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シネマカフェ『クランク・イン』 第四幕
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【魔法使いに憧れて】
デートで映画だなんて、なんてベタな!
「でも、それが良いのよね~」
「うん。そうだね」
そう、それが良いんです!
というわけで
城山 水樹
と
ヒュー・ヒューバート
が本日足を運んだのは、シネマカフェ『クランク・イン』。水樹はこれまでに二度ほど訪れたことがあり、今日はお気に入りのお店に恋人のヒューを誘ってみました。
「なんて言いつつ、映画デートは初めてだったりするのよね」
「そうだったかも」
モデル兼大学生に駆け出しカメラマンのカップルの日常は慌ただしく、互いの都合もなかなか合いません。クリスマスまでは会うことさえ難しいかも……なんて覚悟していたところに、今日は偶然、ふたりの休日が重なったのでした。
そんな貴重な一日に、映画でも見ない? と水樹が誘ったのは、ふたりでゆったり、穏やかな時間を過ごしたかったからでしょう。
「あーっ、城山さん! いらっしゃいませー♪」
と、賑やかな声は嬉野 エマ。二度の来店を経て、今では水樹と顔見知りだったりします。
「こんにちは、エマ。今日は個室は開いてるかしら」
「はいー、バッチリご案内できますわよ!」
エマは水樹とその隣に立つヒューを見比べるようにしばし眺めてから、むふふー♪ とにんまり笑いました。
「こちらがウワサの彼氏さんなのですね! ふわー、映画みたいな美男美女カップルですわねー」
「ふふ、カッコイイでしょ?」
「み、水樹……からかわないでくれよ」
照れくさそうなヒューの赤面に、くすり、エマと笑い合いました。
エマの案内で、さっそく個室へ。
ゆったりソファに腰かけると、ヒューはいつになく楽しそうな恋人の横顔を、微笑ましく眺めます。
「子どもの頃……魔法使いになりたかったのよ。私」
水樹がプレーヤーにセットした映画は、『アニー・ポーターとパンダの石』。記念すべきシリーズの第一作目です。
「アニーに憧れてたの。本だって全巻読破したし、映画も全て見たわ。セリフもシーンも、全部覚えてる」
「思い出の映画なんだね」
「ええ。ふふ、最初に見たのは幼稚園の頃だったかしら。子どもだからね、拾った木の枝を構えて、魔法を使うポーズを取ったりして」
華麗に杖を翻し魔法を唱える小さな水樹を想像して、ヒューは思わず吹き出してしまい、彼女にぽかりと小突かれました。
「本当に、本当に大好きだったの。私の最高のヒロインだったわ」
彼女とアニー・ポーターの話をするのは、これが初めてです。けれどヒューは、彼女のアニポタ好きを以前から察していました。バッグに揺れているチャームやスマホケースなど、アニポタグッズがさりげなく彼女を飾っていることは知っていたのです。
今日、その映画第一作目をいっしょに鑑賞しながら、彼女の口から好きなものの話をしてくれることに、ヒューはなんだか感慨深く、そして嬉しく思いました。
「……って、ごめん。つい話過ぎちゃったわ。ちょっと熱くなりすぎよね」
「いいんだよ。君が好きなこと、子どもの頃の憧れ……なんでもいいんだ。君の新しい一面を見つけられるのが、僕は嬉しいから」
「ヒュー……」
ストーリーも半ばだというのに、思わず小さなキスをひとつ。
「あ、ほら、このシーン! 私大好きなの。クィニャッチのルール、わかる?」
「いや。教えてくれるかい?」
ミルクティーとポップコーンを鍵に、ふたりは映画の世界へと舞い戻ります。あんまりキスに夢中になってしまうと、映画どころではなくなってしまいますから。
ホウキにまたがり空を飛び、小さな羽つきボールを追いかける世紀のヒロインを、水樹は熱っぽく見つめています。
そしてそんな彼女を、ヒューは飽きずに眺めるのです。
「……うん? どうかした?」
「あ、いや。僕の彼女は、アニーと同じくらい綺麗だなって」
「もう! 冗談言ってないで、映画を見なさいっ」
冗談じゃないんだけどな。くすくすと笑う彼女の肩を、ヒューは抱き寄せます。
映画の中のアニーは、絶え間なく訪れる逆境にも負けず、いつだって大活躍です。ホウキで天を翔け、呪文を唱え、悪の魔法使いをくじき、人々を惹きつけていきます。
水樹だって同じだと、ヒューは思います。美しく、気高くて、芯が強くて、時おり弱いところもあって。人々の目を惹きつけて、雑誌モデルにコスメのイメージガールにと、大活躍!
(ね。まるでアニーじゃないか)
そんな彼女が、ヒューには誇らしく、愛おしいのです。
「はい。あーん」
「ん、ありがとう」
水樹のしなやかな指ごと、ポップコーンをぱくり。
そうして時に仲睦まじく触れ合いながら、ふたりはアニーの活躍を見守りました。
エンドロールが流れても、夢見心地。水樹の伏せたまぶたの裏にはいつまでも、アニーと仲間たちの笑顔が焼き付いています。
これまで何度も見てきた映画のはずなのに、見るたび新しい感動が水樹を包み込みました。ましてや今日は、ヒューといっしょです。見慣れたシーンの全てが、光り輝いて感じられました。
ソファにくつろぎ、彼の肩に頭を預けながら、水樹はぽつりとこぼします。
「残念ながら、私は魔法使いにはなれなかったけど……アニーがいてくれたから。彼女が代わりに、全部やってくれたのよ。私のやりたかったこと全部」
「そうかな……」
「うん、そう。私がホウキにまたがっても浮かび上がることは無かったけど、彼女は自由自在に青空を飛んだ。私の杖からは火の玉も稲妻も飛び出さなかったけど、彼女は本物のヒイラギの杖で悪の魔法使いをやっつけてくれたの。私の願いを、全部叶えてくれた……」
うっとりと惚けるように、水樹の口はなめらかにアニーを語りました。
憧れの少女。秘めた魔法の力だけではありません。彼女はとてもがんばり屋で、諦めるということを知らず、何事にも前向きに取り組んで、そして笑顔がとってもチャーミングでした。友だちだってたくさんいるし、尊敬できる大人たちがすぐそばにいて、悪人には毅然とした態度を取ることができました。
アニーはまさに、水樹の理想……届かない存在だったのです。
けれど。
「水樹は魔法使いだよ。少なくとも、僕にとってのね」
「……え?」
微笑みをたたえるまま、ヒューはそんなことを言いました。静かに優しく、真っすぐに。
「僕が寒がっていると、君はぬくもりをくれるよね。君といると、僕はなんだか空を飛んでいるみたいに心地が良い。それに君は、僕に素敵な恋人をくれたし」
「ヒュー……」
「火の玉や稲妻が出せなくたって、ホウキで飛べなくたって、君とアニーに違いなんてないよ。僕にとっての君は、魔法使いなんだ……っとと」
弾けんばかりの鼓動を抑えきれずに、水樹は彼をソファへ押し倒します。そうして雨のようにキスを降らせました。
どうしていつもこの人は、こんなことを言うのだろう。水樹の胸を弾ませる、こんなにも嬉しいことを。
「それならヒューは、私の胸をこんなにもどきどきさせる、悪の魔法使いかしら」
「さあ、どうだろうね。試してみるかい」
ふわり、溶け合う影。
ぬくもりに満ちた睦み合いは、
「失礼しまーす! そろそろ個室のご利用時間終了となりますのでひゃわわわあああ!?」
様子を見に来たエマがそれを目の当たりにして、彼女の顔をユデダコよろしく真っ赤にするまで続いたのでした。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年03月11日
参加申し込みの期限
2020年03月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年03月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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