー、映画デート! 素敵ですわねー♪」
「で、デートではないですけど……!」
否定はもはや、エマのニヤニヤにしかなりません。
「まあ彼女だろうと誰だろうと、この店を広めてくれるのはありがたい。売り上げが上がれば、バイト代も上がるかもしれないしね」
「もーっにーさん、お金のことはいいじゃありませんか! 映画愛とコーヒー愛、それに恋愛も。大切なのは愛なのですわー! あーいっ」
「なるほど、分かった。賃上げ要求は僕の分だけにしておくよ。エマは愛があれば据え置きで満足らしいから」
「ふぐぅっ!? そ、そーは言ってませんですけれど……! にーさんはいけずです……」
なんて、いつもの騒がしいやりとり。英二は思わず笑ってしまいます。
素敵なお店。通好みな映画のラインナップ。そこに、彼女がいてくれたなら。
(きっと、楽しいだろうなぁ)
楽しんでもらえたらいいなぁ。
英二の脳裏に、モノクロ侍たちの大立ち回りが浮かんでは消えてゆきました。
(誘って……みようかな!?)
ブシドーがごとき決意を胸に秘める、英二でありました!
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。『シネマカフェ』第四弾のリアクションをお届けいたします。
このシリーズも、なんだかこなれてきた感があります。
映画に触れつつ、騒がしい店員兄妹とのやりとりもお楽しみいただけておりましたら嬉しいです。
ちなみに見たい映画をご指定される際、個室でしたら、ガイドに掲載されている作品以外をご指定いただいても構いませんよ~。
私が観たことのある映画でしたら記憶を頼りに執筆しますし、観たことがないものはレンタルショップで借りたり、見つからなければ調べたり……といった感じで執筆させていただきます。
どうしてもPCさんに見てもらいたい! という作品がありましたら、お気軽にどうぞ~。
ホールでの上映作品のリクエストもお待ちしております!
それでは、今回もご参加いただきましてありがとうございました。
また次の機会にお目にかかれますことを、心よりお待ちしております。
お疲れさまでした~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年03月11日
参加申し込みの期限
2020年03月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年03月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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